心肺蘇生への立ち会い、家族のPTSDを抑制/NEJM
自宅で心停止を来した患者に対する心肺蘇生(cardiopulmonary resuscitation:CPR)に家族が立ち会うことで、立ち会わない場合に比べ心的外傷後ストレス障害(PTSD)の発症が有意に改善することが、フランス・アヴィセンヌ病院(ボビニー)のPatricia Jabre氏らの検討で示された。先進工業国では心停止が年間約60万件発生しており、蘇生に立ち会う家族の心理的、身体的負担は大きいが、可能な限りの蘇生処置が行われたことを知るという長所がある。また、家族が立ち会うことで、見えない場所で行われる蘇生処置への疑念や非現実的な期待が払拭されるとともに、最後の別れの機会が提供され、死の現実を理解することで死別のプロセスの遷延化や病的な悲嘆、PTSDを軽減する可能性があるという。NEJM誌オンライン版2013年3月14日号掲載の報告。