治療抵抗性うつ病に対し抗精神病薬をどう使う

提供元:ケアネット

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公開日:2014/03/13

 

 治療抵抗性の大うつ病性障害(MDD)患者に対して非定型抗精神病薬による増強療法を行う場合、どのような投与パターンが適切なのだろうか。韓国・カトリック大学校のChi-Un Pae氏らは、MDDに対する増強療法におけるアリピプラゾールの投与パターンについて、過去の使用経験をもとに検討を行った。International clinical psychopharmacology誌2014年3月号の報告。

 2009年1月1日から2012年3月31までの間に抗うつ薬とともにアリピプラゾールの増強療法を施行したMDD患者276例を対象に、電子カルテや臨床データをレビューした。

 主な結果は以下のとおり。

・アリピプラゾール増強療法の平均期間:約5ヵ月
・初回投与から増量するまでの平均期間:約3週間
・平均初回投与量:3.4mg/日
・平均初回タイトレーション用量:4.2mg/日
・平均最大投与量:4.7mg/日
・平均維持用量:4.4mg/日
・主な有害事象:不眠、不安、鎮静

 これらの結果から、著者らは「治療抵抗性のMDD患者に対しアリピプラゾール増強療法を行う場合には、プラセボ対照臨床試験や米国FDAが推奨する投与量よりも低用量で効果が期待できる」としたうえで、「とくに実臨床におけるルーチンのMDD治療において、低用量アリピプラゾールの増強療法をより正確に理解するために、十分な検出力を備え、適切な対照を置いた前向き研究が必要である」と述べている。

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(鷹野 敦夫)