COVID-19関連の超過死亡、報告されている死亡の3倍/Lancet
2020~21年の2年間における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行による全体的な死亡への影響は、COVID-19のみに起因する死亡よりもはるかに大きく、全年齢層における世界的な超過死亡の割合は10万人当たり平均120人であり、300人を超えた国は21ヵ国に及ぶことが、米国・ワシントン大学のHaidong Wang氏らCOVID-19 Excess Mortality Collaboratorsの調査で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2022年3月10日号に掲載された。 研究グループは、2020年1月1日~2021年12月31日の期間の、191の国と領土、および252の地域におけるCOVID-19の世界的流行による超過死亡の推定を目的に、COVID-19関連死亡の報告書を系統的に解析した(ビル&メリンダ・ゲイツ財団などの助成を受けた)。 この調査では、上記期間とその最大11年前までの期間における週ごとまたは月ごとのあらゆる原因による死亡(総死亡)の報告書が、世界74の国と領土、および266の地域(低・中所得国の31の地域を含む)から収集された。また、インドの12州から超過死亡データが得られた。