認知症にコレステロールが関与していることは、これまでにも報告されている。イタリア・ビコッカ大学のGiovanni Corrao氏らは認知症による入院リスクとスタチン使用期間との関係を検討した。Atherosclerosis誌2013年10月号の報告。
対象は、人口コホート研究より、イタリア・ロンバルディア州在住で40歳以上、2003年~2004年の間に新たにスタチンを投与された患者、15万2,729例であった。このうち、スタチン投与から2010年までに認知症疾患による入院を経験したのは1,380例であった。
主な結果は以下のとおり。
・使用期間6ヵ月未満のスタチン投与患者と比較して、7~24ヵ月で15%(OR:0.85、
95% CI:0.74~0.98)、25~48ヵ月 で28%(OR: 0.72、95% CI: 0.61~0.85)、48ヵ月以上で25%(OR: 0.75、95% CI: 0.61~0.94)とそれぞれリスクの減少が認められた。
・シンバスタチン、アトルバスタチンは認知症のリスク低下と関連していたが、フルバスタチン、プラバスタチンについては観察されなかった。
関連医療ニュース
たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能
これからのアルツハイマー病治療薬はこう変わる
アルツハイマーの予防にスタチン!?:岡山大学
(ケアネット 鷹野 敦夫)