1.
ベンゾジアゼピン系薬剤は認知症リスクを上げるか
2024/07/26 医療一般
ベンゾジアゼピン系薬剤は認知症リスクを上げるか
https://www.carenet.com/news/general/hdn/58920
一般名 | A型ボツリヌス毒素注射用 |
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YJコード | 1229404D2026 |
剤型・規格 | 散剤・100単位1瓶 |
薬価 | 59310.00円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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1.
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2.
第205回 アドレナリンを「打てない、打たない」医者たちを減らすには(後編) 「ここで使わなきゃいけない」というタイミングで適切に使えていないケースがある
2024/03/27 ざわつく水曜日
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https://www.carenet.com/hihyowed/205.html
3.
最新の制吐療法、何が変わった?「制吐薬適正使用ガイドライン」改訂
2023/12/12 医療一般
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https://www.carenet.com/news/general/carenet/57666
4.
4月20日 腰痛ゼロの日【今日は何の日?】
2023/04/20 今日は何の日?
4月20日 腰痛ゼロの日【今日は何の日?】
https://www.carenet.com/series/calendar/cg003864_031.html
5.
急性非特異的腰痛への鎮痛薬を比較~RCT98件のメタ解析/BMJ
2023/03/31 ジャーナル四天王
急性非特異的腰痛への鎮痛薬を比較~RCT98件のメタ解析/BMJ
https://www.carenet.com/news/journal/carenet/56184
1)眼瞼痙攣、2)片側顔面痙攣、3)痙性斜頸、4)上肢痙縮、5)下肢痙縮、6)重度の原発性腋窩多汗症、7)斜視、8)痙攣性発声障害、9)既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁、10)既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない神経因性膀胱による尿失禁。(効能又は効果に関連する注意)5.1.〈上肢痙縮、下肢痙縮〉本剤は理学療法、作業療法等の標準的治療の代替とはならないため、これらの治療と併用して使用すること。5.2.〈上肢痙縮、下肢痙縮〉本剤は非可逆的拘縮状態となった関節の可動域の改善に対しては効果を有しない。5.3.〈上肢痙縮、下肢痙縮〉痙縮の原因となる疾患の診断及び治療を併せて行うこと。5.4.〈重度の原発性腋窩多汗症、痙攣性発声障害〉診断及び本剤による治療は、国内外のガイドライン等の情報を参考にして慎重に行うこと。5.5.〈斜視〉陳旧性麻痺性斜視<外科的手術の施行時に拮抗筋の拘縮を緩和する場合を除く>の改善に対しては効果を有しない。5.6.〈斜視〉50プリズムジオプトリーを超える斜視、拘束型斜視、外直筋弱化を伴うデュアン症候群、過去の後転術による過矯正から生じた二次性斜視に対する安全性及び有効性は確立されていないことから、これらの患者に本剤を使用する場合には、その必要性を慎重に検討すること。5.7.〈過活動膀胱〉次に示す患者に本剤の投与を考慮すること。・〈過活動膀胱〉抗コリン薬又はβ3アドレナリン受容体作動薬による薬物療法及び行動療法を行っても、効果不十分な患者に本剤の投与を考慮すること。・〈過活動膀胱〉抗コリン薬又はβ3アドレナリン受容体作動薬の投与が副作用の発現により困難な患者に本剤の投与を考慮すること。・〈過活動膀胱〉抗コリン薬又はβ3アドレナリン受容体作動薬の投与が禁忌とされる患者に本剤の投与を考慮すること。5.8.〈過活動膀胱〉下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、下部尿路閉塞(前立腺の肥大等)の消失等、改善が十分に得られていることが確認されてもなお、過活動膀胱の症状が改善しない場合に、本剤の投与を考慮すること。5.9.〈神経因性膀胱〉次に示す患者に本剤の投与を考慮すること。・〈神経因性膀胱〉抗コリン薬による薬物療法及び行動療法を行っても、効果不十分な患者に本剤の投与を考慮すること。・〈神経因性膀胱〉抗コリン薬の投与が副作用の発現により困難な患者に本剤の投与を考慮すること。・〈神経因性膀胱〉抗コリン薬の投与が禁忌とされる患者に本剤の投与を考慮すること。5.10.〈神経因性膀胱〉神経因性膀胱の場合、下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、下部尿路閉塞疾患に対する治療を優先すること。また、神経因性膀胱の場合、下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、投与前の残尿量にも注意し、本剤投与の可否を慎重に判断すること。
〈眼瞼痙攣〉通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として初回1.25~2.5単位/部位を、1眼あたり眼輪筋6部位の筋肉内に注射する。また、眼輪筋切除術施行後の患者に投与する場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。効果は通常3~4ヵ月間持続するが、症状再発の場合には再投与する。ただし、投与間隔は8週以上とすること。また、再投与は初回投与量の2倍までの用量を用いることができるが、本剤の薬理作用である筋麻痺作用が予想以上に強く発現した結果とみられる閉瞼不全、眼瞼下垂等の副作用があらわれた場合には、再投与時の用量を適宜減量すること。また、1ヵ月間に累積で45単位を超える投与は避けること。注射部位は添付文書の図を参照。〈片側顔面痙攣〉通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として次の用量を痙攣筋*に筋肉内注射する。痙攣筋が複数ある場合は、分割して投与する。・初回投与の場合には合計で10単位を投与する。・初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、さらに追加で合計20単位を上限として投与することができる。・症状再発の場合には、合計で30単位を上限として再投与することができる。ただし、投与間隔は8週以上とすること。*痙攣筋:眼輪筋、皺眉筋、前頭筋、口輪筋、大頬骨筋、小頬骨筋、笑筋、広頸筋、オトガイ筋等。〈痙性斜頸〉通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として次の用量を緊張筋*に筋肉内注射する。緊張筋が複数ある場合は、分割して投与する。・初回投与の場合には合計で30~60単位を投与する。・初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、さらに追加で合計180単位を上限として投与することができる。・症状再発の場合には、合計で240単位を上限として再投与することができる。ただし、投与間隔は8週以上とすること。*緊張筋:胸鎖乳突筋、僧帽筋、板状筋、斜角筋、僧帽筋前縁、肩甲挙筋、傍脊柱筋、広頸筋等。〈上肢痙縮〉成人通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として複数の緊張筋*に合計400単位を分割して筋肉内注射する。1回あたりの投与量は最大400単位であるが、対象となる緊張筋の種類や数により、必要最小限となるよう適宜減量する。また、再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、投与間隔は12週以上とすること。小児通常、2歳以上の小児にはA型ボツリヌス毒素として複数の緊張筋*に合計3~6単位/kgを分割して筋肉内注射する。1回あたりの投与量は6単位/kgと200単位のいずれも超えないこととし、対象となる緊張筋の種類や数により、必要最小限となるよう適宜減量する。また、再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、投与間隔は12週以上とすること。*緊張筋:上腕二頭筋、上腕筋、腕橈骨筋、橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、深指屈筋、浅指屈筋、長母指屈筋、母指内転筋等。〈下肢痙縮〉成人通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として複数の緊張筋*に合計300単位を分割して筋肉内注射する。1回あたりの投与量は最大300単位であるが、対象となる緊張筋の種類や数により、必要最小限となるよう適宜減量する。また、再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、投与間隔は12週以上とすること。小児通常、2歳以上の小児にはA型ボツリヌス毒素として複数の緊張筋*に合計4~8単位/kgを分割して筋肉内注射する。1回あたりの投与量は、一側下肢への投与で8単位/kgと300単位、両下肢への投与で10単位/kgと340単位のいずれも超えないこととし、対象となる緊張筋の種類や数により、必要最小限となるよう適宜減量する。また、再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、投与間隔は12週以上とすること。*緊張筋:腓腹筋(内側頭、外側頭)、ヒラメ筋、後脛骨筋等。〈重度の原発性腋窩多汗症〉通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として片腋窩あたり50単位を、複数の部位(10~15ヵ所)に1~2cm間隔で皮内投与する。再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、投与間隔は16週以上とすること。〈斜視〉通常、成人及び12歳以上の小児にはA型ボツリヌス毒素として次の用量を外眼筋に筋肉内注射する。・初回投与(1).上下斜視の場合:上直筋又は下直筋に1.25~2.5単位。(2).20プリズムジオプトリー未満の水平斜視の場合:内直筋又は外直筋に1.25~2.5単位。(3).20~50プリズムジオプトリーの水平斜視の場合:内直筋又は外直筋に2.5~5.0単位。(4).1ヵ月以上持続する外転神経麻痺の場合:内直筋に1.25~2.5単位。・初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、さらに追加で初回投与量の2倍までの用量を上限として投与することができる。・前回の効果が減弱した場合には、過去に投与された1回投与量の2倍までの用量を上限として再投与することができる。ただし、投与間隔は12週以上とすること。・1回の投与における1つの筋あたりの投与量は10単位を超えないこと。〈痙攣性発声障害〉通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として次の用量を内喉頭筋に筋肉内注射する。・内転型痙攣性発声障害初回投与:片側の甲状披裂筋に2.5単位を投与する。再投与:前回の効果が減弱した場合には、片側又は両側の甲状披裂筋に再投与することができる。ただし、投与間隔は12週以上とすること。なお、症状に応じて投与量を適宜増減することができるが、片側あたり2.5単位を超えないこと。・外転型痙攣性発声障害初回投与:片側の後輪状披裂筋に5.0単位を投与する。再投与:前回の効果が減弱した場合には、片側の後輪状披裂筋に再投与することができる。ただし、投与間隔は12週以上とすること。なお、症状に応じて投与量を適宜増減することができるが、5.0単位を超えないこと。〈既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁〉通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として100単位を排尿筋に分割して注射する。再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、投与間隔は12週以上とすること。〈既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない神経因性膀胱による尿失禁〉通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として200単位を排尿筋に分割して注射する。再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、投与間隔は12週以上とすること。(用法及び用量に関連する注意)7.1.〈効能共通〉複数の適応に本剤を同時投与する場合には、それぞれの効能又は効果で規定されている投与量の上限及び投与間隔を厳守するとともに、12週間のA型ボツリヌス毒素の累積投与量として次の用量を上限とすること。・〈効能共通〉成人の上肢痙縮及び下肢痙縮に対する同時投与:12週間のA型ボツリヌス毒素の累積投与量として合計600単位を上限とし、患者の状態に応じて徐々に増量する等、慎重に投与すること。・〈効能共通〉小児の上肢痙縮及び下肢痙縮に対する同時投与:12週間のA型ボツリヌス毒素の累積投与量として合計10単位/kgと340単位のいずれも超えないこと。・〈効能共通〉その他の複数の適応に対する同時投与<上肢痙縮及び下肢痙縮以外>:安全性が確立されていないため、複数の適応に本剤を同時に投与しないことが望ましい(やむを得ず同時に投与する場合、12週間のA型ボツリヌス毒素の累積投与量として成人では合計400単位を上限とし、小児では合計10単位/kgと340単位のいずれも超えないこと)。7.2.〈効能共通〉本剤の力価(単位)は、A型ボツリヌス毒素製剤特有のもので、B型ボツリヌス毒素製剤とは異なること、また換算もできないことに留意し、必ず本剤の投与量を慎重に確認してから投与すること。7.3.〈効能共通〉本剤と他のボツリヌス毒素製剤の同時投与は原則として避けること(本剤と他のボツリヌス毒素製剤を同時投与した経験はなく、安全性及び有効性は確立していない、同時に投与した場合には、神経筋接合部の麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある)〔10.2参照〕。7.4.〈効能共通〉他のボツリヌス毒素製剤を投与後に本剤を使用する場合には、少なくとも他のボツリヌス毒素製剤の用法及び用量で規定されている投与間隔をあけるとともに、患者の症状を十分に観察した上で、効果が消失し、安全性上の問題がないと判断された場合にのみ投与すること(他のボツリヌス毒素製剤投与後に本剤を投与した場合の安全性及び有効性は確立されていない、先に投与された他のボツリヌス毒素の効果が消失する前に本剤を投与した場合には、神経筋接合部麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある)〔10.2参照〕。7.5.〈眼瞼痙攣〉眼瞼下垂があらわれることがあるので、上眼瞼挙筋周囲への投与を避けること。7.6.〈片側顔面痙攣〉痙攣筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。7.7.〈片側顔面痙攣〉筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、痙攣している筋肉内に注射する。臨床成績等から、次のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。1).〈片側顔面痙攣〉初回投与①.〈片側顔面痙攣〉眼輪筋:(1部位あたりの投与量)1.25単位/部位、(投与部位数)4部位。②.〈片側顔面痙攣〉その他の筋:痙攣筋に眼輪筋とあわせて合計10単位を分割投与。2).〈片側顔面痙攣〉初回投与後の追加投与及び再投与①.〈片側顔面痙攣〉眼輪筋:(1部位あたりの投与量)2.5単位/部位*、(投与部位数)4部位。②.〈片側顔面痙攣〉皺眉筋:(1部位あたりの投与量)2.5単位/部位、(投与部位数)1部位。③.〈片側顔面痙攣〉前頭筋:(1部位あたりの投与量)2.5単位/部位、(投与部位数)1部位。④.〈片側顔面痙攣〉口輪筋:(1部位あたりの投与量)2.5単位/部位、(投与部位数)2部位。⑤.〈片側顔面痙攣〉大頬骨筋:(1部位あたりの投与量)5.0単位/部位、(投与部位数)1部位。⑥.〈片側顔面痙攣〉小頬骨筋:(1部位あたりの投与量)5.0単位/部位、(投与部位数)1部位。⑦.〈片側顔面痙攣〉笑筋:(1部位あたりの投与量)5.0単位/部位、(投与部位数)1部位。⑧.〈片側顔面痙攣〉オトガイ筋:(1部位あたりの投与量)5.0単位/部位、(投与部位数)1部位。⑨.〈片側顔面痙攣〉広頸筋※:(1部位あたりの投与量)2.5単位/部位、(投与部位数)上限4部位。*)臨床試験では、追加投与及び再投与時には眼輪筋に対して1部位あたり5単位まで投与された症例がある。なお、眼輪筋に対して2.5単位を超えて投与する場合には、特に副作用の発現に留意しながら慎重に投与すること。※)広頸筋に対しては筋緊張によりスジ状として隆起している部位に投与する。なお、薄い皮筋であるため穿通しないよう注意すること。7.8.〈痙性斜頸〉緊張筋が深部であるなど、触診で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。7.9.〈痙性斜頸〉投与による効果が認められない場合は、用量及び投与部位について再検討した上で追加投与を行うこと。7.10.〈痙性斜頸〉本剤注射により投与筋の筋緊張が低下したのち、その協働筋側の緊張が亢進し、異常姿勢を来すことがあるため、初回投与以降では緊張が亢進している筋を注意深く同定し、投与すること〔8.2.10参照〕。7.11.〈痙性斜頸〉初回及び初回後の追加投与を含む240単位までの投与により全く効果が認められない場合は、より高頻度・高投与量で投与を行っても効果が期待できない場合があるため、本剤の投与中止を考慮すること。7.12.〈痙性斜頸〉筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、注射する。臨床成績等から、次のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。1).〈痙性斜頸〉胸鎖乳突筋*:(初回投与量※※、投与部位数)15-50単位を2ヵ所以上に分割、(最高投与量※※※)100単位。2).〈痙性斜頸〉僧帽筋:(初回投与量※※、投与部位数)30-60単位を2ヵ所以上に分割、(最高投与量※※※)100単位。3).〈痙性斜頸〉板状筋:(初回投与量※※、投与部位数)25-50単位を2ヵ所以上に分割、(最高投与量※※※)100単位。4).〈痙性斜頸〉斜角筋:(初回投与量※※、投与部位数)15-25単位、(最高投与量※※※)50単位。5).〈痙性斜頸〉僧帽筋前縁:(初回投与量※※、投与部位数)15-30単位、(最高投与量※※※)100単位。6).〈痙性斜頸〉肩甲挙筋※:(初回投与量※※、投与部位数)20-30単位、(最高投与量※※※)80単位。7).〈痙性斜頸〉傍脊柱筋:(初回投与量※※、投与部位数)20単位、(最高投与量※※※)50単位。8).〈痙性斜頸〉広頸筋:(初回投与量※※、投与部位数)20-30単位、(最高投与量※※※)80単位。*)胸鎖乳突筋に投与する場合は、嚥下障害発現のリスクを軽減するため、両側への投与を避けること。※)肩甲挙筋へ投与する場合は、嚥下障害及び呼吸器感染のリスクが増大する可能性があるので注意すること。※※)各筋に対し、初めて投与する場合の投与量を示す。※※※)各投与部位への投与量は30単位を上限とすること。7.13.〈上肢痙縮〉緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計、超音波検査やスティミュレーター等を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。7.14.〈上肢痙縮〉筋ごとの適切な部位及び投与量に留意すること。臨床成績等から、次のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。[成人]1).〈上肢痙縮〉上腕二頭筋:(投与量)70単位、(投与部位数)2部位。2).〈上肢痙縮〉上腕筋:(投与量)45単位、(投与部位数)1部位。3).〈上肢痙縮〉腕橈骨筋:(投与量)45単位、(投与部位数)1部位。4).〈上肢痙縮〉橈側手根屈筋:(投与量)50単位、(投与部位数)1部位。5).〈上肢痙縮〉尺側手根屈筋:(投与量)50単位、(投与部位数)1部位。6).〈上肢痙縮〉深指屈筋:(投与量)50単位、(投与部位数)1部位。7).〈上肢痙縮〉浅指屈筋:(投与量)50単位、(投与部位数)1部位。8).〈上肢痙縮〉長母指屈筋:(投与量)20単位、(投与部位数)1部位。9).〈上肢痙縮〉母指内転筋:(投与量)20単位、(投与部位数)1部位。[小児]1).〈上肢痙縮〉上腕二頭筋:(投与量)1.5~3.0単位/kg、(投与部位数)4部位。2).〈上肢痙縮〉上腕筋:(投与量)1.0~2.0単位/kg、(投与部位数)2部位。3).〈上肢痙縮〉腕橈骨筋:(投与量)0.5~1.0単位/kg、(投与部位数)2部位。4).〈上肢痙縮〉橈側手根屈筋:(投与量)1.0~2.0単位/kg、(投与部位数)2部位。5).〈上肢痙縮〉尺側手根屈筋:(投与量)1.0~2.0単位/kg、(投与部位数)2部位。6).〈上肢痙縮〉深指屈筋:(投与量)0.5~1.0単位/kg、(投与部位数)2部位。7).〈上肢痙縮〉浅指屈筋:(投与量)0.5~1.0単位/kg、(投与部位数)2部位。7.15.〈下肢痙縮〉緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計、超音波検査やスティミュレーター等を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。7.16.〈下肢痙縮〉筋ごとの適切な部位及び投与量に留意すること。臨床成績等から、次のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。[成人]1).〈下肢痙縮〉腓腹筋(内側頭):(投与量)75単位、(投与部位数)3部位。2).〈下肢痙縮〉腓腹筋(外側頭):(投与量)75単位、(投与部位数)3部位。3).〈下肢痙縮〉ヒラメ筋:(投与量)75単位、(投与部位数)3部位。4).〈下肢痙縮〉後脛骨筋:(投与量)75単位、(投与部位数)3部位。[小児]1).〈下肢痙縮〉腓腹筋(内側頭):(投与量)1.0~2.0単位/kg、(投与部位数)2部位。2).〈下肢痙縮〉腓腹筋(外側頭):(投与量)1.0~2.0単位/kg、(投与部位数)2部位。3).〈下肢痙縮〉ヒラメ筋:(投与量)1.0~2.0単位/kg、(投与部位数)2部位。4).〈下肢痙縮〉後脛骨筋:(投与量)1.0~2.0単位/kg、(投与部位数)2部位。7.17.〈重度の原発性腋窩多汗症〉投与前にMinor’sヨウ素デンプン反応等の染色法を使用して目標とする発汗部位を同定すること。7.18.〈重度の原発性腋窩多汗症〉注射針は針先端の斜め部分を上にして、皮膚表面に対し45°の角度で約2mmの深さへの皮内注射が推奨されており、また、効果のない部分を最小限にとどめるため、注射位置を添付文書の図のように等間隔でジグザグ状に配置することが推奨されている。7.19.〈斜視〉外眼筋に投与する際には、筋電計等の使用や外眼筋の外科的露出により、注意深く目標とする部位を同定すること。7.20.〈斜視〉本剤投与前に点眼麻酔薬の投与が推奨されている。7.21.〈斜視〉薬液量は1つの筋あたり0.05~0.15mLが推奨されている。7.22.〈斜視〉筋ごとの適切な部位及び投与量に留意すること。臨床成績等から、初回投与では次のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。1).〈斜視〉内直筋:(初回投与量)1.25~2.5単位/筋*又は2.5~5.0単位/筋※、(投与部位数)1部位/筋。2).〈斜視〉外直筋:(初回投与量)1.25~2.5単位/筋*又は2.5~5.0単位/筋※、(投与部位数)1部位/筋。3).〈斜視〉上直筋:(初回投与量)1.25~2.5単位/筋※※、(投与部位数)1部位/筋。4).〈斜視〉下直筋:(初回投与量)1.25~2.5単位/筋※※、(投与部位数)1部位/筋。*)20プリズムジオプトリー未満の水平斜視。※)20~50プリズムジオプトリーの水平斜視。※※)上下斜視。7.23.〈痙攣性発声障害〉内喉頭筋に投与する際には、筋電計を用いて注意深く目標とする筋を同定すること。7.24.〈痙攣性発声障害〉薬液量は片側あたり0.1mLが推奨されている。7.25.〈痙攣性発声障害〉内転型痙攣性発声障害の治療では、患者を背臥位とし、輪状軟骨上縁の正中より約5mm外側(投与側)に注射針を経皮的に刺入した後、輪状甲状間膜を貫通させて甲状披裂筋へと到達させる。内転型痙攣性発声障害の治療で両側投与を行った場合には嚥下障害等の有害事象がより長期間持続することがあるので、再投与時の両側投与の要否は、片側投与による治療効果と有害事象の発現状況を確認した後に慎重に検討すること。7.26.〈痙攣性発声障害〉外転型痙攣性発声障害では、投与前の内視鏡検査により、左右の声帯の可動性及び声門間隙の大きさを確認し、通常、病的運動が強い側の後輪状披裂筋に投与する(注射の際には患者を背臥位とし、投与側の反対側へ頭部を回旋させた上で、輪状軟骨の後面に向けて外側方向から経皮的に注射針を刺入する)。外転型痙攣性発声障害では、投与側の声帯が動かなくなった場合に声門閉鎖又は声門狭窄による呼吸困難等が生じないよう、反対側の声帯が十分動く場合にのみ投与することとし、両側への投与は行わないこと。7.27.〈痙攣性発声障害〉混合型痙攣性発声障害における有効性及び安全性は確立していない。混合型痙攣性発声障害の場合、甲状披裂筋及び後輪状披裂筋への同時投与後に重篤な呼吸困難が報告されていることから、甲状披裂筋及び後輪状披裂筋への同時投与は避けること。7.28.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉排尿筋に投与する際には、硬性膀胱鏡又は軟性膀胱鏡を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。7.29.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉本剤投与前には、必要に応じて局所麻酔薬の注入による膀胱粘膜麻酔や鎮静薬の投与を行うこと(局所麻酔薬を注入した場合は投与前に除去し、膀胱内を生理食塩液で洗浄すること)。自律神経異常反射を来しやすい背景を有する神経因性膀胱患者では、全身麻酔等の適切な麻酔を行うこと〔1.7、9.1.5参照〕。7.30.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉膀胱壁における注射部位を十分に確認するため、本剤の投与直前に膀胱内に生理食塩液を注入し、膀胱を適度に拡張する(その際、膀胱を拡張しすぎると、投与時に薄くなった膀胱壁を注射針で穿通するおそれがあるため、生理食塩液の過量注入に注意すること)、投与終了後、自排尿不能な患者では膀胱内に注入した生理食塩液を直ちに除去し、自排尿可能な患者では膀胱内に注入した生理食塩液を自ら排出できることを確認すること。7.31.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉本剤100単位を投与する際は薬液10mLを20ヵ所に、本剤200単位を投与する際は薬液30mLを30ヵ所に分割して注射することが推奨されており、各注射部位の間隔は約1cm、注射針の刺入深度は約2mmとし、膀胱三角部への注射は避けること〔14.1.1参照〕。
(警告)1.1.〈効能共通〉本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるA型ボツリヌス毒素であるため、使用上の注意を熟読した上で、用法及び用量を厳守し、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、重度の原発性腋窩多汗症、斜視、痙攣性発声障害、過活動膀胱、神経因性膀胱以外には使用しないこと(ミオクローヌス性ジストニーの患者で、本剤による治療中に因果関係を否定できない死亡例の報告がある)〔8.1参照〕。1.2.〈眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、重度の原発性腋窩多汗症〉講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が投与を行うこと。1.3.〈痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、斜視、痙攣性発声障害〉講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、高度な解剖学的知識、筋電図測定技術及び本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が投与を行うこと(本剤による治療中に因果関係を完全に否定できない死亡例の報告がある。痙性斜頸、上肢痙縮、痙攣性発声障害患者では、特に呼吸障害、嚥下障害等頸部関連筋に関する副作用があらわれるおそれがある)。1.4.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、高度な解剖学的知識、膀胱鏡を用いた本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が投与を行うこと。1.5.〈痙性斜頸、痙攣性発声障害〉頸部関連筋への投与により、呼吸困難があらわれることがある(嚥下障害から嚥下性肺炎を引き起こし、また、投与部近位への拡散により呼吸機能低下に至ったとする報告がある)〔8.2.9、11.1.3参照〕。1.6.〈眼瞼痙攣〉1回投与量として100単位を投与し、投与筋以外の遠隔筋に対する影響と考えられる呼吸困難及び筋無力症が発現したという報告がある〔8.4、9.1.4、13.1.2、15.2.2参照〕。1.7.〈神経因性膀胱〉自律神経異常反射を来しやすい背景を有する神経因性膀胱患者には、緊急時に十分対応できる医療施設において、全身麻酔や血圧モニタリングを実施できる環境の下、本剤を投与すること〔7.29、9.1.5参照〕。(禁忌)2.1.〈効能共通〉全身性の神経筋接合部障害をもつ患者(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)[本剤は筋弛緩作用を有するため、病態を悪化させる可能性がある]。2.2.〈効能共通〉妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦〔8.2.5、9.4.1、9.5妊婦、9.6授乳婦の項、15.1.3、15.2.1参照〕。2.3.〈効能共通〉本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.4.〈痙性斜頸〉高度呼吸機能障害のある患者[本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある]。2.5.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉尿路感染症を有する患者及び導尿を日常的に実施していない尿閉を有する患者[本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある]。(重要な基本的注意)8.1.〈効能共通〉本剤は眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、重度原発性腋窩多汗症、斜視、痙攣性発声障害、過活動膀胱、神経因性膀胱の適応のみに使用する製剤のため、眉間又は目尻の表情皺に対しては、ボトックスビスタ注用50単位を用いること。これらの適応以外には安全性が確立していないので絶対使用しないこと〔1.1参照〕。8.2.〈効能共通〉本剤の投与に際しては、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項について文書を用いてよく説明し、文書による同意を得た後、使用する。8.2.1.〈効能共通〉本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるA型ボツリヌス毒素である。8.2.2.〈効能共通〉本剤の投与は対症療法であり、その効果は通常、眼瞼・片側顔面痙攣、痙性斜頸、上下肢痙縮、斜視、痙攣性発声障害は3~4ヵ月、重度原発性腋窩多汗症は4~9ヵ月、過活動膀胱は4~8ヵ月、神経因性膀胱は8~11ヵ月で消失し、投与を繰り返す必要がある。8.2.3.〈効能共通〉本剤の投与を長期間繰り返した場合、中和抗体産生により、効果が認められなくなることがある〔8.3参照〕。8.2.4.〈効能共通〉他の医療施設でボツリヌス毒素の投与を受けている場合には、治療対象疾患及び投与日を必ず申し出る〔10.2参照〕。8.2.5.〈効能共通〉妊娠する可能性のある女性は、本剤投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは適切な方法で避妊する必要がある〔2.2、9.4.1、9.5妊婦の項、15.1.3、15.2.1参照〕。8.2.6.〈効能共通〉男性は、本剤投与中及び最終投与後少なくとも3ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要がある〔9.4.2参照〕。8.2.7.〈効能共通〉日常生活を制限されていた患者は、本剤投与後、過度の筋収縮を伴う労作を避け、活動を徐々に再開する。8.2.8.〈効能共通〉本剤投与後、3~4ヵ月の間に呼吸困難、脱力感等の体調の変化があらわれた場合には、直ちに医師に申し出る。8.2.9.〈効能共通〉痙性斜頸及び痙攣性発声障害に対する本剤の、特に初回及び2回目の投与後1、2週間は、嚥下障害、声質の変化、息苦しい等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、直ちに専門医の診療を受ける〔1.5、11.1.3参照〕。8.2.10.〈効能共通〉痙性斜頸に対する本剤投与後、姿勢の変化により今まで緊張していなかった筋が緊張することがある〔7.10参照〕。8.2.11.〈効能共通〉上肢痙縮及び下肢痙縮患者においては、本剤投与に伴う活動性の上昇や筋力バランスの変化により、転倒等が起こりやすくなる可能性がある。8.2.12.〈効能共通〉過活動膀胱及び神経因性膀胱患者においては、本剤投与により、残尿量増加し導尿が必要になる場合があり、また、本剤投与により尿閉及び尿路感染が発現することがある。過活動膀胱及び神経因性膀胱患者で本剤投与後に排尿困難、混濁尿、頻尿、排尿痛、発熱、悪寒、血尿等の症状があらわれた場合には、直ちに医師に申し出る〔11.1.5、11.1.6参照〕。8.2.13.〈効能共通〉脊髄損傷等を有する神経因性膀胱患者においては、本剤投与により筋力低下等が発現した場合、日常生活動作制限が増大する可能性がある。8.3.〈効能共通〉本剤投与後、抗体が産生されることにより、耐性が生じる可能性があるので、効果の減弱がみられる場合には、抗体検査を実施する(抗体産生がみられない場合は、追加投与することができる)。抗体が産生された場合には、投与を中止すること〔8.2.3参照〕。8.4.〈効能共通〉ボツリヌス毒素の投与により、投与部位以外の遠隔筋に対する影響と考えられる副作用があらわれることがあり、嚥下障害、肺炎、重度衰弱等に伴う死亡例も報告されている〔1.6、9.1.4、13.1.2、15.2.2参照〕。8.5.〈効能共通〉本剤投与後、脱力感、筋力低下、めまい、視力低下があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。8.6.〈効能共通〉本剤はできるだけ少量(6.用法及び用量の初回投与量又は承認用量の下限を参照)から投与を開始することが望ましい。なお、疾患の重症度に応じて高用量を投与しても、効果は期待できない場合がある。8.7.〈眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、斜視〉本剤を眼輪筋又は外眼筋へ投与する場合は、次の点に注意すること。・〈眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、斜視〉本剤を眼輪筋又は外眼筋へ投与する場合は、投与時ごとに視力検査を実施することが望ましい〔15.1.2参照〕。・〈眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、斜視〉本剤を眼輪筋又は外眼筋へ投与する場合は、眼科的観察を併せて実施し、特に眼球を傷害しないように眼球の保護に十分注意すること(また、経過観察を十分に行い、眼科的異常があらわれた場合には、直ちに精密検査を受けさせること)。8.8.〈眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、斜視〉本剤の眼瞼深部への投与により、本剤が眼筋に作用することによって複視があらわれることがあるので、投与部位に十分注意し、慎重に投与すること。8.9.〈眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、斜視〉本剤は、低用量でも閉瞼不全等の副作用発現がみられることがあるので、観察を十分に行いながら慎重に投与すること。8.10.〈斜視〉外眼筋への投与により、眼窩に針を刺入することによって球後出血が生じ、網膜循環障害を来すおそれがあるので、適切な検査や眼窩減圧の処置を行うことが望ましい(また、眼球を針で穿通した場合には、検眼鏡による診断を行うこと)。8.11.〈痙攣性発声障害〉抗血小板薬投与中の痙攣性発声障害及び抗凝固薬投与中の痙攣性発声障害患者においては、喉頭への注射によって出血や血腫が生じ、誤嚥や呼吸困難につながるおそれがあることから、本剤投与前に抗血小板薬及び抗凝固薬の休薬等を行うこと。8.12.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉本剤を投与する場合は、尿路感染の発現に注意し、適切な感染対策を講じること〔11.1.6参照〕。8.13.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉抗血小板薬投与中の過活動膀胱及び抗凝固薬投与中の過活動膀胱、抗血小板薬投与中の神経因性膀胱及び抗凝固薬投与中の神経因性膀胱患者においては、排尿筋への注射による出血のリスクが増大することから、本剤投与前に抗血小板薬及び抗凝固薬の休薬等を行うこと。8.14.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉本剤の投与手技による血尿、排尿困難、膀胱痛等が発現するおそれがある。本剤投与後は患者の状態を十分に観察し、症状があらわれた場合には適切に処置すること。8.15.〈過活動膀胱、神経因性膀胱〉導尿を実施していない過活動膀胱、導尿を実施していない神経因性膀胱患者においては、投与後2週間以内に残尿量を測定し、その後は必要に応じて投与後12週までを目安に残尿量測定を定期的に行うこと〔11.1.5参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.〈効能共通〉慢性呼吸器障害のある患者:本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある。9.1.2.〈効能共通〉重篤な筋力低下あるいは重篤な筋萎縮がある患者:本剤の投与により、症状を悪化させる可能性がある。9.1.3.〈効能共通〉閉塞隅角緑内障のある患者又は閉塞隅角緑内障素因(狭隅角等)のある患者:本剤はアセチルコリンの放出抑制作用を有するため、症状を悪化させる可能性がある。9.1.4.〈効能共通〉神経学的障害のある患者:嚥下困難等を有する患者、脳性麻痺を有する小児等重度障害を有する小児患者、痙縮患者等では、投与部位以外の遠隔筋に対する影響と考えられる副作用のリスクが増加するため特に注意すること〔1.6、8.4、13.1.2、15.2.2参照〕。9.1.5.〈神経因性膀胱〉自律神経異常反射を来しやすい背景を有する神経因性膀胱患者:本剤の投与手技に起因する自律神経異常反射を来すおそれがあることから、直ちに適切な処置を行えるようにしておくこと〔1.7、7.29参照〕。(生殖能を有する者)9.4.1.妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔2.2、8.2.5、9.5妊婦の項、15.1.3、15.2.1参照〕。9.4.2.男性:男性には、本剤投与中及び最終投与後少なくとも3ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること(精子形成期間に投与されることを避けるため)〔8.2.6参照〕。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(外国において、本剤を投与された患者で胎児死亡が報告されており、また、動物実験で妊娠への影響及び胎仔への影響が認められている)〔2.2、8.2.5、9.4.1、15.1.3、15.2.1参照〕。(授乳婦)投与しないこと〔2.2参照〕。(小児等)9.7.1.2歳以上の上肢痙縮・下肢痙縮及び12歳以上の斜視を除く適応では、小児を対象とする有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない〔17.1.8参照〕。9.7.2.小児において本剤による治療中に死亡例が報告されており、その中には重度の神経筋疾患、嚥下困難、嚥下性肺炎、痙攣発作、心臓疾患等の危険因子を有する症例も認められたので、小児で四肢麻痺の患者、小児で経管栄養補給を受けている患者又は小児で嚥下性肺炎や小児で肺疾患の既往を有する患者等、重度障害を有する小児患者に投与する場合には、観察を十分に行うこと。(高齢者)少量(6.用法及び用量の初回投与量又は承認用量の下限を参照)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に、生理機能が低下している)。(相互作用)10.2.併用注意:1).筋弛緩剤(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、ダントロレンナトリウム水和物等)、筋弛緩作用を有する薬剤(スペクチノマイシン塩酸塩水和物、アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン硫酸塩、フラジオマイシン硫酸塩等)、ポリペプチド系抗生物質(ポリミキシンB硫酸塩等)、テトラサイクリン系抗生物質、リンコマイシン系抗生物質、抗痙縮剤(バクロフェン等)、抗コリン剤(ブチルスコポラミン臭化物、トリヘキシフェニジル塩酸塩等)、ベンゾジアゼピン系薬剤及び類薬(ジアゼパム、エチゾラム等)、ベンザミド系薬剤(チアプリド塩酸塩、スルピリド等))[閉瞼不全・頸部筋脱力等の過剰な筋弛緩があらわれるおそれがあり、嚥下障害の発現が高まるおそれがある(筋弛緩作用が増強されることがあり、併用薬の抗コリン作用による口渇、嚥下困難等が出現するため、嚥下障害が増強されることがある)]。2).他のボツリヌス毒素製剤〔7.3、7.4、8.2.4参照〕[過剰な筋弛緩があらわれることがあり、呼吸困難・嚥下障害等を発現するリスクが高まるおそれがあるため、本剤と他のボツリヌス毒素製剤の同時投与は原則として避けること(本剤及びこれらの薬剤は、ともに筋弛緩作用を有するため作用が増強されるおそれがある)]。(過量投与)13.1.症状13.1.1.過量投与時、投与部位及び周辺部位に過剰な薬理反応である脱力、筋肉麻痺等の局所性の副作用があらわれることがあり、症状や兆候は投与直後にあらわれないこともある。13.1.2.外国において、過量投与時、投与筋以外の遠隔筋に対する影響が疑われる眼瞼下垂、構音障害、嚥下障害、呼吸困難、筋無力症等が報告されている〔1.6、8.4、9.1.4、15.2.2参照〕。13.2.処置13.2.1.過量投与時、必要に応じて入院を考慮すること。13.2.2.過量投与時、投与直後の場合には抗毒素の投与を検討してもよいが、治療上の有益性と危険性を慎重に判断すること。なお、過量投与時、既にボツリヌス中毒症状(全身性脱力及び筋肉麻痺など)が発現した時点での抗毒素投与は、無効である。(適用上の注意)14.1.薬剤調製時の注意14.1.1.調製方法(1).本剤1バイアルは日局生理食塩液を用いて溶解する。1).溶解液の量(日局生理食塩液)1.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度10.0単位/0.1mL。2).溶解液の量(日局生理食塩液)2.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度5.0単位/0.1mL。3).溶解液の量(日局生理食塩液)4.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度2.5単位/0.1mL。4).溶解液の量(日局生理食塩液)8.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度1.25単位/0.1mL。5).溶解液の量(日局生理食塩液)10.0mL:溶解後のボツリヌス毒素濃度1.0単位/0.1mL。神経因性膀胱への投与に際し、本剤200単位を30mLの薬液として調製する場合は、①100単位バイアル2本をそれぞれ6mLの日局生理食塩液で溶解し、②合計12mLの薬液を3本の10mLシリンジに4mLずつ吸引した後、③各シリンジに追加で6mLの日局生理食塩液を吸引する。3本のシリンジはそれぞれ薬液10mL(約67単位)を含有する〔7.31参照〕。(2).バイアルの陰圧が保たれていない場合は使用しないこと(そのバイアルに0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄すること)。(3).変性するので、泡立ちや激しい撹拌を避けること。(4).保存剤を含んでいないので、調製後は速やかに使用する。なお、調製後は冷凍しないこと。14.2.薬剤投与時の注意14.2.1.投与部位(1).〈眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、斜視、痙攣性発声障害、過活動膀胱、神経因性膀胱〉用法及び用量に示すとおり、適用部位の筋肉内にのみ注射すること。特に、眼輪筋切除術施行後の患者に投与する場合は、より正確に目標とする部位を同定するため、必ず筋電計を用いて筋活動電位を確認すること。(2).〈重度の原発性腋窩多汗症〉用法及び用量に示すとおり、皮内にのみ注射すること。14.2.2.投与時期:〈痙攣性発声障害〉全身麻酔の必要な手術を予定している痙攣性発声障害患者においては、本剤の作用による声帯の弛緩が周術期の誤嚥等のリスクを増加させる可能性があるため、手術が終了してから本剤を投与することが望ましい。14.3.廃棄時の注意処置後、残った薬液は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。また、薬液の触れた器具等は同様に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。14.4.汚染時の注意14.4.1.本剤が飛散した場合はすべて拭き取る。(1).溶解前に本剤が飛散した場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液をしみ込ませた吸収性素材で拭き、乾かす。(2).溶解後に本剤が飛散した場合は、吸収性素材で拭き取った後に、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で拭き、乾かす。14.4.2.本剤が皮膚に付着した場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で洗い、水で洗い流す。14.4.3.本剤が眼に入った場合は、水で洗い流す。(その他の注意)15.1.臨床使用に基づく情報15.1.1.因果関係は不明であるが、本剤投与後不整脈、心筋梗塞等の心血管系障害があらわれることがあり、致命的転帰に至る例も報告されている(これらの症例には、心臓疾患等の危険因子を有していた症例も多く含まれていた)。15.1.2.外国において、因果関係が明らかでないものの、本剤による治療中に視神経萎縮が生じ、視力低下した症例の報告があるので、本剤投与時に視力検査を実施することが望ましい〔8.7参照〕。15.1.3.外国において、妊娠初期に本剤500単位を投与された患者で、胎児死亡が報告されている〔2.2、8.2.5、9.4.1、9.5妊婦の項、15.2.1参照〕。15.2.非臨床試験に基づく情報15.2.1.ラットにおける交配前投与では、本剤の筋弛緩作用による後肢麻痺に伴う二次的な影響であると考えられる妊娠率低下、受胎率低下及び授胎率低下が、器官形成期投与では、胎仔体重減少がみられた。また、マウスにおける器官形成期の間欠投与による試験において、骨化数減少がみられた〔2.2、8.2.5、9.4.1、9.5妊婦の項、15.1.3参照〕。15.2.2.動物実験(ラット及びサル)により、本剤投与部位以外の遠隔の筋において、筋萎縮や筋重量減少等の障害が発生したとの報告がある〔1.6、8.4、9.1.4、13.1.2参照〕。15.2.3.膀胱周囲臓器への誤投与による影響を検討したサルの毒性試験において、本剤を前立腺部尿道及び直腸並びに前立腺内*に投与した際に膀胱結石が用量依存的に認められた。*)過活動膀胱及び神経因性膀胱に対して承認されている本剤の用法は「排尿筋に注射」である。(ボトックス注用100単位の廃棄の方法)残った薬液は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させる。失活後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。薬液の触れた器具等も同様に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。(保管上の注意)5℃以下で保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.ショック、アナフィラキシー、血清病(0.01%):本剤投与後、悪心等の体調の変化がないか、患者の状態を十分観察し、異常がないことを確認すること(呼吸困難、全身潮紅、血管性浮腫、発疹等の症状が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと)。11.1.2.眼障害(0.34%):重篤な角膜露出、持続性上皮欠損、角膜潰瘍、角膜穿孔の報告があるので、兎眼、閉瞼不全等があらわれた場合には、眼球の乾燥を避けるため人工涙液等の点眼剤を投与するなど適切な処置を行うこと。11.1.3.嚥下障害(0.75%)、呼吸障害(0.03%):嚥下障害から嚥下性肺炎を来し、重篤な呼吸困難に至ったとする報告がある。また、本剤の投与により呼吸機能低下があらわれることがある。初回及び2回目の投与後1、2週間は嚥下障害、声質の変化、呼吸困難等の発現に特に留意すること〔1.5、8.2.9参照〕。11.1.4.痙攣発作(0.01%未満):痙攣発作あるいは痙攣発作再発が報告されているので、痙攣発作素因のある患者に投与する場合には特に注意すること(なお、小児では大部分が小児脳性麻痺患者からの報告であった)。11.1.5.尿閉(0.05%):排尿困難等の症状があらわれた場合には、必要に応じて導尿を実施すること〔8.2.12、8.15参照〕。11.1.6.尿路感染(0.06%):混濁尿、頻尿、排尿痛、発熱、悪寒、血尿等の症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと〔8.2.12、8.12参照〕。11.2.その他の副作用1).過剰な筋弛緩作用:(0.5~2%未満)兎眼、閉瞼不全、局所性筋力低下(頸部筋脱力、口角下垂等)、眼瞼下垂、顔面麻痺、(0.5%未満)眼瞼内反、筋力低下、(頻度不明)眼瞼外反。2).眼:(0.5~2%未満)流涙、(0.5%未満)眼乾燥感、複視、角膜糜爛、霧視(霧視感)、角膜炎、結膜炎、眼痛、視力低下、眼脂、羞明、斜視、眼運動障害、眼刺激、(頻度不明)眼球後出血、眼貫通性外傷、ホームズ・アディー瞳孔、硝子体出血。3).皮膚:(0.5%未満)発疹、皮膚そう痒感、脱毛(睫毛眉毛脱落を含む)、皮膚炎、多形紅斑、(頻度不明)乾癬様皮疹、斑状出血、皮膚異臭、皮下結節。4).注射部位:(0.5%未満)注射部出血斑[眼瞼痙攣患者において、眼瞼の軟部組織に斑状出血が起こる可能性があるため、注射直後に注射部位を軽く押さえることで斑状出血を軽減できる]、注射部腫脹、注射部疼痛、近隣筋疼痛及び近隣筋緊張亢進、注射部ひきつり感、注射部熱感、注射部不快感、注射部感染、注射部位過敏反応、注射部位紅斑、(頻度不明)*気胸[*:投与手技に関連した気胸が報告されているので、肺に近い部位(特に肺尖部に近い部位)に投与する場合には注意すること]。5).血液:(0.5%未満)白血球減少、血小板減少。6).呼吸器:(0.5%未満)肺炎、感冒様症状、呼吸不全、発声障害、咳嗽、誤嚥、(頻度不明)上気道性喘鳴。7).消化器:(0.5~2%未満)嚥下障害、(0.5%未満)食欲不振、嘔気、嘔吐、口内乾燥、下痢、便秘、腹痛、(頻度不明)レッチング。8).精神神経系:(0.5%未満)頭痛、感覚鈍麻、めまい、失神、感覚異常、傾眠、神経根障害、不眠症、(頻度不明)不器用、運動低下。9).筋骨格:(0.5%未満)筋緊張亢進、筋痛、四肢痛、筋痙縮、関節痛、(頻度不明)弾発指、滑液包炎。10).泌尿器:(0.5%未満)排尿困難、残尿量増加、頻尿、(頻度不明)細菌尿、膀胱憩室、尿失禁。11).その他:(0.5%未満)肝機能検査値異常、倦怠(倦怠感)、脱力(脱力感)、CK上昇、発熱、*発汗[*:原発性腋窩多汗症患者において、腋窩部以外からの発汗が増加することがある]、耳鳴、構語障害、ほてり、転倒、挫傷、歩行障害、ウイルス感染、疼痛、関節脱臼、(頻度不明)聴力低下、耳感染、起立性低血圧、脱神経性萎縮/脱神経性筋肉萎縮、疲労。発現頻度には使用成績調査の結果を含む。
18.1作用機序末梢の神経筋接合部における神経終末内でのアセチルコリン放出抑制により神経筋伝達を阻害し、筋弛緩作用を示す。神経筋伝達を阻害された神経は、軸索側部からの神経枝の新生により数ヵ月後には再開通し、筋弛緩作用は消退する。また、エクリン汗腺は主にコリン作動性神経により調節されていることから、本薬はコリン作動性神経及び汗腺の接合部において、神経終末内でのアセチルコリン放出抑制により神経伝達を阻害し、発汗を抑制すると考えられる。18.2坐骨神経腓腹筋の収縮に対する作用ラット大腿二頭筋に投与した試験において、坐骨神経刺激による腓腹筋収縮の抑制を認める。18.3筋弛緩作用マウス片側腓腹筋に投与した尾懸下試験において、投与後比較的早期に、本剤の筋弛緩作用に基づく運動力の低下及び不動時間の延長を用量依存的に認める。18.4α及びγ運動ニューロンに対する機能的除神経作用ラット大腿二頭筋に投与した試験において、錘外筋及び筋紡錘(錘内筋)で機能的除神経作用を認める。18.5神経再生による機能的除神経からの回復ラット大腿二頭筋に投与した試験において、α及びγ運動ニューロンに対する機能的除神経惹起後、錘外筋及び筋紡錘(錘内筋)ともに終板の拡大を認める。
17.1有効性及び安全性に関する試験〈眼瞼痙攣〉17.1.1国内臨床試験国内延べ6施設で総計88例を対象として実施した臨床試験において、評価可能な79例の改善率(改善以上)は89.9%(71/79例)であった。改善度は、「著明改善」、「改善」、「やや改善」、「不変」、「増悪」の5段階で行った。注)承認外の用量を含む。〈片側顔面痙攣〉17.1.2国内臨床試験国内延べ13施設で総計97例を対象として実施した臨床試験において、評価可能な94例の改善率(改善以上)は74.5%(70/94例)であった。改善度は、「著明改善」、「改善」、「やや改善」、「不変」、「増悪」の5段階で行った。なお、初回投与時の投与部位は次記のとおりである。眼輪筋94/94例、皺眉筋11/94例、前頭筋6/94例、口輪筋25/94例、大頬骨筋67/94例、小頬骨筋13/94例、笑筋15/94例、オトガイ筋7/94例、広頸筋1/94例注)承認外の用量を含む。〈痙性斜頸〉17.1.3国内臨床試験国内延べ15施設で総計174例を対象として実施した臨床試験において、評価可能な166例の改善率(改善以上)は41.6%(69/166例)であった。改善度は、「著明改善」、「改善」、「やや改善」、「不変」、「増悪」の5段階で行った。なお、初回投与時の投与部位は次記のとおりである。胸鎖乳突筋120/166例、僧帽筋90/166例、板状筋118/166例、斜角筋9/166例、僧帽筋前縁16/166例、肩甲挙筋8/166例、傍脊柱筋3/166例、広頸筋5/166例注)承認外の用量を含む。〈上肢痙縮〉17.1.4国内第III相試験国内19施設で脳卒中後の成人上肢痙縮患者109例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤注1)又はプラセボ(それぞれの用量に対応)を複数の緊張筋に投与したとき、主要評価項目である手関節のModifiedAshworthScale(MAS:筋痙縮の度合いを6段階で評価)の変化量に基づく時間曲線下面積(平均値±標準偏差)は、次表のとおりであり、本剤240単位群においてプラセボ群に対する統計学的な有意差が認められた(p<0.001、t検定)。注1)本剤は240単位群と150単位群を設定し、それぞれ次の用量を投与した。本剤240単位群:手関節、手指関節及び母指関節屈筋群に240単位を投与(母指関節に痙縮がない場合は手関節及び手指関節屈筋群に200単位を投与)本剤150単位群:手関節、手指関節及び母指関節屈筋群に150単位を投与(母指関節に痙縮がない場合は手関節及び手指関節屈筋群に120単位を投与)--------------------------表開始--------------------------本剤240単位群(51例)プラセボ群(26例)本剤150単位群(21例)プラセボ群(11例)MASの変化量に基づく時間曲線下面積-10.397±8.9313-3.567±4.7189-10.036±7.7743-6.227±8.6584プラセボとの差[95%信頼区間]-6.830[-10.567、-3.093]-3.808[-9.950、2.333]p値p<0.001---------------------------表終了--------------------------なお、各評価時期における手関節のMASの推移は次表のとおりであった。--------------------------表開始--------------------------MASMAS変化量本剤240単位群プラセボ群本剤240単位群プラセボ群群間差[95%信頼区間]投与前3.31±0.469(51)3.27±0.452(26)---投与1週後2.66±0.822(51)3.04±0.599(26)-0.66±0.745(51)-0.23±0.430(26)-0.43[-0.74、-0.11]投与4週後2.26±0.885(51)2.79±0.724(26)-1.05±0.912(51)-0.48±0.671(26)-0.57[-0.97、-0.17]投与6週後2.17±0.869(49)2.98±0.728(26)-1.15±0.931(49)-0.29±0.569(26)-0.86[-1.26、-0.47]投与8週後2.32±0.914(48)2.94±0.838(24)-1.01±0.970(48)-0.35±0.599(24)-0.66[-1.09、-0.22]投与12週後2.51±0.894(47)3.08±0.640(25)-0.83±0.842(47)-0.20±0.408(25)-0.63[-0.99、-0.27]本剤150単位群プラセボ群本剤150単位群プラセボ群群間差[95%信頼区間]投与前3.33±0.483(21)3.18±0.405(11)---投与1週後2.48±0.915(21)2.68±0.845(11)-0.86±0.777(21)-0.50±0.742(11)-0.36[-0.94、0.22]投与4週後2.45±0.893(21)2.45±1.214(11)-0.88±0.740(21)-0.73±1.009(11)-0.15[-0.79、0.48]投与6週後2.38±0.907(21)2.50±1.162(11)-0.95±0.789(21)-0.68±0.956(11)-0.27[-0.92、0.37]投与8週後2.40±1.032(21)2.68±0.956(11)-0.93±0.884(21)-0.50±0.742(11)-0.43[-1.07、0.21]投与12週後2.62±1.071(21)2.91±0.831(11)-0.71±0.845(21)-0.27±0.647(11)-0.44[-1.04、0.15]平均値±標準偏差(例数)--------------------------表終了--------------------------また、二重盲検期に引き続いて非盲検下で本剤注2)を反復投与したときの各投与回における手関節のMASの推移は次表のとおりであった。注2)手関節、手指関節及び母指関節屈筋群に240単位を投与(母指関節に痙縮がない場合は手関節及び手指関節屈筋群に200単位を投与)--------------------------表開始--------------------------1回目2回目3回目投与前2.89±0.720(97)2.57±0.696(77)2.50±0.652(48)投与4週後1.85±0.843(96)1.69±0.835(77)1.86±0.608(48)投与8週後1.93±0.940(95)1.88±0.825(75)1.89±0.714(47)投与12週後2.22±0.903(92)2.20±0.780(74)2.06±0.784(47)平均値±標準偏差(例数)--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は16%(17/106例)であった。主な副作用は、血中CK増加3%(3/106例)、無力症2%(2/106例)、末梢性浮腫2%(2/106例)であった。17.1.5国内第III相試験国内40施設で脳卒中後の成人上肢痙縮患者124例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤400単位、又は、240単位及びプラセボ注1)を複数の緊張筋に投与したとき、主要評価項目である投与後6週時における肘関節のMASに基づくレスポンダー率(MASスコアがベースラインから少なくとも1減少した被験者の割合)は、次表のとおりであり、本剤240単位群(肘関節屈筋群にプラセボ)に比べ本剤400単位群(肘関節屈筋群に160単位)で高かった。注1)本剤は400単位群と240単位群を設定し、それぞれ次の用量を投与した。本剤400単位群:肘関節屈筋群に160単位、手関節及び(母指を含む)手指関節屈筋群に240単位を投与(総投与量400単位)本剤240単位群:肘関節屈筋群にプラセボ、手関節及び(母指を含む)手指関節屈筋群に240単位を投与(総投与量240単位)--------------------------表開始--------------------------本剤400単位群(61例)本剤240単位群(63例)MASに基づくレスポンダー率(レスポンダー例数)注2)68.9%(42)50.8%(32)群間差[95%信頼区間]18.1%[1.1、35.0]注2)二重盲検期の投与6週後--------------------------表終了--------------------------なお、各評価時期における肘関節のMAS変化量の推移は次表のとおりであった。--------------------------表開始--------------------------本剤400単位群本剤240単位群群間差[95%信頼区間]注4)MAS[平均値(例数)]注3)投与前4.1(61)4.1(63)-MAS変化量[調整済平均値±標準誤差(例数)]注4)投与2週後-1.07±0.102(60)-0.59±0.089(63)-0.48[-0.75、-0.22]投与4週後-1.12±0.110(59)-0.70±0.097(63)-0.42[-0.71、-0.13]投与6週後-1.09±0.128(59)-0.71±0.107(63)-0.37[-0.71、-0.04]投与12週後-0.61±0.101(57)-0.35±0.072(60)-0.27[-0.51、-0.02]注3)MASスコアの0、1、1+、2、3、4はそれぞれ0、1、2、3、4、5として集計注4)調整済平均値及び95%信頼区間は、投与群、評価時点、投与群と評価時点の交互作用、肘関節のMASスコアのベースライン値、及び、肘関節のMASスコアのベースライン値と評価時点の交互作用を固定効果としたmixedmodelforrepeatedmeasuresを用いて算出--------------------------表終了--------------------------また、二重盲検期に引き続いて非盲検下で本剤注5)を反復投与したときの各投与回における肘関節のMAS変化量の推移は次表のとおりであった。注5)肘関節、手関節及び(母指を含む)手指関節屈筋群、前腕の回内筋、肩関節の内転・内旋筋に合計400単位を分割投与--------------------------表開始--------------------------1回目2回目3回目MAS変化量[平均値±標準偏差(例数)]注6)投与前-0.4±0.55(116)-0.5±0.54(109)-0.6±0.56(81)投与2週後-1.4±0.88(115)-1.4±1.08(109)-1.3±0.97(80)投与4週後-1.5±0.95(113)-1.4±1.16(108)-1.4±0.98(81)投与6週後-1.3±0.99(115)-1.3±1.12(108)-1.4±1.06(81)投与12週後-0.8±0.92(113)-0.9±0.89(108)-1.1±0.94(81)注6)ベースラインからの変化量(MASスコアの0、1、1+、2、3、4はそれぞれ0、1、2、3、4、5として集計)--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は2%(2/124例)であった。その内訳は、筋力低下<1%(1/124例)、注射部位腫脹<1%(1/124例)であった。〈下肢痙縮〉17.1.6国内第III相試験国内19施設で脳卒中後の成人下肢痙縮患者120例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤300単位又はプラセボを複数の緊張筋に投与したとき、主要評価項目である足関節のMASの変化量に基づく時間曲線下面積(平均値±標準偏差)は、本剤群-8.513±6.6904、プラセボ群-5.085±6.6496、本剤群とプラセボ群の平均値の差とその95%信頼区間は-3.428[-5.841、-1.016]であり、本剤群においてプラセボ群に対する統計学的な有意差が認められた(p=0.006、t検定)。なお、各評価時期における足関節のMASの推移は次表のとおりであった。--------------------------表開始--------------------------MASMAS変化量本剤群プラセボ群本剤群プラセボ群群間差[95%信頼区間]投与前3.28±0.451(58)3.24±0.432(62)---投与1週後2.67±0.787(57)2.72±0.838(62)-0.61±0.675(57)-0.52±0.765(62)-0.09[-0.35、0.17]投与4週後2.40±0.828(56)2.81±0.785(62)-0.88±0.687(56)-0.43±0.718(62)-0.46[-0.71、-0.20]投与6週後2.35±0.829(57)2.78±0.804(61)-0.91±0.733(57)-0.47±0.712(61)-0.45[-0.71、-0.18]投与8週後2.45±0.735(54)2.82±0.758(61)-0.82±0.660(54)-0.43±0.676(61)-0.40[-0.65、-0.15]投与12週後2.70±0.866(54)2.84±0.750(61)-0.56±0.685(54)-0.40±0.583(61)-0.15[-0.39、0.08]平均値±標準偏差(例数)--------------------------表終了--------------------------また、二重盲検期に引き続いて非盲検下で本剤300単位を反復投与したときの各投与回における足関節のMASの推移は次表のとおりであった。--------------------------表開始--------------------------1回目2回目3回目投与前2.91±0.694(107)2.45±0.618(92)2.41±0.593(58)投与4週後1.95±0.699(105)1.76±0.643(91)1.85±0.635(58)投与8週後1.95±0.636(103)1.88±0.631(89)1.87±0.502(55)投与12週後2.23±0.730(104)2.09±0.712(88)1.90±0.556(55)平均値±標準偏差(例数)--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は16%(18/115例)であった。主な副作用は、注射部位疼痛3%(4/115例)、筋痛3%(3/115例)、肝機能異常2%(2/115例)であった。〈重度の原発性腋窩多汗症〉17.1.7国内第III相試験国内14施設で成人原発性腋窩多汗症患者152例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、片腋窩あたり本剤50単位又はプラセボを複数の部位(10~15ヵ所)に皮内投与したとき、主要評価項目である投与4週後の重量測定法による発汗重量のレスポンダー率注1)は、次表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で統計学的に有意に高かった(p<0.001、Fisherの直接確率検定)。注1)レスポンダー率:ベースラインと比較して両腋窩の平均発汗重量が50%以上減少している被験者の割合--------------------------表開始--------------------------レスポンダー率群間差[95%信頼区間]p値本剤50単位群プラセボ群投与4週後96.2(75/78)45.9(34/74)50.2[38.1、62.3]<0.001レスポンダー率(%)(レスポンダー例数/評価例数)p値:Fisherの直接確率検定--------------------------表終了--------------------------また、二重盲検期に引き続いて非盲検下で片腋窩あたり本剤50単位を投与したとき、投与4週後の重量測定法による発汗重量のレスポンダー率は、93.9%(93/99例)であった。本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は2%(3/144例)であった。その内訳は、代償性発汗2%(3/144例)、四肢痛<1%(1/144例)であった。〈斜視〉17.1.8国内第III相試験国内13施設で12歳以上の小児及び成人水平斜視患者41例を対象として実施した無治療対照評価者遮蔽比較試験において、初回投与量として1外眼筋あたり本剤1.25~5.0単位を投与した(無治療群は治験薬を投与せず経過観察)。主要評価項目である投与4週後の正面眼位における斜視角[遠見斜視角と近見斜視角の平均値(プリズムジオプトリー、以下PD)]のベースラインからの変化量は、次表のとおりであり、投与前の斜視角が20PD以上50PD未満の被験者層では無治療群と比べ本剤各群で統計学的に有意に減少した。投与前の斜視角が10PD以上20PD未満の被験者層では、本剤各群においてベースラインからの斜視角の減少がみられた。--------------------------表開始--------------------------投与前の斜視角投与群投与前投与4週後注1)無治療群との群間差[95%信頼区間]p値10PD以上20PD未満無治療群16.17±2.754(3)2.33±6.602(3)--1.25単位群15.00±1.414(4)-7.50±7.141(4)-9.83[-21.81、2.14]0.0912.5単位群15.17±2.930(3)-3.75±2.475(2)-6.08[-20.39、8.23]0.33820PD以上50PD未満無治療群33.75±8.760(10)-0.55±2.291(10)--2.5単位群30.55±6.166(10)-13.40±15.105(10)-12.85[-24.46、-1.24]0.0315.0単位群35.27±9.152(11)-17.27±15.476(11)-16.72[-28.06、-5.38]0.005注1)ベースラインからの変化量斜視角(PD):平均値±標準偏差(例数)95%信頼区間及びp値は分散分析の併合分散を使用して算出(FisherのLSD法)--------------------------表終了--------------------------また、続けて1外眼筋あたり本剤1.25~5.0単位を投与したとき、非遮蔽下にて評価した投与4週後の正面眼位における斜視角のベースラインからの変化量は、投与前の斜視角が10PD以上20PD未満の被験者層で-5.40±4.814(5例)、20PD以上50PD未満の被験者層で-10.95±6.950(10例)であった。本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は27%(11/41例)であった。主な副作用は、眼瞼下垂17%(7/41例)、複視5%(2/41例)、斜視5%(2/41例)であった。[9.7.1参照]〈痙攣性発声障害〉17.1.9国内第II/III相試験国内8施設で内転型及び外転型痙攣性発声障害患者について実施された第II/III相臨床試験の結果は次記のとおりである。内転型痙攣性発声障害患者22例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤2.5単位又はプラセボを片側の甲状披裂筋に投与したとき、主要評価項目である投与4週後の異常モーラ数のベースラインからの変化量は次表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で統計学的に有意な差が認められた(p=0.0148、共分散分析)。また、副次評価項目であるVoiceHandicapIndex(VHI)合計スコアの投与4週後のベースラインからの変化量は次表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で改善傾向が認められた。--------------------------表開始--------------------------本剤群(11例)プラセボ群(11例)変化量の群間差注2)[95%信頼区間]投与前投与4週後注1)投与前投与4週後注1)異常モーラ数評価者111.1±6.25-3.6±7.9711.6±6.34-0.5±3.91-3.3[-8.4、1.7]評価者220.5±4.27-7.0±8.0421.5±5.910.2±1.66-7.2[-12.5、-1.8]評価者319.7±5.57-7.3±7.6422.1±6.49-0.1±1.87-6.9[-12.0、-1.7]3人の中央値注3)19.2±4.51-7.0±7.6321.3±6.18-0.2±1.54-6.5[-11.6、-1.4]VHI注4)合計スコア78.5±18.86-24.0±31.9472.5±16.63-5.3±11.37-15.7[-36.4、5.0]平均値±標準偏差注1)ベースラインからの変化量注2)ベースライン値を共変量とした共分散分析モデルに基づく。注3)規定の日本語を朗読中に異常が認められた拍数を3人の評価者が評価し、その中央値を代表値として主要評価項目の値として用いた。注4)音声障害の度合いに関する30の質問を被験者自身が5段階で評価した。--------------------------表終了--------------------------また、二重盲検期に引き続いて片側又は両側の甲状披裂筋に1つの筋あたり本剤1.25~2.5単位を非盲検下で投与したとき、投与4週後の異常モーラ数及びVHI合計スコアの変化量(平均値±標準偏差)は、二重盲検期に本剤を投与された被験者において再投与1回時-6.4±8.13及び-25.4±32.91(9例)、再投与2回時-6.4±8.52及び-16.0±22.99(7例)であった。外転型痙攣性発声障害患者2例を対象とした非盲検試験において、本剤5.0単位を片側の後輪状披裂筋に投与したとき、それぞれの被験者におけるベースライン時の異常モーラ数は15及び7であり、投与4週後の変化量は-2及び1であった。内転型痙攣性発声障害患者で本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は81.8%(18/22例)であった。主な副作用は、発声障害77.3%(17/22例)、嚥下障害40.9%(9/22例)であった。外転型痙攣性発声障害患者で本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は50.0%(1/2例)であり、発声障害が1例に認められた。〈過活動膀胱〉17.1.10国内第III相試験国内53施設で既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない成人過活動膀胱患者248例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤100単位又はプラセボを排尿筋の20ヵ所に分割して投与した。治験薬投与1~3日前までに抗菌薬の投与を開始し、治験薬投与後1~3日間継続した。主要評価項目である1日あたりの尿失禁回数の投与12週後のベースラインからの変化量の群間差は次表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で統計学的に有意に改善した。副次評価項目である1日あたりの尿意切迫感回数、排尿回数及び切迫性尿失禁回数は次表のとおりであった。--------------------------表開始--------------------------本剤群プラセボ群変化量の群間差[95%信頼区間]p値注1)投与前投与12週後投与前投与12週後1日あたりの尿失禁回数7.01±4.782(124)3.60±4.217(122)6.12±3.866(124)5.23±4.255(122)-2.16[-3.14、-1.18]p<0.0011日あたりの尿意切迫感回数9.18±4.780(124)5.77±4.713(122)9.54±4.175(124)8.47±5.060(122)-2.23[-3.31、-1.16]-1日あたりの排尿回数12.20±3.712(124)10.23±3.644(122)12.72±3.333(124)12.34±3.981(122)-1.45[-2.24、-0.66]-1日あたりの切迫性尿失禁回数6.56±4.722(124)3.43±4.217(122)5.71±3.535(124)5.05±4.131(122)-2.12[-3.07、-1.17]-平均値±標準偏差(例数)注1)群間差、95%信頼区間及びp値は投与群、評価時点、ベースライン値、施設、投与群と評価時点の交互作用、及びベースライン値と評価時点の交互作用を固定効果としたmixedmodelforrepeatedmeasuresを用いて算出。1日あたりの尿意切迫感回数及び1日あたりの排尿回数はベースラインの切迫性尿失禁回数(10回以上又は9回以下)も固定効果に含めたmixedmodelforrepeatedmeasuresを用いて算出--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は25%(59/232例)であった。主な副作用は、尿路感染7%(17/232例)、排尿困難6%(14/232例)、残尿量増加6%(14/232例)、尿閉5%(12/232例)であった。なお、二重盲検期の本剤群における有害事象の尿閉の発現頻度は6%(7/124例)であり、尿閉又は残尿量増加のために導尿注2)を開始した症例の割合は6%(7/124例)であった。注2)残尿量が350mL以上の場合、又は残尿量200mL以上350mL未満で自覚症状があり、治験担当医師が必要と判断した場合に導尿を開始することとした。〈神経因性膀胱〉17.1.11国内第III相試験国内12施設で既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない成人神経因性膀胱患者21例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤200単位又はプラセボを排尿筋の30ヵ所に分割して投与した。治験薬投与1~3日前までに抗菌薬の投与を開始し、治験薬投与後1~3日間継続した。ただし、尿路感染があると判断された場合には、適切な抗菌薬を治験薬投与5日間以上前から開始し、治験薬投与後3日間以上継続した。主要評価項目である1日あたりの尿失禁回数の投与6週後のベースラインからの変化量の群間差は次表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で改善が認められた。--------------------------表開始--------------------------本剤群プラセボ群変化量の群間差[95%信頼区間]注1)投与前投与6週後投与前投与6週後1日あたりの尿失禁回数3.91±2.034(11)0.79±1.098(11)5.17±2.626(10)4.90±4.987(10)-3.02[-5.85、-0.19]平均値±標準偏差(例数)注1)群間差及び95%信頼区間は投与群、評価時点、ベースライン値、投与群と評価時点の交互作用、及びベースライン値と評価時点の交互作用を固定効果としたmixedmodelforrepeatedmeasuresを用いて算出--------------------------表終了--------------------------本剤を投与された全症例における副作用発現頻度は5%(1/21例)であり、尿閉が1例に認められた。なお、二重盲検期の本剤群における有害事象の尿閉の発現頻度は9%(1/11例)であり、治験開始時に自排尿のみで管理されていた1例は投与後に尿閉のために導尿注2)を開始した。注2)残尿量が350mL以上の場合、又は残尿量200mL以上350mL未満で自覚症状があり、治験担当医師が必要と判断した場合に導尿を開始することとした(膀胱の知覚麻痺により症状を自覚できない被験者では、治験担当医師が必要と判断した場合に導尿を開始することとした)。17.1.12海外第III相試験海外100施設で既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない成人神経因性膀胱患者416例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤300単位注1)、200単位又はプラセボを排尿筋の30ヵ所に分割して投与した。治験薬投与3日前までに抗菌薬の投与を開始し、治験薬投与後3日間以上継続した。ただし、尿路感染があると判断された場合には、適切な抗菌薬を治験薬投与5日間以上前から開始し、治験薬投与後3日間以上継続した。主要評価項目である1週間あたりの尿失禁回数の投与6週後のベースラインからの変化量の群間差は次表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で統計学的に有意に改善した。注1)承認外の用量--------------------------表開始--------------------------本剤200単位群プラセボ群変化量の群間差[95%信頼区間]p値注2)投与前投与6週後投与前投与6週後1週間あたりの尿失禁回数32.3±22.76(135)11.2±19.79(135)28.3±15.82(149)19.4±17.35(149)-9.29[-13.16、-5.42]p<0.001平均値±標準偏差(例数)注2)群間差、95%信頼区間及びp値はベースライン値を共変量、投与群、組入れ時の原因疾患(脊髄損傷又は多発性硬化症)、スクリーニング時の抗コリン薬の使用の有無及び治験責任医師を因子とした共分散分析モデルを用いて算出--------------------------表終了--------------------------本剤200単位群の試験全体における副作用発現頻度は31.1%(42/135例)であった。主な副作用は、尿閉20.0%(27/135例)、尿路感染5.2%(7/135例)であった。なお、二重盲検期の本剤200単位群における有害事象の尿閉の発現頻度は20.0%(27/135例)であり、治験開始時に導尿を使用していなかった症例のうち、尿閉のために導尿注3)を開始した症例の割合は、本剤200単位群で35.0%(21/60例)であった。注3)導尿の開始基準は設定されていなかった。17.1.13海外第III相試験海外81施設で既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない成人神経因性膀胱患者275例を対象として実施したプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤300単位注1)、200単位又はプラセボを排尿筋の30ヵ所に分割して投与した。治験薬投与3日前までに抗菌薬の投与を開始し、治験薬投与後3日間以上継続した。ただし、尿路感染があると判断された場合には、適切な抗菌薬を治験薬投与5日間以上前から開始し、治験薬投与後3日間以上継続した。主要評価項目である1週間あたりの尿失禁回数の投与6週後のベースラインからの変化量の群間差は次表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で統計学的に有意に改善した。注1)承認外の用量--------------------------表開始--------------------------本剤200単位群プラセボ群変化量の群間差[95%信頼区間]p値注2)投与前投与6週後投与前投与6週後1週間あたりの尿失禁回数32.5±18.44(92)10.8±19.48(92)36.7±30.67(92)23.5±23.47(92)-9.04[-14.77、-3.32]p=0.002平均値±標準偏差(例数)注2)群間差、95%信頼区間及びp値はベースライン値を共変量、投与群、組入れ時の原因疾患(脊髄損傷又は多発性硬化症)、スクリーニング時の抗コリン薬の使用の有無及び治験責任医師を因子とした共分散分析モデルを用いて算出--------------------------表終了--------------------------本剤200単位群の試験全体における副作用発現頻度は33.0%(30/91例)であった。主な副作用は、尿閉20.9%(19/91例)、尿路感染9.9%(9/91例)であった。なお、二重盲検期の本剤200単位群における有害事象の尿閉の発現頻度は19.8%(18/91例)であり、治験開始時に導尿を使用していなかった症例のうち、尿閉のために導尿注3)を開始した症例の割合は、本剤200単位群で25.0%(11/44例)であった。注3)導尿の開始基準は設定されていなかった。