米国非農村部病院の救急部門、最近20年で27%が閉鎖、営利追求、競争激化が原因
最近20年間で、米国非農村部にある病院の救急部門のうち27%が閉鎖しており、営利病院や病院激戦地にある病院、セーフティネット病院で救急部門の閉鎖リスクが高いことが明らかにされた。米国・カリフォルニア大学救急医療部門のRenee Y. Hsia氏らの調査結果による。米国では1998~2008年の間、特に公的保険加入者や無保険者の患者の救急部門受診者が増大する一方、病院救急部門の減少が伝えられていたが、その閉鎖のリスク要因は明らかにされていなかった。Hsia氏らは、病院救急部門は連邦法により、患者の支払能力にかかわらず医療を必要とする者を受け入れるよう義務付けられているが、米国ヘルスケアを支配する“市場の原理”により弱体化しているのではないかと考え調査・分析を行った。JAMA誌2011年5月18日号掲載より。