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https://www.carenet.com/series/pyelonephritis/cg004582_009.html
一般名 | デラマニド錠 |
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YJコード | 6222006F1029 |
剤型・規格 | 錠剤・50mg1錠 |
薬価 | 5999.20円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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多剤耐性肺結核。
通常、成人にはデラマニドとして1回100mgを1日2回朝、夕に食後経口投与する。(用法及び用量に関連する注意)7.1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現を防ぐため、原則として他の抗結核薬及び本剤に対する感受性(耐性)を確認し、感受性を有する既存の抗結核薬3剤以上に本剤を上乗せして併用すること。7.2.臨床試験において継続して6箇月を超える使用経験はないため、本剤を長期に使用する場合は、リスクとベネフィットを考慮して投与の継続を慎重に判断すること。7.3.空腹時に本剤を投与した場合、食後投与と比較してCmax及びAUCの低下が認められることから、空腹時投与を避けること〔16.2.1参照〕。
(警告)1.1.本剤に対する耐性菌発現を防ぐため、結核症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで投与し、適正使用に努めること。本剤の投与は、製造販売業者が行うRAP(ResponsibleAccessProgram)に登録された医師・薬剤師のいる登録医療機関・薬局において、登録患者に対して行うこと。1.2.本剤の投与によりQT延長があらわれるおそれがあるので、投与開始前及び投与中は定期的に心電図検査等を行い、リスクとベネフィットを考慮して本剤の投与を慎重に判断すること。(禁忌)2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。2.2.妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。(重要な基本的注意)8.1.本剤の投与によりQT延長があらわれるおそれがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に心電図、電解質及び血清アルブミンの検査を行うこと〔9.1.1-9.1.3、11.1.1参照〕。8.2.本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある(治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること)。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.QT延長のある患者(先天性QT延長症候群等):リスクとベネフィットを考慮して本剤投与の適応を慎重に判断すること(QT延長が悪化するおそれがある)〔8.1、11.1.1参照〕。9.1.2.QT延長を起こしやすい次記の患者[1)著明な徐脈のある患者、2)電解質異常のある患者(低カリウム血症、低マグネシウム血症、低カルシウム血症)、3)心疾患のある患者]:リスクとベネフィットを考慮して本剤投与の適応を慎重に判断すること(QT延長があらわれるおそれがある)〔8.1、11.1.1参照〕。9.1.3.低アルブミン血症の患者:リスクとベネフィットを考慮して本剤投与の適応を慎重に判断すること(QT延長があらわれるおそれがある)〔8.1、11.1.1参照〕。(肝機能障害患者)肝機能障害患者:未変化体及び代謝物の血漿中濃度が上昇し、QT延長等の副作用が発現するおそれがある。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ウサギ)でデラマニドの投与により早期吸収胚増加が報告されており、動物実験(ラット)で主代謝物の投与により、外形異常、内臓変異及び骨格変異の出現率の増加が報告されている(また、動物実験(ラット)で胎盤通過が報告されている))〔2.2参照〕。(授乳婦)授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。(小児等)9.7.1.18歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。9.7.2.外国において、デラマニドを投与した小児等に、幻覚があらわれたとの報告がある。(高齢者)患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。(相互作用)10.2.併用注意:1).QT延長を起こすことが知られている薬剤(キノロン系抗菌薬(モキシフロキサシン塩酸塩、レボフロキサシン水和物等)、クラス1A抗不整脈薬(キニジン硫酸塩水和物、プロカインアミド塩酸塩等)、クラス3抗不整脈薬(アミオダロン塩酸塩、ソタロール塩酸塩等)、スルピリド、イミプラミン塩酸塩、ピモジド、ハロペリドール、エリスロマイシン、コハク酸ソリフェナシン、ベダキリンフマル酸塩等)[リスクとベネフィットを考慮して本剤投与の適応を慎重に判断すること(QT延長を起こすおそれがある)(併用により相加的なQT延長を起こすおそれがある)]。2).低カリウム血症を起こすことが知られている薬剤(アミノグリコシド系抗菌薬(エンビオマイシン硫酸塩、カナマイシン硫酸塩等)、利尿剤(フロセミド、トリクロルメチアジド等)、アムホテリシンB等)[低カリウム血症を起こすおそれがある(本剤及びこれらの薬剤はQT延長の原因となる電解質異常を起こすおそれがある)]。(過量投与)13.1.症状過量投与時、QT延長を起こすおそれがある。13.2.処置過量投与時、心電図検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。(その他の注意)15.2.非臨床試験に基づく情報15.2.1.マウス及びラットを用いたがん原性試験(2年間強制経口投与)においてがん原性は認められなかったが、当該試験においてヒトの主代謝物の1つの曝露量(AUC)は臨床曝露量を下回っており、そのがん原性リスクは明らかにされていない。15.2.2.マウスのがん原性試験において、ビタミンKの低下によると思われる出血が投与24週間以降の雄マウスにおいて認められた。(取扱い上の注意)吸湿性を有するためPTP包装のまま保存すること。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.QT延長(5%以上)〔8.1、9.1.1-9.1.3参照〕。11.2.その他の副作用1).精神神経系:(5%以上)めまい、頭痛、傾眠、不眠症、(1~5%未満)錯感覚、不安、振戦、(1%未満)感覚鈍麻、嗜眠、睡眠障害、末梢性ニューロパチー、平衡障害、不快感、リビドー亢進、激越、うつ病、精神障害、精神病性障害、(頻度不明)幻覚。2).消化器:(5%以上)悪心、嘔吐、腹痛、(1~5%未満)胃炎、腹部不快感、食欲不振、消化不良、下痢、(1%未満)食欲亢進、味覚異常。3).循環器:(1~5%未満)動悸、(1%未満)房室ブロック、期外収縮、高血圧、低血圧。4).血液:(1~5%未満)貧血、赤血球増加、白血球減少、好酸球増加。5).肝臓:(1~5%未満)肝機能異常、(1%未満)高ビリルビン血症。6).皮膚:(1~5%未満)発疹、皮膚そう痒症、ざ瘡、多汗症、(1%未満)皮膚炎、蕁麻疹、脱毛症。7).その他:(1~5%未満)ほてり、耳鳴、無力症、関節痛、筋痛、高尿酸血症、低カリウム血症、コルチゾール上昇、(1%未満)呼吸困難、耳痛、眼痛、霧視、屈折障害、倦怠感、胸部不快感、胸痛、側腹部痛、四肢痛、口腔咽頭痛、喀血、コルチゾール低下、(頻度不明)咽喉刺激感、甲状腺機能低下症、筋力低下、筋痙縮。
18.1作用機序結核菌特有のミコール酸の生合成を阻害する。18.2抗菌作用多剤耐性結核菌、超多剤耐性結核菌を含む結核菌群に抗菌活性を示し、細胞内結核菌及び嫌気条件下の休眠型結核菌に対しても抗菌活性を示した(invitro)。18.3治療効果マウス慢性結核症モデルにおいて、経口投与による肺内生菌数の用量相関的な減少が認められ、治療効果を示した。また、免疫応答及び免疫不全マウス結核症モデルにおいても、同程度の治療効果を示した。18.4既存抗結核薬との併用効果マウス及びモルモット慢性結核症モデルにおいて、既存の抗結核薬との併用投与による治療期間の短縮が認められた。また、モルモット慢性結核症モデルにおいて、嫌気環境の結核菌に対して治療効果を示した。18.5耐性結核菌が有する補酵素F420関連遺伝子の変異により耐性が獲得される。デラマニドの自然耐性菌出現頻度はリファンピシンよりも高く、イソニアジドと同等であった。しかし、他の抗結核薬との交叉耐性は認められていない(invitro)。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1第II相国際共同試験多剤耐性肺結核患者(481例、日本人12例を含む)を対象に、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施し、本剤100mg1日2回又は200mg注)1日2回を標準治療に上乗せして56日間投与時の有効性及び安全性を検討した。本剤100mg群及びプラセボ群の喀痰中菌陰性化率は、それぞれ45.4%(64/141例)及び29.6%(37/125例)であり、対比較において、統計学的に有意な差が認められた(p=0.0083、空洞形成の有無を層としたCochran‐Mantel‐Haenszel検定)。本剤100mg群の副作用発現頻度は、161例中62例(38.5%)であった。主な副作用は、不眠症13例(8.1%)、嘔吐10例(6.2%)、心電図QT延長10例(6.2%)及び傾眠7例(4.3%)であった。17.1.2最終治療転帰第II相国際共同試験に組入れられた多剤耐性肺結核患者(その後の6箇月継続投与試験に参加した患者を含む)の2年後の最終治療転帰について、治癒又は治療完了した患者の割合は、本剤100mg1日2回又は200mg注)1日2回を6箇月以上#標準治療に上乗せした患者集団で74.5%(143/192例)、標準治療への上乗せが2箇月以下だった患者集団では55.0%(126/229例)であった。#:第II相国際共同試験で56日(2箇月)、継続投与試験で6箇月17.3その他17.3.1QT間隔に対する影響第II相国際共同試験において、多剤耐性肺結核患者(481例、日本人12例を含む)を対象に、本剤100mg1日2回又は200mg注)1日2回を標準治療に上乗せして56日間投与した結果、QTcF間隔の平均変化量は投与期間とともに増加し、用量依存的なQT延長が認められた(表17‐1)。なお、本剤100mg1日2回群は56日目の投与後4時間において最大16.8msecを示し、その時のプラセボ群の変化量は5.0msecであった。また、本剤200mg1日2回群は56日目の投与後10時間において最大20.8msecを示し、その時のプラセボ群の変化量は5.2msecであった。その後の6箇月継続投与試験では、QTcF間隔の平均変化量は6週目以降安定し、6箇月の投薬期間中はそのまま変化量が増大することなく推移した(表17‐2)。また、本剤を56日間投与した結果、QTcF間隔の変化がいずれかの時点で60msec以上延長した患者は、本剤100mg1日2回群で7.5%(12/161例)、本剤200mg1日2回群で10.6%(17/160例)であった。このうち1例はQTcF間隔が500msecを超えていた。その後の6箇月継続投与試験では、本剤100mg1日2回群で3.6%(5/137例)、本剤200mg1日2回群で3.9%(3/76例)であった。表17‐1第II相国際共同試験における本剤投与期間中のQTcFの平均変化量(投与後3時間)--------------------------表開始--------------------------投与日QTcFの変化量(msec)本剤100mg1日2回+OBR(161例)本剤200mg1日2回+OBR(160例)プラセボ+OBR(160例)1日目-0.1(11.7)-1.2(10.5)-3.2(10.4)14日目6.7(13.2)6.8(13.1)-1.2(14.6)28日目6.1(17.7)11.4(15.1)0.1(15.1)56日目12.8(16.6)14.7(16.0)-0.4(14.5)平均値(標準偏差)OBR:最適な標準治療法QTcF:Fridericiaの式を用いた個々の補正QT間隔QTcFのベースラインからの変化量--------------------------表終了--------------------------表17‐26箇月継続投与試験における本剤投与期間中のQTcFの平均変化量--------------------------表開始--------------------------週目本剤100mg1日2回+OBR本剤200mg1日2回+OBR例数QTcFの変化量(msec)例数QTcFの変化量(msec)211510.4(194.2)6811.2(192.2)611013.5(140.8)659.60(195.2)107416.5(133.8)3910.4(249.0)1410413.7(141.7)6010.0(217.5)188613.0(167.9)4312.3(188.5)229414.4(147.0)499.73(223.7)269814.6(140.7)5513.7(154.3)平均値(CV%)OBR:最適な標準治療法QTcF:Fridericiaの式を用いた個々の補正QT間隔QTcFのベースラインからの変化量--------------------------表終了--------------------------注)本剤の承認された用量は、通常1回100mgを1日2回である。