外科/乳腺外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:145

【JSMO2015見どころ】消化器がん

 2015年7月16日(木)から3日間にわたり、札幌にて、第13回日本臨床腫瘍学会学術集会が開催される。これに先立ち、6月25日、日本臨床腫瘍学会(JSMO)主催のプレスセミナーが開催され、今年のJSMOで取り上げられる各領域のトピックスや、期待が高まるがん免疫療法などについて、それぞれ紹介された。  消化器がんについては、小松 嘉人氏(北海道大学病院 腫瘍センター)が、大腸がんを中心にJSMOでの見どころや注目演題を紹介した。

【JSMO2015見どころ】最新のがん免疫療法

 2015年7月16日(木)から3日間にわたり、札幌にて、第13回日本臨床腫瘍学会学術集会が開催される。これに先立ち、6月25日、日本臨床腫瘍学会(JSMO)主催のプレスセミナーが開催され、今年のJSMOで取り上げられる各領域のトピックスや、期待が高まるがん免疫療法などについて、それぞれ紹介された。  いま最も注目されているがん免疫療法については、北野 滋久氏(国立がん研究センター中央病院 先端医療科)より、免疫チェックポイント阻害薬の開発状況や注目演題などが紹介された。

大手術後再入院患者、死亡リスクは?/Lancet

 大手術後の再入院について、手術を受けた病院へ再入院した患者の生存は、手術の種類を問わず改善していることが、米国・ユタ大学のBenjamin S Brooke氏らによる観察コホート研究の結果、明らかにされた。大手術後の再入院は一般的である。しかし、それら再入院患者のアウトカムが改善したのかどうか、受けたケアや、再入院先により違いはあるのかなどは不明であった。著者は、「今回の所見は、費用対効果の観点からの地域における手術施設の再編について重要な示唆を与えるものであった」と述べている。Lancet誌オンライン版2015年6月17日号掲載の報告より。

急性虫垂炎は抗菌薬で治療が可能か?/JAMA

 単純性急性虫垂炎への抗菌薬治療は、虫垂切除術に対して非劣性ではないことが、フィンランド・トゥルク大学病院のPaulina Salminen氏らが実施したAPPAC試験で示された。本症の治療では、1世紀以上にわたり手術が標準とされてきた。一方、近年、3つの無作為化試験や5つのメタ解析など、抗菌薬治療を支持するエビデンスが増えていたが、個々の試験には限界があるため、依然として標準治療は虫垂切除術とされている。JAMA誌2015年6月16日号掲載の報告より。

乳がん患者は禁煙の重要性を知らされるべき

 乳がん患者における能動喫煙と死亡リスクとの関連について、これまでの報告は一貫していない。宮城県立がんセンターの角川 陽一郎氏らは、女性の乳がん患者において、能動喫煙および受動喫煙と全死因死亡および乳がん特異的死亡リスクとの関連を、閉経状況およびエストロゲン受容体/プロゲステロン受容体(ER / PR)の状態別に検討した。その結果、長期間の能動喫煙は、閉経前の、おそらくホルモン受容体陽性乳がん患者における、全死因死亡および乳がん特異的死亡リスクの増加と関連することが示唆された。著者らは、「乳がん患者は禁煙の重要性を知らされるべき」としている。Cancer science誌オンライン版2015年6月6日号に掲載。

オピオイド服用中のBZD、過剰摂取死リスク増大/BMJ

 オピオイド鎮痛薬服用中のベンゾジアゼピン系薬投与は、過剰摂取による死亡リスクの増大と用量依存的に関連することが、米国・ブラウン大学のTae Woo Park氏らによる症例コホート研究の結果、報告された。また薬剤種別の検討において、クロナゼパムと比較してtemazepam(国内未承認)の同死亡リスクが低いことも明らかにされた。BMJ誌オンライン版2015年6月10日号掲載の報告より。

palbociclib、内分泌療法後に進行した乳がんのPFS延長/NEJM

 ホルモン受容体(HR)陽性ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)進行乳がんで、ホルモン療法を受けたが再発や進行を認めた患者に対し、palbociclib+フルベストラント(商品名:フェソロデックス)投与は、フルベストラント単独と比べて無増悪生存期間を有意に延長した。英国・王立マーズデン病院のNicholas C. Turner氏らが521例を対象に行った、第III相プラセボ対照無作為化比較試験の結果、示された。HR陽性乳がんの増殖は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4および6に依存している。palbociclibはCDK4とCDK6を阻害する経口分子標的薬である。NEJM誌オンライン版2015年6月1日号掲載の報告より。

全周追加切除で早期乳がんの再手術が減少/NEJM

 乳房部分切除術後に切除腔の組織を全周的に追加切除すると、追加切除を行わない場合に比べ断端陽性率が改善し、再手術率が半減することが、米国イェールがんセンターのAnees B Chagpar氏らの検討で示された。早期乳がん女性の多くが乳房部分切除術による温存治療を受けており、全摘出術と同等の生存率が達成されている。一方、部分切除術後の断端陽性率は約20~40%とされ、この場合は局所再発を回避するために再手術を行うことが多い。NEJM誌オンライン版2015年5月30日号掲載の報告より。