若年男性のうつ病予防、抗酸化物質が豊富な食事を取るべき 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/03/03 男子大学生を対象としたケースコントロール研究の結果、うつ病の学生は果物、マメ科植物、ナッツ・種子類、ビタミンC、βカロテン、ルテインなど抗酸化物質を含む食事の摂取が、健常人と比較して少ないことが明らかになったという。イラン・Jundishapur University of Medical SciencesのMohammad Prohan氏らが、うつ病患者にみられる酸化ストレスや炎症の亢進が食事に起因しているか否かを明らかにすることを目的に検討を行い報告した。Redox Report誌オンライン版2014年2月14日号の掲載報告。 うつ病症例における食事と血清中の抗酸化状態との関連を評価することを目的としたケースコントロール研究は、男子大学生60例(うつ病と診断された30例とマッチさせた健常対照30例)を対象に行われた。ベックうつ病自己評価尺度II(BDI-II)を用いて大うつ病性障害(MDD)の診断を行い、食事の状況については、半定量的食物摂取頻度調査票と2日間24時間の食事内容を思い出してもらうことで評価した。さらに、血清総抗酸化能(TAC)および高感度C反応性蛋白(hs-CRP)濃度を測定した。 主な結果は以下のとおり。 ・MDD群は対照群に比べ、果物(p<0.05)、マメ科植物(p<0.001)、ナッツ・種子類(p=0.003)、ビタミンC(p=0.005)、βカロテン(p<0.001)、ルテインおよびゼアキサンチン(p=0.006)の摂取が少なかった。 ・うつ病群は対照群に比べ、血清TAC濃度が低かった(p<0.05)。 ・血清hs-CRP濃度および食事中TACレベルに、2群間で有意差は認められなかった。 ・うつ病の学生は抗酸化物質を含む食事の摂取が有意に少なかったが、食事中TACおよび血清hs-CRP濃度においては健常人と有意な差は認められなかった。抗酸化物質を豊富に含む食事の摂取が、男子学生に奨励される。 ■関連記事 日本人のうつ病予防に期待、葉酸の摂取量を増やすべき 1日1杯のワインがうつ病を予防 少し歩くだけでもうつ病は予防できる (ケアネット) 原著論文はこちら Prohan M et al. Redox Rep. 2014 Feb 14. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ルテインとゼアキサンチンのサプリ―美白に効果あり? 医療一般(2016/11/29) うつ病治療と食事パターン 医療一般(2018/10/23) 果物の摂取量が多いほどうつ病リスク低下/国立精神・神経医療研究センター 医療一般 日本発エビデンス(2022/11/24) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) 災害対策まとめページ(2024/02/05) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29) エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) 診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回(2022/10/17) 今考える肺がん治療(2022/08/24)