切除不能または転移を有する尿路上皮がん1次治療、化療へのニボルマブ追加でOS改善(CheckMate 901)/ESMO2023
切除不能または転移を有する尿路上皮がんの1次治療として、シスプラチンベースの化学療法へのニボルマブの追加が全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。日本も参加している第III相CheckMate 901試験の結果を、オランダ・Netherlands Cancer InstituteのMichiel S. van der Heijden氏が欧州臨床腫瘍学会(ESMO Congress 2023)で報告した。なお本結果は、2023年10月22日にNEJM誌オンライン版へ同時掲載されている。
・対象:シスプラチン適格、未治療の切除不能または転移を有する尿路上皮がん患者(18歳以上、ECOG PS 0~1)
・試験群:ニボルマブ(360 mg、1日目)+ゲムシタビン(1,000mg/m2、1日目・8日目)+シスプラチン(70mg/m2、1日目)を3週ごとに最大6サイクルまで→ニボルマブ(480 mg)を4週ごとに疾患進行/許容できない毒性の発現または最大2年まで 304例
・対照群:ゲムシタビン+シスプラチン 304例
・評価項目:
[主要評価項目]盲検下独立中央判定(BICR)によるOS、PFS
[副次評価項目]PD-L1≧1%におけるOS、PFS、健康関連QOL(HRQOL)
[探索的評価項目]BICR による奏効率(ORR)、安全性
・層別化因子:PD-L1発現状況(≧1% vs.