第1回「チェックしといた?症候群」
このシリーズは岩田先生の専門である感染症に関する番組ではなく、ケアネットにも多く寄せられた「研修医をどう指導していいか分からない」「指導の目安になる教材が欲しい」などの声にお応えし、指導医のための研修医教育のコツとヒントをお伝えしてゆきます。
番組ではテーブル回診の場面を再現して、その問題点と改善策を検証。世界各国の医療現場を体験し、そこで研修医の育成にも力を入れてきた岩田先生が、今の医療現場で不足している研修医指導 のスキルを分かりやすく解説します。
もちろん指導の仕方に王道はありませんし、人それぞれやり方も違います。しかし、基本的なアプローチや、やってはならないことを覚えておくだけで、テーブル回診の効果は劇的に変わるでしょう。
これから指導医の立場になる方、またすでに指導の現場で悩みを抱えている方は必見です !
第2回「怒っていいとき、悪いとき」
最近では医療界のみならず、教育界やビジネスの世界でも、どう後進を育てるかという「教育論」がしばしば論じられています。そして、“教育上は「ほめる」ことの方が効果が高く、「怒る」ことには意味がない”といった意見が大勢を占めつつあるようです。しかし、岩田先生はそれに異を唱えます。「教育方法に何が正しくて何が間違っているということはありません。正しいコンテキストとタイミングで用いられれば、全ての教育方法が有効なのです」。つまり、「怒る」教育も、コンテキストとタイミングさえ間違えなければ、優れた教育方法であるということです。
岩田先生ご自身の体験も交えて、うまく使えれば研修医の将来にわたり効果がある「怒る」方法を伝授します。怒りたくても、怒り方が分からない、怒る勇気がない指導医の皆さん、必見です。
第3回「コンテンツよりデリバリー」
研修医を指導する上での悩みに“レクチャー”があります。聞いている研修医の反応が今ひとつだったり、ときには寝ている研修医までいたりして。自分の話がつまらないのか、それとも、レクチャーと言う手法自体がもう時代遅れなのか…と、多くの指導医の先生が悩んでいるようです。
確かに最近は、レクチャー形式の一対多数の手法より、例えば、PBL(problem based learning)のようなインタラクティブな形式の方が教育効果が高いという声が多くあります。しかし岩田先生は、「やり方さえ巧く工夫すればレクチャーは非常に効果の高い教育方法で、決して退屈なものではありません」と言います。まずは“何を”話すかよりも、“どう”話すかが大切なのです。岩田先生が具体的な実例を交えて明解に解説。明日からのテーブル回診で早速試せる方法をご紹介します。