医療技術の進歩に伴い、疾患の構造は、急性疾患からアルツハイマー病(AD)などの慢性疾患に移行しつつある。その結果、疾患の発症だけでなく、健康寿命への潜在的な影響についての評価の必要性が高まっている。味の素株式会社のKazuki Fujiwara氏らは、ADの障害調整生存年(AD-DALY)率とタンパク質摂取量との関連を、性別および年齢グループごとに評価した。Nutrients誌2024年4月19日号の報告。
1990〜2019年の世界の疾病負担研究および日本の国民健康・栄養調査の公開データより抽出した、60代および70代以上の男女の代表値を分析に使用した。AD-DALY率とタンパク質摂取量との関連性を評価するため、相関分析を行い、重回帰モデルを層別化した。さらに、層別重回帰モデルを用いて、タンパク質摂取量の変化に伴うAD-DALY率の変化をシミュレートした。