腎不全患者の生存有益性、腎移植vs.透析/BMJ
ほとんどの腎不全患者において腎移植は全死因死亡を減少させる優れた治療法であるが、一部のサブグループでは生存有益性がない可能性があることを、英国・バーミンガム大学のDaoud Chaudhry氏らがシステマティックレビューおよびメタ解析の結果、報告した。腎不全患者において、腎移植は透析よりも優れた生存率をもたらすが、進行慢性腎臓病患者や透析患者のほとんどは腎移植待機リストに載っていない。そのため、臨床診療の進化を踏まえた腎不全患者の生存有益性に関する検討の必要性が示唆されていた。今回の結果を踏まえて著者は、「ドナー臓器の不足が続いており、腎不全患者の意思決定に役立つより良い情報を提供するため、さらなるエビデンスが必要である」とまとめている。BMJ誌2022年3月1日号掲載の報告。