「入院患者 case1」 ―56歳男性・・3週間の発熱・腹痛―
外来シリーズで不明熱がどんな状況で生まれるか、またどう対峙していけば良いかという基本的な姿勢を学んでいただきました。
入院患者シリーズでは、名古屋大学の鈴木富雄先生をお招きして、入院患者での不明熱の症例を検討していきます。いろいろな精査を行っても診断に行き着かない難解な症例を通して、不明熱へのアプローチをさらに深く解説します。
今回は、不明熱の症例を数多く経験されている鈴木先生が独自に編み出した「不明熱へのアプローチ13ヵ条の原則」を大公開。抗菌薬やステロイドの考え方、検査所見の注目点、主治医としての心構えなど、驚きの奥義を伝授します。この機会に是非会得してください !
「入院患者 case2」 ―46歳女性・・皮下結節を伴う発熱―
鈴木先生が提唱する「不明熱へのアプローチ13ヵ条の原則」。この原則には、「抗菌薬やステロイドを中止」、「フェリチン、赤沈、尿沈査に注目」、「CTには造影剤を使う」など、テクニカルなヒントが多く含まれていますが、それだけではなく、医師として患者さんと向き合う姿勢も示されています。
今回の症例はまさにその姿勢が問われる一例です。みなさんは、診断に向かう変わらぬ姿勢を貫かれていますか? 患者さんとともに苦楽を共有し常にベストをつくしていますか? 医療チームとして統一した対応ができていますか? このような姿勢で臨んでこそ初めて診断がつく症例があります。是非本編で確認してみてください。
「入院患者 case3」 ―69歳女性・・長期間下がらない熱―
今回の症例は数多くの不明熱の症例を診てこられた鈴木富雄先生にとっても、相当診断に難渋した症例の一つです。
病歴や身体診察、検査では特別な所見がなく、時間ばかりが過ぎていく。繰り返す検査の中で疲弊する患者さん、憔悴する主治医団。抗菌薬やステロイド使用の誘惑…。そんなときはどうしたらいいのでしょう。
「ブレない論理的思考が重要です。患者さんと苦しみを共有する中でプロとして患者さんにとってのベストを考え続けることが必要です」と鈴木先生は語ります。診断までに半年を要したこの症例から、技術的な側面だけでなく、それと向かい合う医師の姿勢を学んでください !