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2024/02/21 Dr.中川の論文・見聞・いい気分
冠攣縮性狭心症の特効薬は、ニトロではなく猫です【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第69回
https://www.carenet.com/series/nakagawa/cg002221_069.html
一般名 | ニコランジル2.5mg錠 |
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YJコード | 2171017F1052 |
剤型・規格 | 錠剤・2.5mg1錠 |
薬価 | 5.70円 |
製薬会社 | |
添付文書 |
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https://www.carenet.com/hihyotue/168.html
狭心症。
ニコランジルとして、通常、成人1日量15mgを3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
(禁忌)ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中(リオシグアト)の患者〔10.1参照〕。(重要な基本的注意)8.1.本剤の投与開始時には、硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による拍動性頭痛を起こすことがあるので、このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。(特定の背景を有する患者に関する注意)(合併症・既往歴等のある患者)9.1.1.緑内障の患者:眼圧を上昇させるおそれがある。(肝機能障害患者)9.3.1.重篤な肝障害のある患者:本剤投与中に肝機能検査値異常があらわれることがある。(妊婦)妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。(授乳婦)治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)でニコランジル及び/又はその代謝物の乳汁移行が認められている)。(小児等)小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(高齢者)本剤投与の際には少量から投与するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下し、副作用が発現しやすいことが推定される)。(相互作用)10.1.併用禁忌:1).ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ、レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<シアリス、アドシルカ、ザルティア>)〔2.禁忌の項参照〕[併用により、降圧作用が増強することがあるので、本剤投与前にホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認し、また、本剤投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意すること(本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。2).グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト<アデムパス>)〔2.禁忌の項参照〕[併用により、降圧作用が増強することがあるので、本剤投与前にグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認し、また、本剤投与中及び投与後においてグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意すること(本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。(適用上の注意)14.1.薬剤交付時の注意14.1.1.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。14.1.2.湿気を避けて涼しいところに保管するよう指導すること〔20.取扱い上の注意の項参照〕。(取扱い上の注意)アルミピロー包装開封後又はバラ包装開封後は、湿気を避けて保存すること〔14.1.2参照〕。(保管上の注意)室温保存。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.1.重大な副作用11.1.1.肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。11.1.2.血小板減少(頻度不明)。11.1.3.口内潰瘍、舌潰瘍、肛門潰瘍、消化管潰瘍(いずれも頻度不明)。11.2.その他の副作用1).循環器:(0.1~3%未満)動悸、顔面紅潮、(0.1%未満)全身倦怠感、気分不良、胸痛、下肢むくみ、のぼせ感等。2).精神神経系:(3%以上)頭痛、(0.1~3%未満)めまい、(0.1%未満)耳鳴、不眠、眠気、舌のしびれ、肩こり等、(頻度不明)第3脳神経麻痺、第6脳神経麻痺。3).過敏症:(0.1~3%未満)発疹等。4).消化器:(0.1~3%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、(0.1%未満)下痢、便秘、胃もたれ、胃部不快感、胃痛、腹痛、腹部膨満感、口角炎、口渇等、(頻度不明)口内炎。5).肝臓:(0.1%未満)ビリルビン上昇、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇等。6).血液:(頻度不明)血小板減少。7).眼:(0.1%未満)複視、(頻度不明)角膜潰瘍、眼筋麻痺。8).生殖器:(頻度不明)性器潰瘍。9).皮膚:(頻度不明)皮膚潰瘍。10).その他:(0.1%未満)頸部痛、(頻度不明)血中カリウム増加。
18.1作用機序冠血管拡張作用では、亜硝酸薬と同様に冠血管平滑筋のグアニル酸サイクラーゼ活性化によるcyclic‐GMP産生量の増大が考えられている(invitro)。これに加えて、冠血流増加作用及び冠血管攣縮抑制作用では膜部位の過分極などが検討されている。18.2薬理作用18.2.1冠血管拡張作用イヌ・ランゲンドルフ標本において正常灌流圧時には比較的細い冠動脈を拡張するが、低灌流圧による虚血時にはむしろ太い冠動脈血管を拡張した。また、無麻酔犬に静注すると血流量に依存しないで、太い冠動脈を用量依存的に拡張させた。18.2.2冠血流量に対する作用(1)ニコランジルを、麻酔開胸犬に静注あるいは十二指腸内投与すると冠血流量の増加とその持続が用量依存的に認められた。同様の成績は覚醒犬、イヌ心肺標本、イヌ・ランゲンドルフ標本においても得られた。(2)左冠動脈狭窄及び左室収縮異常がない狭心症患者6例にニコランジルを5mg単回投与し、心拍数120/分まで増加の右心房ペーシング実施及び非実施下において冠静脈洞血流量を測定(持続熱希釈法)したところ、冠血流量はいずれの心拍数下でも有意な増加を示した。18.2.3冠血管攣縮緩解作用ニコランジルは、イヌ冠動脈の部分狭窄による周期的な冠血流量の減少及び心電図のST上昇を抑制し、更にミニブタの冠動脈内にメサコリンあるいはノルアドレナリンを投与して生じる冠血管の攣縮を抑制した。18.2.4心・血行動態に対する作用(1)ニコランジルを麻酔開胸犬に静注すると、用量依存的に血圧を低下させるが、その程度は軽微であり、冠血管抵抗を有意に低下させる用量において、心拍数、心筋収縮力、心筋酸素消費量、房室伝導時間に影響を及ぼさなかった。(2)左冠動脈狭窄及び左室収縮異常がない狭心症患者6例にニコランジルを5mg単回投与したところ、大動脈圧、PressureRateProductは有意な変化を示さなかった。
17.1有効性及び安全性に関する試験17.1.1国内臨床試験各種狭心症患者を対象とした二種の二重盲検比較試験において、ニコランジルの有用性が認められた。