第4回「腰の読影に挑戦 !①」
腰痛の中でも前方や側方の痛みを訴える場合が多い、股関節と仙腸関節の読影を解説します。
ASBCDを心得ていればもちろん読影は簡単です。変形性関節症や関節リウマチを初めとする炎症性関節炎の診断のポイントは、これまでの関節の読影を理解していれば全く難しくありません。また、阻血性骨壊死など股関節に起こる病変も、その特徴が頭に入っていれば簡単に読み取ることが出来ます。
さらに、仙腸関節や脊椎のX線と合わせて読影すれば、関節リウマチや血清反応陰性脊椎関節症などの疾患の診断を絞り込んでいけるので是非挑戦してみてください!
第5回「腰の読影に挑戦 !②」
腰痛の本丸「椎体」のX線写真読影術に挑みます(ご視聴前に、ケアネットDVD『Dr.岸本の関節ワザ大全<第3巻>』の第8回「身体診察のコツ③腰・股関節」で解説している“腰痛のレッドフラッグ”をご覧いただけると、より理解が深まります)。 多くの腰痛は自然治癒するためX線は不要ですが、レッドフラッグのある腰痛は要注意! まずX線、そして必要に応じてCTやMRIを撮ることが必要になります。
椎体によく見られるのは「DJD」と呼ばれる変形性関節疾患や圧迫骨折。特に高齢者に多い圧迫骨折は、X線写真をザックリと見ただけでは見逃すこともあるため、しっかりとチェックポイントを確認しましょう。また、最近良く話題に上がる、「強直性脊椎炎」や「DISH(びまん性特発性骨増殖症)」は、X線上では一見、同じように見えることがありますが、これもその特徴を把握していれば間違うことはありません。脊椎が読影できると、大きな自信につながるので是非この機会に会得してください。
第6回「もう簡単 ! 膝と足」
最終回の膝と足も、ASBCDでばっちり読影してみましょう。特に足の読影では手と同じように「D(distribution)」が重要になってきます。この方法で読んで行けば見落としがなくなり、確実に診断に近づくことができます。 さて、本シリーズをご覧いただければ、X線読影にかなり自信を持てるはずですが、岸本先生は「X線はあくまで補助所見として活用するように」と注意されています。
すべてにおいてまず重要なのは「病歴」です。病歴と身体診察で診断を絞り込んだ上でX線を始めとする検査所見を見れば非常に有用な結果を得ることが出来ます。そこで初めてASBCDが重要な意味を持ってくるのです。
本シリーズで得られるASBCDの読影術で、診断の幅が広がるでしょう!