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重症外傷患者へのビタミンC投与は死亡や敗血症リスクの低下と関連

 重症外傷患者に高用量のビタミンCを静脈内(IV)投与することで、死亡リスクや敗血症リスクが低下する可能性がある――新たなエビデンスレビューでこのような結果が示された。さらに、ビタミンCのIV投与によって集中治療室(ICU)在室日数や入院日数が短縮する可能性も示唆されたという。英NHS Academic Department of Military Trauma & OrthopedicsのNandesh Patel氏らによるこの研究結果は、6月30日付で「BMJ Military Health」に掲載された。研究グループは、「今回のレビューは、外傷患者の治療においてビタミンCのIV投与が果たす潜在的な役割を支持する、限定的ではあるが肯定的なエビデンスを示している」と記している。 研究グループによると、重症外傷や多発外傷は、死亡につながる主要な原因の一つであり、その背景には、出血性ショックや制御異常を起こした炎症反応などがある。こうした重症状態では、体内のビタミンCが急速に消費される。ビタミンCは、血圧維持に関わる物質の合成の促進、血管内皮機能の維持、抗酸化防御などに関与することから、外傷患者に対するビタミンC投与は有望な治療法の一つとして注目されている。 今回のレビューでは、高用量ビタミンCに関する6件の研究を解析し、外傷患者に対するビタミンCのIV投与の有効性を評価した。6件の研究のうち、3件はランダム化比較試験、3件はコホート研究で、対象者は総計5,171人だった。  その結果、6件中4件の研究で、ビタミンC投与群での死亡リスクの低下が報告されており、その低下幅は28~86%であった。また、ビタミンC投与群では、ICU在室日数や入院日数が短縮する傾向が見られ、一部の研究では統計学的に有意な短縮が報告されていた。1件の研究では、28日以内に退院できるオッズはビタミンC投与群で対照群の2.25倍であった(オッズ比2.25)。さらに、敗血症の発症を評価した4件の研究のうち2件では、ビタミンC投与群で発症率が有意な低下を示し、別の1件でも低下傾向が示された。 研究グループは、「全体として、今回の結果は、外傷患者の治療において高用量ビタミンCの投与が有益な可能性を示すエビデンスとなるものだ」と述べている。ただし、報告された効果は研究間で異なっており、「治療効果は全ての重症病態に一般化できるものではなく、状況に依存する可能性がある」と指摘している。さらに、これらの研究では概して、他の治療との併用でビタミンCが用いられていたため、ビタミンC単独の効果を確認することは難しい点や、いずれの研究でも、ビタミンC投与の最適なタイミングや用量については検討されていなかった点も限界点として挙げている。 これらのことを踏まえた上で研究グループは、「このような方法論上の制約により、ビタミンCの潜在的な有益性を最大限に生かすための最適な治療プロトコルについて、確固たる結論を導くことは困難である。このことは、今回のレビューで確認されたエビデンスの確実性が低い要因にもなっている」と述べている。 一方で研究グループは、「死亡率や敗血症、臓器不全、集中治療の必要性をわずかでも低減できる可能性があるなら、現在の臨床現場でのビタミンC投与を検討する根拠となり得る。このことは、臨床への導入に先立ち、外傷患者に特化したさらなる研究を行う明確な理由となるだろう」と付け加えている。

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敗血症性ショック早期蘇生における輸液量と昇圧薬のタイミング(解説:寺田教彦氏)

 2001年にRiversらがearly goal-directed therapy(EGDT)による死亡率低下を報告して以降1)、早期輸液を含むプロトコール化された蘇生が広く普及した。一方、その後の観察研究では、正の水分出納と死亡との関連が指摘され2)、輸液過剰への懸念が高まった。2023年のCLOVERS試験では、1~3Lの輸液を受けた敗血症性低血圧患者において、輸液を制限して昇圧薬を優先する方針と、輸液を優先する方針との間で主要転帰に有意差を認めなかった3)。また、本研究が公表される前の2026年3月に発表されたSurviving Sepsis Campaign(SSC)2026は、敗血症による低灌流または敗血症性ショックに対して、最初の3時間に少なくとも30mL/kgの晶質液を投与することを条件付きで推奨しているが、エビデンスの確実性は低いとしている4)。SSC 2026自身も、初期輸液量は患者背景に応じて調整し、過少蘇生と過剰蘇生の双方を避けるために頻回に再評価するよう求めている。その中で、本試験は、追加輸液を優先して昇圧薬を比較的遅く開始する方針(輸液群)と、輸液量を抑えて昇圧薬を早期に開始する方針(昇圧薬群)を直接比較した。 本試験では、無作為化前に少なくとも1,000mL(中央値1,500mL)の輸液を受けた患者において、昇圧薬群は輸液群と比較して90日までの生存かつ院外日数を改善せず、その優越性は示されなかった。安全性転帰において、肺水腫の発生率は昇圧薬群で0.6%、輸液群で5.0%であった。非盲検下で評価され、報告バイアスの可能性があるため慎重な解釈を要するが、追加輸液を優先する方針が一部の患者で肺水腫を増やす可能性は示唆された。 以上を踏まえると、感染に伴う低血圧が救急外来で早期に認識され、1~2L程度の初期輸液後も低血圧が持続する患者では、固定量の輸液を完遂することよりも、治療反応を再評価して追加輸液と昇圧薬を選択することが妥当と考えられる。ただし、本試験を「敗血症性ショックでは輸液が不要」と解釈することはできない。昇圧薬群でも無作為化後に追加輸液を受けており、本試験が比較したのは輸液の有無ではなく、一定量の初期輸液後に追加輸液を優先するか、昇圧薬を早期に開始するかという方針の違いである。また、早期昇圧薬の非劣性や両方針の同等性を証明した試験でもない。 日本では、「日本版敗血症診療ガイドライン2024(J-SSCG2024)」が、循環血液量低下を伴う患者への初期輸液と、低血圧を伴う患者における輸液蘇生と並行した早期昇圧薬投与を提示しており5)、本試験結果はこの個別化の方向性と整合する。国内診療を大きく転換させるというより、30mL/kgを全患者が達成すべき一律の最低量として運用する根拠をさらに弱めたと位置付けることができるだろう。 今後の敗血症診療では、血管拡張が主体で低血圧が持続する場合には昇圧薬を使用し、低灌流が持続し動的指標から輸液反応性が認められる場合は、心不全などの患者背景や現在の臨床状態を踏まえて追加輸液を検討する。十分な体液量と動脈圧を確保しても、心機能障害に伴う低灌流が持続する場合にはドブタミンの追加やエピネフリンを検討する。など、循環表現型と治療反応に応じた個別化が、これまで以上に重視されるだろう。この方向性は、毛細血管再充満時間、輸液反応性、ベッドサイド心エコーなどに基づく個別化蘇生が階層的複合転帰を改善したANDROMEDA-SHOCK-2試験とも整合する6)。本試験は個別化蘇生そのものを検証した試験ではないが、固定された輸液量や治療順序の一方が優れていることを示さなかった点で、生理学的所見と治療反応に基づく意思決定の重要性を浮き彫りにした。■参考文献・参考サイトはこちら1)Rivers E, et al. N Engl J Med. 2001;345:1368-1377.2)Boyd JH, et al. Crit Care Med. 2011;39:259-265.3)National Heart, Lung, and Blood Institute Prevention and Early Treatment of Acute Lung Injury Clinical Trials Network. N Engl J Med. 2023;388:499-510.4)Prescott HC, et al. Crit Care Med. 2026;54:725-812.5)Shime N, et al. Acute Med Surg. 2025;12:e70037.6)ANDROMEDA-SHOCK-2 Investigators for the ANDROMEDA Research Network, Spanish Society of Anesthesiology, Reanimation and Pain Therapy (SEDAR), and Latin American Intensive Care Network (LIVEN). JAMA. 2025;334:1988-1999.

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納税の夏【Dr. 中島の 新・徒然草】(642)

六百四十二の段 納税の夏相変わらず暑いですねえ。先日、郵便物を整理していたら、住民税の納付書が出てきました。なんと締め切りは6月30日になっています。うっかりしていました!まさか、7月後半になってから納付したら余分に利息がかかってくるとか、ないでしょうね。それで慌てて調べてみました。そうすると、締め切りまでに間に合わなかった人には自動的に督促状が送られてくるそうです。そして、督促状から一定期間以内に納付がなかったときに初めて利息が付くのだとか。幸い、今日は自動督促状が送られるか否かくらいの期間。なので、今からでも納付することにしました。が、コンビニではバーコードで弾かれるということなので、郵便局に行くしかありません。郵便局の窓口に行くと歳入金・公金納付依頼書なるものに名前と電話番号を書くように言われました。コンビニだとバーコードリーダーが「ピッ」と瞬間的に読み取って済むのですが、郵便局ではちょっとばかりありがたいプロセスが加わるわけです。お金を支払ってしばらく待っていると、領収証書、歳入金・公金納付依頼書のお客さま控え、そしてお釣りを返してもらいました。面白かったのはここからの郵便局員とのやり取りです。 局員 「中島さん、郵便局の口座はお持ちですか?」 中島 「もちろんありますよ」 局員 「通帳と印鑑を持ってきてもらったら、口座振替の手続きができますよ」 中島 「印鑑というのは?」 局員 「届出印です」 中島 「じゃあ考えときます」 私が納税の締め切りに間に合わなかったので、すかさず営業をかけてきたわけですね。確かに口座振替にしておけば、納付期限に間に合わないということはありません。そして多少の手数料が郵便局に入るのだと思います。しっかりしとるなあ。大阪ではこのように営業熱心な局員は、郵便局だけでなく客からも讃えられます。で、この経験をオンライン英会話でも語ってみようと思いました。あらかじめ英語表現をチェック。住民税はresident tax、郵便局はpost officeと調べておいたのですが……実際のレッスンでは、「手数料」という英語表現が出てきませんでした。後で調べてみると、commissionとかhandling feeとか言うみたいです。commissionなら前から知っていたのに。知っているはずなのに即座に出てこない英語表現というのはたくさんあります。が、場数を踏んだらスムーズに出てくるようになるのでしょう。あと、税金にまつわる英語表現としてdeath and taxというのがあります。回避できないものの象徴として使われ、映画「ジョー・ブラックをよろしく」に出てきました。アメリカ人なら誰でも知っているはずの表現を、ブラッド・ピット演ずるジョー・ブラックが知らなかったことから、彼が死神だということがバレてしまうのです。この表現の最も有名な由来は、1789年のベンジャミン・フランクリンが手紙の中で述べた"...nothing can be said to be certain, except death and taxes."(死と税金以外に、確実なものなど何もない)です。ほかに古のイギリス人作家たちが似たような表現を用いているらしいので、オリジナルはそちらかもしれませんね。なかなか気の利いた表現ですが、フィリピン人の英語講師は知らなかったみたいで、感心していました。私の通院患者さんで日本の国税庁の職員がおられるのですが、その人もご存じなかったようです。でも「税金をそんなに尊重してもらって、ありがとうございます」と感謝されました。確かに死と横並びで語られるなんて、税金にとっても光栄なことでしょう。ともあれ、これからも納税と英語に励みたいと思います。最後に1句 住民税 期限をすぎて 汗だくに

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早期アルツハイマー病、OGA阻害薬ceperognastatの有用性/JAMA

 O-結合型N-アセチルグルコサミニダーゼ(OGA)阻害薬のceperognastatは、早期症候性アルツハイマー病(AD)の疾患進行抑制効果が認められなかった。米国・Eli Lilly and CompanyのAdam S. Fleisher氏らが、日本を含む5ヵ国72施設で実施した無作為化二重盲検プラセボ対照第II相試験「PROSPECT-ALZ試験」の結果を報告した。OGAを阻害することで、過リン酸化タウの蓄積や神経原線維変化の形成を抑制できることが示唆されていたことから、開発が行われていた。JAMA誌オンライン版2026年7月13日号掲載の報告。主要評価項目は軽度~中等度のタウ蓄積患者集団のiADRSスコア変化量 研究グループは、ベースラインにおけるミニメンタルステート検査(MMSE)スコアが22以上30以下、臨床認知症評価尺度(CDR)全般的スコア(CDR-GS)が0.5または1.0かつ記憶領域スコアが0.5以上で、p-tau217血漿中濃度の上昇とフロルタウシピル(18F)を用いたPET検査により脳内タウ蓄積が確認された、早期症候性アルツハイマー病患者を対象とした。被験者をceperognastat 0.75mg群、同3mg群またはプラセボ群に1対1対1の割合で無作為に割り付け、1日1回経口投与した。 主要評価項目は、フロルタウシピル(18F)PETにより軽度~中等度のタウ蓄積が認められた患者集団における、ベースラインから投与100週までの統合アルツハイマー病評価尺度(iADRS)スコアの変化量とした。成功基準は、iADRSスコアにより測定された疾患進行がプラセボと比較して25%以上減少する確率が60%以上であることと定義した。 副次評価項目は、全体集団におけるiADRSスコアのベースラインからの変化量、主要評価項目解析対象集団におけるフロルタウシピル(18F)PETの標準化取り込み値比(SUVR)、両集団におけるCDR領域スコア合計(CDR-SB)、アルツハイマー病評価尺度認知下位尺度(ADAS-Cog13)、手段的日常生活動作能力の評価尺度(ADCS-iADL)、MMSEスコアおよび体積磁気共鳴画像法(VMRI)のベースラインからの変化、および全体集団における安全性であった。主要評価項目は未達 2021年9月~2024年8月に、2,178例がスクリーニングを受け327例が無作為化された(ceperognastat 0.75mg群110例、同3mg群109例、プラセボ群108例)。全体集団の平均年齢は73.4歳、女性が201例(61.5%)であった。このうち、フロルタウシピル(18F)PETにより軽度~中等度のタウ蓄積が認められた259例(ceperognastat 0.75mg群87例、同3mg群86例、プラセボ群86例)が主要評価項目解析対象集団となった(平均年齢74.3歳、女性62.2%)。 主要評価項目解析対象集団において、100週時のiADRSスコアのベースラインからの変化量は成功基準を満たさなかった。100週時のiADRSスコアのベースラインからの事後平均変化量は、ceperognastat 0.75mg群で-8.39、同3mg群で-13.27、プラセボ群で-10.07であり、プラセボ群に対する疾患進行比はceperognastat 0.75mg群0.84(95%信用区間[CrI]:0.66~1.04)、同3mg群1.32(95%CrI:1.10~1.58)であった。これは、それぞれ進行が16%少なく、32%多いことに相当する。 副次評価項目についても有益性は認められなかった。76週時のSUVRのベースラインからの最小二乗平均変化量は、外側側頭葉においてceperognastat 3mg群でプラセボ群と比較し統計学的に有意に小さかった(p=0.04)。VMRIでは、ceperognastat群においてプラセボ群と比較し全脳体積の減少が少なかった(プラセボ群と比較し、ceperognastat 0.75mg群で43.2%、同3mg群で49.5%減少、いずれもp<0.001)。 ceperognastat 3mg群は重篤な有害事象(ceperognastat 0.75mg群12.0%、同3mg群26.4%、プラセボ群15.7%)および重度の有害事象(それぞれ6.5%、13.6%、6.5%)の発現割合が高かった。

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診療科別2026年上半期注目論文5選(消化器内科編~消化管領域)

Darvadstrocel in Patients With Crohn’s Disease With Complex Perianal Fistulas: The ADMIRE CD II Phase 3 Randomized TrialColombel JF, et al. Gastroenterology. 2026;170:1562-1570.<ADMIRE CD II試験>:複雑痔瘻を有するクローン病患者に対するdarvadstrocel、24週時の痔瘻寛解率を低下させずランダム化盲検、プラセボ対照試験。本試験では、欧州の複雑痔瘻を有するクローン病患者において、24週痔瘻寛解率がdarvadstrocel群(同種脂肪組織由来間葉系幹細胞の局所投与)48.8%(138/283例)、プラセボ群46.3%(132/285例人)であり、有意な改善は認められませんでした(群間差:2.4%、95%信頼区間[CI]:-5.8~10.6、p=0.571)。クローン病複雑痔瘻に対する幹細胞治療の位置付けを再考させる重要な知見です。Zanidatamab with and without Tislelizumab in HER2-Positive Gastroesophageal CancerShitara K, et al. N Engl J Med. 2026;394:2002-2014.<HERIZON-GEA-01試験>:未治療のHER2陽性進行胃・食道胃接合部・食道腺がんへのzanidatamab併用、PFS延長ランダム化非盲検、実薬対照試験。本試験は、全世界のHER2陽性切除不能局所進行・再発・転移を有する胃・食道胃接合部・食道腺がん患者を対象に実施され、初回治療において、無増悪生存期間(PFS)中央値がzanidatamab併用群(zanidatamab+チスレリズマブ+化学療法群[カペシタビン+オキサリプラチンまたはフルオロウラシル+シスプラチン]、zanidatamab+化学療法群)でともに12.4ヵ月、zanidatamab非併用群(トラスツズマブ+化学療法)8.1ヵ月でした(zanidatamab非併用群に対するハザード比[95%CI]:0.63[0.51~0.78]、0.65[0.52~0.81])。既存HER2抗体薬とは独立したHER2抗体薬の有効性を示した点で、臨床的意義が大きい結果です。Effect of a Computer-Aided Device for Detecting Gastric Neoplasms: A Multicenter, Randomized Controlled TrialDong Z, et al. Gastroenterology. 2026;170:1518-1532.<上部消化管内視鏡におけるAI支援システム>:胃腫瘍検出率の有意な改善は認められず多施設ランダム化比較試験。本試験では、中国の上部消化管内視鏡を受ける患者において、胃腫瘍検出率がAI支援内視鏡群1.42%(600/1万4,767例)、AI支援システム非使用群1.25%(185/1万4,747例)であり、有意差は認められませんでした(リスク比:1.13、95%CI:0.92~1.38、p=0.25)。上部消化管内視鏡AIの胃腫瘍検出支援としての位置付けを再考させる知見です。Vonoprazan-Tetracycline Dual Regimen as Rescue Therapy for Helicobacter pylori Infection: Randomized Controlled TrialGao W, et al. Gastroenterology. 2026;170:1473-1483.<pylori除菌不成功患者へのボノプラザン+テトラサイクリン>:ビスマス4剤治療群と比較して除菌率は非劣性非盲検ランダム化非劣性試験。中国のHelicobacter pylori除菌不成功患者において、除菌率が、ボノプラザン+テトラサイクリン治療群(14日間)90.6%(154/170例)、ビスマス4剤治療群(ランソプラゾール、ビスマス、テトラサイクリン、メトロニダゾール、14日間)89.3%(151/169例)でした(群間差1.2%、95%CI:-5.7~8.2、非劣性p=0.0003)。2次以降の除菌治療において、欧米の主要な除菌治療法であるビスマス4剤治療群に対する、ボノプラザンをベースとした除菌治療の非劣性が示された重要な試験です。Long-term effects of colonoscopy screening on colorectal cancer incidence and mortality: a multicountry, population-based randomised controlled trialKaminski MF, et al. Lancet. 2026;407:1787-1795.<NordICC試験>:55~64歳の一般住民に対する1回の大腸内視鏡、大腸がん死亡率の有意な減少効果を認めず多国間人口ベースランダム化比較試験。13年追跡時点で大腸がん死亡率が大腸内視鏡検査スクリーニング群0.41%(106/2万8,217人)、非スクリーニング群0.47%(236/5万6,366人)であり、死亡率の有意な減少は認められませんでした(群間差:-0.06、95%CI:-0.16~0.04)。一般集団検診における大腸内視鏡検査の有用性を再考させる重要な知見です。

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中高年のp-tau217値、認知機能低下を予測/JAMA

 米国・Mass General BrighamのRachel F. Buckley氏らは、6件の長期追跡研究に参加した認知機能が正常な中高年のデータを統合し、血漿中リン酸化タウ217(p-tau217)値の増加が、認知機能障害への進行リスクおよび認知機能の低下速度と関連していることを明らかにした。アルツハイマー病(AD)の血液バイオマーカー、とくに血漿p-tau217値は、認知機能が正常な人のAD初期の脳病理を正確に反映することから、認知機能障害への進行リスクとの関連について検証が求められていた。著者は、「今回の結果は、認知機能が正常な高齢者における予後予測モデルの開発、および認知機能低下の長期リスクの推定においてp-tau217が有用であることを支持するものであり、AD治療薬の臨床試験の設計に示唆を与えるものであった。認知機能が正常な個々人の予後予測や臨床的な意思決定に役立てるために、無作為抽出集団でのさらなる検証が必要である」とまとめている。JAMA誌オンライン版2026年7月14日号掲載の報告。p-tau217とAβ PETのデータを有する認知機能が正常な中高年のデータを統合し評価 研究グループは、北米、日本、オーストラリアにおける6件の観察研究および臨床試験(Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiative[ADNI]、Anti-Amyloid Treatment in Asymptomatic Alzheimer's[A4]研究とこれに関連する観察研究のLongitudinal Evaluation of Amyloid Risk and Neurodegeneration[LEARN]研究、Harvard Aging Brain Study[HABS]、Wisconsin Registry for Alzheimer's Prevention[WRAP]、Health and Aging Brain Study-Health Disparities[HABS-HD])の参加者で、ベースラインで血漿p-tau217値およびAβ PET画像のデータがあり、認知機能が正常な中年~高齢者のデータを統合した。 主要アウトカムは、認知機能障害(軽度認知障害、認知症の診断、または臨床認知症評価尺度[CDR]総スコアが2回連続で0.5以上)への進行までの期間であった。副次アウトカムは、前臨床期アルツハイマー病の認知機能複合評価指標(PACC、高値ほど認知機能が良好であることを示す)の経時的変化であった。解析は、2025年9月~2026年5月に実施された。ベースラインのp-tau217値が高いほど認知機能障害への進行リスクが高い 解析対象は2,684例で、年齢中央値は69.6歳(四分位範囲[IQR]:66.2~74.2)、女性が1,697例(63%)であった。なお、本研究では年齢基準は設けられておらず、最低年齢は46歳であったが、55歳未満の参加者は95例(3.5%)であった。 追跡期間の中央値は5.4年(IQR:2.4~7.2)、最長は13.5年であった。 2,684例中139例(5%)が10年以上追跡を受けており、うち36例(26%)が認知症へ進行した(進行までの平均期間は7.3年)。 主要アウトカムである認知機能障害への進行は478例に認められ、進行までの期間の中央値は4.1年(IQR:3.2~5.7)であった。 ベースラインのp-tau217値の1標準偏差(SD)増加は、認知機能障害への進行と有意に関連していた(ハザード比[HR]:1.38、95%信頼区間[CI]:1.30~1.46)。この関連は、Aβ PET-センチロイド値を調整後も認められた(HR:1.32、95%CI:1.24~1.41)。 また、p-tau217値の高値(+1.1~2.4 SD)群および超高値(>+2.5 SD)群は、低値(<-0.5 SD)群と比較して進行リスクが高く(それぞれHR:2.34[95%CI:1.60~3.44]、HR:4.66[95%CI:3.17~6.85])、進行の絶対リスクは5年間でp-tau217高値群24%(95%CI:20~28)、超高値群38%(95%CI:33~43)であった。 p-tau217値の増加は、PACCスコアの変化に基づく認知機能の低下速度とも関連していた。全例のベースラインのPACCスコアは-0.8から2.7の範囲であった。PACCスコアの5年間の年換算変化は、p-tau217超高値群で-0.07単位/年(95%CI:-0.10~-0.05)に対し、低値群では0.03単位/年(95%CI:0.02~0.04)であった。

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カフェインは頭痛を誘発するのか、軽減するのか

 カフェインは、鎮痛作用と頭痛の誘因となる可能性という二面性を有している。エジプト・Beni-Suef UniversityのMona Hussein氏らは、この二面性に焦点を当て、カフェインと頭痛との多面的な関係を検証し、さらにカフェインの鎮痛作用の根底にあるメカニズムを明らかにするため、ナラティブレビューを実施した。Brain and Behavior誌2026年6月号の報告。 本ナラティブレビューでは、カフェインの薬理作用、アデノシン受容体調節への関与、さまざまな頭痛タイプ(片頭痛、睡眠時頭痛、硬膜穿刺後頭痛[PDPH]、薬剤の使用過多による頭痛[MOH]、カフェイン離脱性頭痛など)への影響に関する実験的、臨床的、疫学的な研究のエビデンスを統合し、検討を行った。 主な内容は以下のとおり。・カフェインは、アデノシン受容体拮抗作用、プロスタグランジン産生抑制、GABA-A受容体調節、コリン作動性伝達の促進などを介して鎮痛作用を発揮する。・また、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、アセトアミノフェン、オピオイドなどの鎮痛薬の有効性を増強することが示唆された。・片頭痛においては二面性を示し、アデノシンを介した血管拡張の抑制や薬剤吸収の改善によって発作を緩和する一方で、過剰摂取や不規則な摂取によるマグネシウム枯渇、利尿作用、睡眠障害などのメカニズムを通じて、発作を誘発する可能性がある。・片頭痛以外では、睡眠時頭痛やPDPHに対して治療的効果を示すが、長期的な使用は神経適応変化を介してMOHの一因となる可能性が示された。・カフェインの急激な中止は、カフェイン離脱性頭痛を頻繁に引き起こす可能性がある。 著者らは「カフェインは、さまざまな頭痛タイプにおいて複雑な役割を担っており、治療薬としても、また頭痛を誘発する因子としても作用する可能性が示唆された。その作用は、摂取量、摂取タイミング、個人の感受性、頭痛のタイプによって異なる。これらのメカニズムを理解することは、臨床的な推奨事項を策定し、頭痛管理におけるカフェイン利用を最適化するうえで不可欠である」と結論付けている。

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夜間頻尿の背景に“夜間多尿”――排尿日誌データから見えた加齢の影響

 夜間頻尿は高齢者に多い症状であり、その背景には膀胱機能低下だけでなく夜間多尿など尿量分布の変化が関与すると考えられている。今回、日本の17施設で夜間頻尿患者875例を対象に、排尿日誌を用いて夜間多尿の実態が解析された。その結果、夜間多尿の割合は加齢とともに増加し、特に80歳以上で顕著であった。夜間頻尿は年齢や尿量分布など複数の要因が関与する多因子性の病態と考えられた。研究は、岐阜大学大学院医学系研究科泌尿器科の川瀬紘太氏、古家琢也氏らによるもので、詳細は6月12日付の「Neurourology and Urodynamics」に掲載された。 夜間頻尿は睡眠障害や転倒リスクの増加と関連し、高齢者のQOLに大きな影響を及ぼすことが知られている。その原因として夜間多尿(夜間に作られる尿の割合が多い状態)や膀胱蓄尿機能障害などが挙げられるが、加齢に伴う排尿パターンや昼夜の尿量分布の変化については十分に明らかになっていない。こうした背景から、著者らは排尿日誌を用いて年齢ごとの排尿パターンを解析し、夜間多尿の特徴と関連因子を検討した。 本研究は、2018~2022年に日本の17施設で夜間頻尿を主訴に受診した患者を対象とした多施設共同後ろ向き観察研究である。膀胱結石や尿路感染症、泌尿器系の悪性腫瘍を有する患者、およびデスモプレシン使用者を除外した。対象者には少なくとも2日間の排尿日誌の記録を求め、24時間尿量や昼夜の尿量、最大排尿量などを評価した。夜間多尿は夜間多尿指数(NPi)を用いて評価し、夜間尿量が24時間尿量に占める割合が33%を超える場合と定義した。対象者を5つの年齢群に分類し、排尿パターンや夜間多尿の頻度を比較した。 解析対象は875例で、このうち590例(67.4%)が夜間多尿に該当した。NPiは加齢とともに上昇し、80歳以上の群では他の年齢群と比べて有意に高値を示した(P<0.05)。また、夜間多尿の有病率も年齢とともに増加した。 排尿日誌の解析では、80歳以上の群は他の年齢群と比較して24時間尿量および日中尿量が有意に少ない一方、夜間多尿の割合が有意に高かった(いずれもP<0.05)。 さらに、夜間多尿群は非夜間多尿群と比べて高齢であり、過活動膀胱(OAB)の有病率も高かった。多変量解析の結果、年齢、OABの存在、最大排尿量、および24時間尿量が夜間多尿の独立した関連因子として抽出された。一方、男性を対象とした解析では前立腺肥大症(BPH)との有意な関連は認められなかった。 著者らは、「夜間頻尿患者における夜間多尿は加齢とともに増加する一方、その背景にはOABや膀胱容量の低下、尿量分布の変化など複数の要因が関与している可能性がある」と結論付けた。高齢者の夜間頻尿は加齢に伴う尿量分布の変化と下部尿路機能障害が混在した病態であり、夜間尿量のみならず排尿機能も含めた評価が重要であるとしている。 なお、本研究は後ろ向き観察研究であり、排尿日誌の自己記録による誤差や施設間の患者背景の違いが結果に影響した可能性がある。また、水分摂取量や睡眠障害、腎機能など夜間尿量に影響する因子を十分に評価できていないため、加齢と夜間多尿との因果関係については今後の検証が必要であるとしている。

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第329回 マイクロプラスチックの吸収をサプリメントで予防

口にしたマイクロ/ナノプラスチック(微細プラスチック:MNP)を取り除く不活化細菌の効果が、実際に即した臨床試験で裏付けられました1-3)。世界のプラスチック製造がほぼ皆無だったおよそ1世紀前に比べて、今や年間数億トン規模へと急増しました。2000年以降に製造されたプラスチックがこれまでに製造されたプラスチックの半数超を占めます。すなわち、現世代に押しかかるプラスチックの量は過去のどの世代よりも膨大です。プラスチックは朽ちることなく自然環境に蓄積し続け、マイクロやナノ単位の微細な断片であるMNPへとちぎれていきます。MNPは水、空気、食品にあまねく混入しており、生態系へのその蓄積の懸念が日増しに大きくなっています。MNPの混入はヒトも例外ではなく、血液、腸、尿、脳などのさまざまな組織でこれまでに確認されています。MNPに対抗する生理的な手段の検討が始まっており、食物繊維のキトサンや小麦のふすまが腸のマイクロプラスチックを減らしうることが示されています4,5)。興味深いことにマイクロプラスチックを分解する細菌がヒトの腸から見付かっています6)。さらには有益な微生物(プロバイオティック)やその代謝物がプラスチックを吸着して体内に吸収されるのを防ぎうることが示唆されています。たとえば乳酸菌(LAB)の類いがMNPを吸収し、便として排出されるようにすることが動物での検討で示されています。生きているプロバイオティックが腸でどれだけ生き残れるかはヒトによってまちまちです。一方、いわば死んでいる不活化した有益微生物(ポストバイオティック)なら生きた働きを必要としないという利点があります。何年か前のこと、米国のフロリダ州を拠点とするQuorum Innovationsの設立者らは、われわれの体内の微生物のバイオフィルム機能が上皮の表面を守る守護(guardian)の働きを担うらしいことに気付きます7)。その発想を出発点として開発されたQi601という名称のポストバイオティック製品が、どうやらMNPを取り去って細胞に吸収されるのを防ぐ働きを担うことが新たな検討で判明しました。Qi601は乳酸菌の類いのLmosilactobacillus fermentum LfQi6をバイオフィルム培養で増やし、遠心分離して洗い、熱で不活性化したものの凍結乾燥品です。手始めの検討でQi601が主たるナノプラスチックのポリスチレンナノ粒子(PSNP)に確実に結合することが示されました。液中でQi601は用量が多いほどPSNPをより捕らえ、最大で9割近いPSNPを吸着しました。消化を模す環境で試したところ、Qi601はPSNPの92%を吸着しました。また、腸の上皮細胞の表面や中にPSNPが溜まらないようにし、細胞内のPSNPを減らす働きも示しました。最終的に、臨床試験でQi601の効果も裏付けられました。市販のガムを噛んでいるときにさまざまなマイクロプラスチックが唾液中に放たれうることが昨年発表された試験で示されています8)。その発見を拠り所として、ガムを噛んで唾液中に混じったマイクロプラスチックをQi601がどれだけ回収できるかが確かめられました。試験では被験者に市販のガムを5秒ほど噛んでもらい、続いてQi601を口に含んでもらいました。すると唾液中のプラスチックがQi601なしに比べて10分の1ほどに減っていました。腸の立体培養(gut organoid)や動物を使った実験などを含むさらなる検討が進行中と著者は言っています1)。そのような検討の後に、マイクロプラスチックを回避する食品サプリメントとしてQi601がやがて使われるようになるかもしれません。 参考 1) Berkes EA, et al. bioRxiv. 2026 Jun 1. [Epub ahead of print] 2) First Human Study Shows Qi601 Probiotic Binds Microplastics and Retains 98% During Digestion / EINPresswire.com 3) Supplement that binds to microplastics may remove them from our body / NewScientist 4) Casella C, et al. Foods. 2025;14:2190. 5) Wang H, et al. Food Chem. 2026;514:149161. 6) Jang Y, et al. Sci Total Environ. 2024;929:172775. 7) Quorum Innovations’ Invention: Qi601 Biofilm Shield -Working With Our Evolutionarily Entrained Microbes / Quorum Innovations 8) Lowe L, et al. J Hazard Mater Lett. 2025;6:100164.

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死亡リスクが最も低い気温は?死因・年齢別に検討〜日本含む39ヵ国の研究

 気温と死亡率の関係は、U字型またはJ字型を描くことが多くの研究で報告されている。気温と死亡率の関連を示す重要な指標に、死亡リスクが最も低くなる温度(minimum mortality temperature:MMT)があるが、年齢や死因による違いについてはこれまで十分に解明されていなかった。今回、日本を含む39ヵ国を対象とした国際的な観察研究の結果、心血管疾患による死亡のMMTは呼吸器疾患などほかの死因よりも高く、さらに年齢が上がるにつれてMMTが上昇することが示された。韓国・Korea Advanced Institute of Science and TechnologyのSeunghyun Eom氏らが、Environmental Research誌2026年6月号に報告。 本研究は、39ヵ国の667のコミュニティから収集した1990〜2019年の日平均気温および死亡データを用いた観察研究である。死亡データを死因別(心血管疾患・呼吸器疾患・非心肺疾患)と年齢別に分類し、2段階のメタ解析アプローチを用いて、死因・年齢別にMMTとその対応するパーセンタイル(MMTP)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・集団全体において、心血管疾患死亡のMMTは22.1℃(95%信頼区間[CI]:20.9〜23.4)と最も高かった一方、呼吸器疾患のMMTは心血管疾患より0.87℃低く、非心肺疾患のMMTは0.66℃低かった。MMTPについても同様の傾向がみられた。・年齢が高くなるにつれてMMTは上昇する傾向がみられ、心血管疾患では10歳ごとに0.19℃(95%CI:0.14〜0.23)、非心肺疾患では0.13℃(同:0.09〜0.16)上昇した。この傾向は地域にかかわらず、ほぼ一貫していた。

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高齢の転移TN乳がん患者におけるSGの有用性~国際共同リアルワールド研究

 転移を有するトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の高齢患者に対するサシツズマブ ゴビテカン(SG)の臨床成績を評価した国際共同リアルワールド研究の結果を、ポーランド・Maria Sklodowska-Curie National Research Institute of OncologyのAleksandra Konieczna氏らが報告した。このリアルワールド集団において、SGを投与された65歳以上の患者のアウトカムは若年患者と同等以上であり、重篤な有害事象の明らかな増加は認められなかった。Oncologist誌オンライン版2026年7月20日号に掲載。 本研究は、2021年8月~2025年5月に中央ヨーロッパの18の腫瘍センターにおいて、SGを投与された転移TNBC患者を対象とした後ろ向き国際共同研究である。SG開始時年齢によって65歳未満と65歳以上に層別化した。主要評価項目は全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目は奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)、治療変更、および安全性などであった。 主な結果は以下のとおり。・303例中76例(25.1%)が65歳以上であった。高齢患者では併存疾患や緩和治療ラインが多く、ECOG PS 1以上が多かった。・調整前の解析では、65歳以上でOS中央値が長く(12.8ヵ月vs.10.9ヵ月、ハザード比[HR]:0.70、95%信頼区間[CI]:0.49~0.99、p=0.045)、PFS中央値も長かった(5.4ヵ月vs.4.1ヵ月、HR:0.73、95%CI:0.54~0.97、p=0.031)。一方、多変量解析においては、年齢はOSまたはPFSと独立して関連していなかった。・ORR、DCR、治療の変更、Grade3以上の好中球減少症については、両群間で差は認められなかった。 著者らは「調整後の生存率については、年齢が独立した関連因子とはならなかったことから、治療方針の決定は暦年齢のみに基づいて行うべきではないことが示唆される。高齢患者におけるSGの使用はベースライン時の疾患特性、併存疾患、PS、患者の希望、可能であれば老年医学的評価を総合的に考慮すべき」とした。

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チルゼパチドvs.セマグルチド、日本における肥満症患者の体重減少効果は?(SURMOUNT-5サブ解析)

 日本における肥満症の薬物療法適応基準を満たす集団において、チルゼパチドはセマグルチドと比較して72週時点での体重変化率が有意に大きく、体重、BMI、腹囲のいずれにおいても減少幅が有意に大きいことが示された。千葉大学大学院医学研究院の北本 匠氏らによるこの研究成果は、Current Medical Research and Opinion誌2026年7月11日号に掲載された。 本研究は、国際共同試験であるSURMOUNT-5のサブ解析として実施された。日本における肥満症の薬物療法適応基準を満たす参加者(BMI 27~34.9、高血圧、脂質異常症のいずれかを有し、さらに肥満関連健康障害[ORHD]を2つ以上有する、またはBMI≧35かつORHDを 1つ以上有する)を対象とした。評価期間はベースラインから72週とし、体重変化率、減量目標達成率、腹囲・BMI・心代謝リスク因子の変化、有害事象を評価した。 主な結果は以下のとおり。・組み入れられた750例のうち383例が基準を満たし、チルゼパチド群(15 mgまたは最大耐用量)190例、セマグルチド群(2.4 mgまたは最大耐用量)193例に割り付けられた。・72週時点での体重変化率の最小二乗平均値(LSM)は、チルゼパチド群で-20.1%(標準誤差:0.76%)、セマグルチド群で-12.9%(同0.74%)であり、LSM差は-7.2%(95%信頼区間:-9.3%〜-5.1%、p<0.001)とチルゼパチド群で有意に大きかった。・減量目標達成率でも、≧10%、≧15%、≧20%、≧25%、≧30%のいずれの閾値においても、チルゼパチド群においてより多くの参加者が達成した。腹囲の減少はベースラインから4週目以降、BMIの減少は12週目以降にチルゼパチド群で有意に大きな差が認められ、いずれも72週を通じて維持された。・安全性プロファイルはSURMOUNT-5試験の全体集団と概ね一致しており、消化器系の事象が最も多く認められた。 本サブ解析は、日本における肥満症の薬物療法適応基準となる集団において、チルゼパチドがセマグルチドと比較して体重、BMI、腹囲のいずれにおいても有意に大きな減少をもたらすことを示した。 著者らは「日本では肥満症の定義がBMI≧25と国際基準よりも低く設定されており、本解析はその基準に即した実臨床に近い集団での比較データを提供するものである。消化器系有害事象を中心とした安全性プロファイルは全体集団と一致しており、忍容性に大きな差異は認められなかった。今後は日本人集団を対象とした長期的な心血管アウトカムや体重減少の維持に関するさらなる検討が求められる」としている。

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第70回 あなたの体は何歳ですか?「老化時計」が明かす、臓器ごとに進む老いの正体

この100年で人間の平均寿命はおよそ2倍になりました。ところが、健康に過ごせる期間(健康寿命)は同じペースでは延びておらず、心臓病やがん、認知症、身体の障害などを抱えて暮らす人はむしろ増えています。この「長生きするけれど健康ではない」というギャップを埋める鍵として注目されているのが、老化の速さそのものを数値で測る「生物学的時計」です。今回はそんな概念を取り扱った論文をもとに最新の知見をシェアしていきます1)。老化は「一定のスピード」では進まないかつて老化は、誰の体でも年齢とともに一定の速さで進むものと考えられてきました。しかし近年の大規模な研究で、その常識は覆されつつあります。血液中のタンパク質やDNAの変化を数万人規模で追跡すると、老化は一定ではなく、人生のなかで何度か「波」となって加速することがわかってきたのです2)。論文の中では、成人期におよそ3つの大きな転換期があると指摘されています。目安は「30~40歳ごろ」「60~70歳ごろ」「80歳前後」。この時期に体内の分子レベルの変化が一気に進むことが、複数の独立した研究で繰り返し確認されています。つまり老化は坂道をなだらかに下るというより、階段を数段まとめて下りるようなイメージに近いのです。この転換期は、生活を見直したり対策を打ったりする「介入の窓」にもなりうると期待されています。脳と免疫の「若さ」が寿命を左右するもう1つの重要な発見が、同じ人の体の中でも臓器ごとに老化のスピードが違うということです。心臓は実年齢より若いのに、肝臓は老けている、といったことが実際に起こります。英国の大規模データを用いた研究では、ある臓器が実年齢より「老けている」人ほど、その臓器に関連する病気や死亡のリスクが高いことが示されました。とくに3つ以上の臓器で老化が進んでいる人では、その傾向がはっきりと強まります。また、脳の生物学的な老化が進んでいる人では、アルツハイマー病を発症するリスクが約3.1倍に上ったと報告されています。逆に、脳や免疫が「若い」状態を保っている人は長生きしやすい傾向がありました3)。老化時計を活用することで、症状が出るより何年も前に、リスクの高い人を見つけ出せる可能性もあるわけです。老化時計は遅らせられる?では、この時計の進み方は変えられるのでしょうか。論文によれば、運動、適度なカロリー制限、オメガ3脂肪酸やビタミンDの摂取などが、DNAの老化の指標をわずかに遅らせる可能性が報告されています4)。また、少し有名な話になりましたが、帯状疱疹ワクチンの接種者で認知症が少なく、老化が緩やかだったという研究も複数あります5)。糖尿病や肥満の治療に使われるGLP-1受容体作動薬にも、老化を遅らせる働きの可能性が指摘されています。ただし、過度な期待は禁物です。これらの効果は示されているとしてもまだ「わずか」で、長期的に寿命や健康寿命を本当に延ばすのかは未確認です。また、市販されている老化測定検査は測定方法がバラバラで標準化されておらず、同じ人が受けても結果が大きく食い違うことがあります。現時点では、個人が一度の検査結果に一喜一憂する段階にはありません。大切なのはおそらく、特別な検査を受けることよりも、運動・睡眠・食事といった昔から知られた生活習慣が、体の「老化時計」の進み方に確かに影響するという事実です。ただし、ここでご紹介した「老化時計」は、病気になってから治す「後追いの医療」から、リスクを早期に見つけて防ぐ「先手の医療」へと転換する、次の大きな一歩になろうとしているのもまた事実だと思います。1)Wyss-Coray T, et al. Biological aging clocks in health and disease. Nat Med. 2026;32:2383-2394.2)Oh HS, et al. Organ aging signatures in the plasma proteome track health and disease. Nature. 2023;624:164-172.3)Balachandran A, et al. Pace of aging associations of healthspan and lifespan in older adults in the US and UK. Nat Aging. 2025;5:1132-1142.4)Belsky DW, et al. DunedinPACE, a DNA methylation biomarker of the pace of aging. eLife. 2021;11:e73420.5)Kim JK, et al. Association between shingles vaccination and slower biological aging: evidence from a U.S. population-based cohort study. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2026;81:glag008.

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潰瘍性大腸炎の粘膜治癒、歯みがき頻度と関連

 潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸粘膜に慢性的な炎症が生じる炎症性腸疾患(IBD)の一つである。今回、日本人のUC患者275人を対象とした研究で、歯みがき頻度が高いほど粘膜治癒(内視鏡で大腸粘膜の炎症が認められない状態)の達成と関連することが示された。一方、残存歯数との関連は認められなかった。研究は、済生会今治病院内科の八木専氏、愛媛大学総合健康センターの古川慎哉氏らによるもので、詳細は5月28日付の「Digestive Diseases and Sciences」に掲載された。 近年、口腔内細菌叢と腸内細菌叢が相互に影響し合う「口腔-腸軸(oral-gut axis)」への関心が高まっており、口腔環境とIBDとの関連を示す報告が増えている。歯周病やう蝕(虫歯)、歯の喪失はUCやクローン病との関連が報告されているほか、歯みがきは口腔内の細菌量や炎症を減らし、腸内環境や全身の炎症反応にも影響を及ぼす可能性があると考えられている。一方で、口腔ケアとUCの病勢との関連については十分に検討されていない。また、UCでは粘膜治癒が長期寛解や良好な予後につながる重要な治療目標とされている。こうした背景から著者らは、UC患者における残存歯数および歯みがき頻度と、粘膜治癒との関連を検討した。 著者らは、2015~2019年に愛媛県内の医療機関で診療を受けたUC患者275人を対象に横断解析を行った。質問票を用いて生活習慣や口腔の健康状態を調査し、残存歯数は20本以下、21~27本、28本の3群、歯みがき頻度は1日1回以下、2回、3回以上の3群に分類した。粘膜治癒はMayo内視鏡スコア(MES)0と定義し、ロジスティック回帰分析を用いて関連を検討した。多変量解析では年齢、性別、BMI、喫煙、飲酒、プレドニゾロン(ステロイド薬)使用の有無、罹病期間、病変範囲などで調整した。 対象患者の年齢中央値は50.7歳で、58.2%が男性だった。粘膜治癒(MES 0)を達成していた患者は24.7%だった。 残存歯数と粘膜治癒との間に有意な関連は認められなかった。一方、歯みがき頻度別にみると、粘膜治癒率は1日1回以下の群で15.4%、1日2回の群で24.8%、1日3回以上の群で32.1%と、歯みがき頻度が高いほど粘膜治癒率は上昇する傾向を示した。 年齢や性別、BMI、喫煙・飲酒習慣、プレドニゾロン使用、罹病期間、病変範囲などを調整したロジスティック回帰分析でも、歯みがき頻度は粘膜治癒と独立して関連していた(調整オッズ比 2.87、95%信頼区間 1.19~7.29、傾向性のP値=0.021)。 本研究では、日本人UC患者を対象に、歯みがき習慣と粘膜治癒との関連が検討された。その結果、歯みがき頻度が高いほど粘膜治癒と関連する一方、残存歯数との関連は認められなかった。著者らは、残存歯数は過去の口腔状態を反映する指標であり、現在の炎症活動とは一致しない一方、歯みがき頻度は口腔内環境を介して腸に影響する「口腔-腸軸」に関与する可能性があると考察している。また、UCでは症状と内視鏡所見が必ずしも一致しないことから、口腔衛生は主に粘膜炎症に関与している可能性が示唆される。 著者らは、「本研究は横断研究であり因果関係を示すものではないが、歯みがきは患者自身が日常的に実践できる簡便な生活習慣である。今後、前向き研究や介入研究で関連が確認されれば、口腔ケアがUC患者の病勢コントロールを支援する新たなアプローチとなる可能性がある」と述べている。今回の結果については、消化器疾患の管理における口腔環境の重要性を示唆するものと強調した。 なお、本研究では、歯みがき習慣や残存歯数が自己申告であることから情報バイアスの可能性があることなどを研究の限界として挙げている。

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医師の目はなぜ疲れるのか――眼精疲労を「気のせい」ですませない【医師のパフォーマンス向上術】第2回

医師の目はなぜ疲れるのか――眼精疲労を「気のせい」ですませない「最近、論文の細かい文字が読みづらくなった」「学会で後方の席からスライドの画像やグラフが見えにくい」「夕方になるとカルテ入力で目が重い」「縫合糸が見えない」――こうした変化を、年齢や忙しさのせいだけにしていませんか。医師の日常業務は、近見作業とデジタル機器の連続です。電子カルテ、モニター読影、論文検索、診療情報提供書の作成、内視鏡や手術モニターの観察など、勤務時間の多くを近距離から中間距離の視作業に費やしています。勤務後もスマートフォンで情報収集を行えば、目は休む時間を失いがちです。ケアネットが30歳以上の会員医師1,024人を対象に実施した調査では、眼精疲労を自覚している医師は17.3%に上りました1)。また、視機能の問題によってカルテ入力や文書作成などの業務に支障を感じている医師は41.4%に達しています。眼精疲労は少数派の悩みではなく、診療パフォーマンスに関わる職業上の課題といえます。「疲れ目」と「眼精疲労」の違い日本眼科学会は眼精疲労を、「視作業により目の症状や全身症状が出現し、休息や睡眠をとっても十分に回復しえない状態」と説明しています2)。つまり、休めば改善する一時的な「疲れ目」とは異なり、眼精疲労は医学的な対応が必要になることもある病態なのです。その背景には、以下のような要因が複合して存在しています。眼精疲労の主な要因調節負荷輻湊(ふくそう)負荷ドライアイ屈折矯正の不適合老視(老眼)睡眠不足精神的ストレスその眼鏡、いつ作りましたか?とくに見直したいのが、眼鏡やコンタクトレンズの度数です。医学部時代に作った眼鏡やコンタクトレンズを、医師になってからもほとんど変えずに使い続けている人はいませんか。学生時代は講義室の黒板など「遠方視」が中心だったかもしれません。しかし医師になれば、電子カルテ、患者との診察の距離、読影、論文、手術・内視鏡モニターなど、求められる距離は大きく変わります。遠方がよく見える完全矯正が、必ずしも日常診療に最適とは限らないのです。たとえば近視の医師では、遠方までくっきり見える眼鏡のまま、長時間PC作業をしていることがあります。PC画面までの距離はおおむね40~70cmであり、遠方用の強い矯正では調節に余計な負担がかかってしまいます。PC作業が多い場合には、あえて近視の矯正を少し弱め、画面との距離に合わせた「PC用眼鏡」を作ることで、文字が見やすくなり、毛様体筋への負担を軽減できる可能性があります。電子カルテ用、手術用、学会用――目的に応じた「眼鏡の使い分け」大切なのは、1つの眼鏡やコンタクトレンズですべての場面をすませようとしないことです。環境が変われば、最適な矯正も変わります。以下のように、目的に応じて矯正を使い分ける発想が必要です。場面に応じた使い分けの例日常診療用電子カルテ・論文閲覧用、読影や手術モニター用学会や講演会用(遠方のスクリーンが見えやすいもの)スポーツ用運転用筆者自身も、テニスでは遠方のボールを追いやすいソフトコンタクトレンズ、日常診療では患者との距離や電子カルテに合わせた眼鏡、学会発表では遠方のスライドが見やすい眼鏡を使い分けています。快適な作業環境づくりから始めるセルフマネジメントもちろん、矯正だけでなく作業環境も重要です。日々の診療の中で、次のポイントを意識するのも効果的です。長時間のPC作業では、20分ごとに遠方を見る3)意識して瞬きを増やす4)空調の風が目に直接当たらないようにする必要に応じて人工涙液やドライアイ治療を行う適切な老眼対策をする40歳前後からは老視も加わるため、「まだ老眼鏡は早い」と我慢するより、近用眼鏡や中近・近近両用眼鏡を適切に使ったほうが集中力を保ちやすくなります。医師にとって目は、診断と治療を支える重要な仕事道具です。眼精疲労は、診療効率や判断力の低下を知らせる警告サインと捉えたいものです。自分がどの距離を、どの時間帯に、どれだけ見ているのかを把握し、その距離に合わせて矯正と環境を最適化すること。それが、目の疲れを「気のせい」ですませず、長く質の高い医師人生を続けるためのセルフマネジメントとなります。1)ケアネット. 手術時、視力低下で困っている外科医の割合は?/医師1,000人アンケート2)日本眼科学会. 眼精疲労(目の疲れ)3)Talens-Estarelles C, et al. The effects of breaks on digital eye strain, dry eye and binocular vision: Testing the 20-20-20 rule. Cont Lens Anterior Eye. 2023;46:101744.4)Tsubota K, et al. Dry eyes and video display terminals. N Engl J Med. 1993;328:584.

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少量の飲酒は死亡率を下げるのか~19万人を21年追跡

 少量のアルコール摂取が健康に良い影響を与えるのかどうか、報告は一貫していない。今回、ノルウェー公衆衛生研究所のAage Tverdal氏らは、約19万人という大規模なコホートを対象にアルコールの種類(ビール、ワイン、蒸留酒)と死亡率(全死亡、心血管疾患・虚血性心疾患・がん・アルコール関連疾患による死亡)との関連を約21年間調査し、とくに「少量のワイン摂取」が死亡率に与える影響について詳細な分析を行った。その結果、アルコール摂取量と全死亡リスクにはJ字型の関連がみられ、とくにワイン摂取量との関連が顕著であった。また、少量のワイン摂取は、ビールや蒸留酒の摂取にかかわらず非飲酒者より死亡率が低いことが示された。Scandinavian Journal of Public Health誌オンライン版2026年7月3日号に掲載。 本研究は、ベースライン時に心血管疾患やがんの既往がない16~99歳(10パーセンタイル:36歳、90パーセンタイル:52歳)のノルウェー人男女18万7,294人を対象とした大規模コホート研究である。平均追跡期間約21年の間に1万5,642人が死亡した。参加者は心血管に関する健康調査を受け、過去14日間のビール・ワイン・蒸留酒の摂取量について回答した。死亡アウトカムは、直接法を用いて算出した絶対死亡率と主な心血管リスク因子で調整したハザード比(Cox比例ハザードモデルを用いて推定、HR)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・過去14日間のアルコール摂取量別の非飲酒者に対するHR(95%信頼区間[CI])は以下のとおり。 - 全死亡:1〜9杯0.91(0.88~0.94)、10〜19杯1.01(0.96~1.07)、20杯以上1.44(1.32~1.57) - 虚血性心疾患による死亡:1〜9杯0.86(0.77~0.97)、10〜19杯0.82(0.68~0.98)、20杯以上1.09(0.83~1.43) - アルコール関連疾患による死亡:1〜9杯1.63(1.07~2.49)、10~19杯4.47(2.85~7.02)、20杯以上13.0(8.11~20.8)・ワインの少量摂取のみ、もしくは少量のビールや蒸留酒と組み合わせた場合のHRは0.84(95%CI:0.78~0.89)から0.90(同:0.84~0.97)、一方、ワインを含まない組み合わせ(ビールや蒸留酒のみ)のHRは、1.00(同:0.95~1.06)から1.06(同:1.00~1.13)であった。 著者らは、本研究の限界として、生涯禁酒者と元飲酒者を区別できないこと、グラスのサイズが不明で飲酒量をアルコール量に換算できないこと、14日間の摂取量について記憶の偏りが生じる可能性などを挙げた。一方、本研究の強みとしては、大規模なコホートを対象とし多くの心血管リスク因子に関する情報が得られていること、同一の研究プロトコルに基づいていること、死因に関する完全な追跡調査が行われていることを挙げている。

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肥満症治療薬を比較、1年後の体重減少効果などは?~ネットワークメタ解析/BMJ

 肥満治療では、近年、減量効果の高い薬物の導入が進み、治療の様相が急速に変化するとともに医療費も急増している。また、肥満は複雑な慢性疾患との認識が高まり、治療成功の尺度を減量のみに依存することは、有益性と有害性を過度に単純化するだけでなく、スティグマを助長する恐れが指摘されている。中国・四川大学のKailei Nong氏らは、各種の肥満治療薬は1年後の体重減少効果がさまざまで、全般的に効果が大きいほど有害事象や投与中止のリスクも高く、ほとんどの薬剤は生活の質(QOL)に意義のある改善をもたらさず、心血管系への有益性を認めるものはほとんどないことを示した。研究の成果は、BMJ誌2026年7月8日号で報告された。ネットワークメタ解析による最新エビデンス 研究グループは、過体重または肥満の成人における肥満治療薬の有益性と有害性に関する最新のエビデンスの概要を提示し、施策立案者や臨床医、患者の意思決定に資することを目的に、関連文献の系統的レビューとネットワークメタ解析を行った(Noncommunicable Chronic Diseases-National Science and Technology Major Projectなどの助成を受けた)。 2025年11月12日の時点で、医学関連データベースに登録された文献を検索した。対象は、1つ以上の薬剤を、ライフスタイルの是正、プラセボ、または他の薬剤と比較し、試験期間が12週間以上の無作為化対照比較試験とした。チルゼパチド、CagriSemaで約15%の減量効果 ネットワークメタ解析には、19種類の薬剤を評価し、追跡期間が12~172週間の262件の試験(参加者9万9,791例)が含まれた。全体の年齢中央値は49.0歳、女性の割合中央値は63.3%、BMI中央値は34.7、体重中央値は96.8kgであり、追跡期間中央値は26週間だった。102件の試験が、バイアスリスクが低いと判定された。 エビデンスの確実性が「中」から「高」の試験において、ライフスタイル是正単独の群と比較して、1年後の時点で有意な体重減少が得られた薬剤は次のとおりであった。 最も減量効果が高かったのは、チルゼパチド(平均差:-14.9%、95%信頼区間[CI]:-16.0~-13.9)およびcagrilintide-セマグルチド(商品名:CagriSema)(-14.8%、-16.9~-12.7)であった。 経口セマグルチド(平均差:-10.9%、95%CI:-12.7~-9.1)、orforglipron(-9.9%、-12.4~-7.5)、皮下セマグルチド(-9.8%、-10.6~-9.1)、phentermine-トピラマート(-8.1%、-9.7~-6.5)は、減量効果が中等度であった。 また、エビデンスの確実性が「非常に低」から「低」の試験において、新規薬剤(ecnoglutide、mazdutide、retatrutide)の高い減量効果(平均差の幅:13.1~14.6%)の可能性が示された。有害事象による投与中止、消化器症状、疲労 エビデンスの確実性が「中」から「高」の試験において、有害事象による投与中止のリスクが最も高かったのは、orforglipron(リスク比:4.2、95%CI:2.3~7.6)であり、次いでnaltrexone-bupropion(2.3、1.8~2.9)、リラグルチド(2.2、1.8~2.9)、phentermine-topiramate(2.2、1.6~3.1)、CagriSema(2.1、1.4~3.4)、経口セマグルチド(1.9、1.1~3.3)の順であった。 また、消化器系有害事象のリスクは、naltrexone-bupropion(リスク比:4.2、95%CI:3.0~5.8)で最も高く、次いで経口セマグルチド(3.6、2.5~5.3)、orforglipron(3.2、2.0~5.2)、チルゼパチド(3.1、2.4~3.9)の順だった。 疲労のリスクは、とくにnaltrexone-bupropion(リスク比:8.9、95%CI:2.1~37.4、年間1,000人当たり331人の絶対増加)で高く、orforglipron(3.4、95%CI:1.9~6.0、100人の増加)とCagriSema(3.2、2.6~4.0、92人の増加)でも高かった。死亡、心筋梗塞の減少は皮下セマグルチドのみ チルゼパチドは、脂肪量を最も大幅に減少させた(平均差:-25.7%、95%CI:-30.8~-20.6)が、除脂肪量も大きく低下した(-8.3%、-12.9~-3.7)。 皮下セマグルチドのみが、全死因死亡率(リスク比:0.81、95%CI:0.72~0.93)および心筋梗塞(0.72、0.61~0.85)の減少と関連しており、これらの推定値は主に高リスク集団を対象とした心血管アウトカム試験によるものだった。 また、皮下セマグルチド(リスク比:0.43、95%CI:0.21~0.84)とチルゼパチド(0.49、0.27~0.88)は、心不全のリスクを低減させた。チルゼパチドは、心不全による入院のリスクが最も低かった(0.47、0.24~0.91)。QOLを改善した薬剤はない、有益性と有害性のトレードオフを考慮すべき エビデンスの確実性が「中」から「高」の43件の試験(参加者4万5,663例)において、1年後のQOL(SF-36で評価)が、確立された最小重要差(minimally important difference、ベースラインから10点の改善)を超えて改善した薬剤はなく、ライフスタイル是正単独群との変化量の平均差はすべて5点未満であった。 薬剤の投与量や主な患者特性に関するサブグループ解析では、長期間の試験(皮下セマグルチド)における大幅な体重減少を除き、治療の相対的な効果に、信頼に足る差は認めなかった。 著者は、「チルゼパチドとCagriSemaは、最大の体重減少を達成したが、全般的に、より大きな利益には、投与中止、消化器症状、疲労、除脂肪体重の減少のリスクが伴った」「体重減少を認めたにもかかわらず、どの薬剤も1年後のQOLが改善しなかった」とまとめている。 また、「これらの知見に基づき、臨床現場での判断においては、患者との共同意思決定の枠組みの中で、有益性と有害性のトレードオフを考慮すべきである」と指摘している。

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IB~IIIB期ALK陽性NSCLC、完全切除後ensartinibが有効/NEJM

 完全切除されたIB~IIIB期のALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法において、経口投与が可能で強力なALK阻害薬であるensartinibはプラセボと比較して、24ヵ月の時点で生存かつ無病状態(非再発)を維持していた患者の割合が有意に高く、新たな安全性シグナルを認めないことが、中国・Tianjin Medical University Institute and HospitalのDongsheng Yue氏らELEVATE Study Groupが実施した「ELEVATE試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2026年7月9日号に掲載された。無病生存を無作為化第III相試験で評価 ELEVATE試験は、IB~IIIB期ALK陽性NSCLC患者における完全切除術後のensartinib補助療法の安全性と有効性の評価を目的とする二重盲検無作為化プラセボ対照第III相試験(Betta Pharmaceuticalsの助成を受けた)。 2022年7月~2024年7月に、年齢18歳以上、全身状態の指標であるECOG PSが0または1で、完全切除されたIB、II、IIIA、IIIB期のNSCLCであり、ALK陽性の患者を登録した。IIB~IIIB期の患者は術後補助化学療法を受けることが求められた。 被験者274例を、完全切除および予定された術後化学療法の終了後に、ensartinib(225mg、1日1回)の経口投与を受ける群(137例、年齢中央値55歳、女性91例[66.4%])、またはプラセボ群(137例、年齢中央値54歳、女性84例[61.3%])に無作為に割り付けた。投与期間は最長24ヵ月であった。 主要評価項目は、II~IIIB期のNSCLC患者における無病生存(無作為化から再発または全死因死亡までの期間)とした。全患者でもII~IIIB期と同等に、無病生存率が改善 IIB~IIIB期の患者の89.1%(172/193例)と、IBまたはIIA期の患者の23.5%(19/81例)が、白金製剤ベースの術後補助化学療法を受けた。ensartinib群では94例(68.6%)、プラセボ群では97例(70.8%)が受けていた。 24ヵ月時点で、II~IIIB期の患者における生存かつ無病状態の患者の割合は、プラセボ群が53.5%であったのに対し、ensartinib群は86.4%と有意に優れた(再発または死亡のハザード比[HR]:0.20、95%信頼区間[CI]:0.11~0.38、p<0.001)。 また、24ヵ月時の全患者(IB~IIIB期)における生存かつ無病状態の患者の割合は、プラセボ群の57.2%に対しensartinib群は87.3%であり、有意に高かった(HR:0.20、95%CI:0.10~0.37、p<0.001)。 ほぼすべてのサブグループにおいて、ensartinib群で一貫して良好な無病生存の有益性を認めた。 最も多い再発部位は脳であった(ensartinib群5/137例[3.6%]、プラセボ群17/137例[12.4%])。中枢神経系(CNS)の再発または死亡のリスクはensartinib群で低かった(HR:0.22、95%CI:0.08~0.60)。全生存のデータは未確定であった。Grade3以上・重篤な有害事象が多い ensartinib群の安全性プロファイルは、以前の進行病変に関する報告と一致しており、新たな安全性シグナルは認めなかった。 Grade3以上の有害事象は、ensartinib群の49例(35.8%)およびプラセボ群の25例(18.2%)で発現した。Grade3以上の治療関連有害事象は、それぞれ27.0%および6.6%に認められた。重篤な有害事象は、それぞれ25例(18.2%)および14例(10.2%)で報告された。ensartinibに関連すると判定された重篤な有害事象はすべて解消した。 有害事象による投与中断、減量、治療中止は、ensartinib群でそれぞれ48例(35.0%)、41例(29.9%)、3例(2.2%)、プラセボ群ではそれぞれ20例(14.6%)、2例(1.5%)、2例(1.5%)で発生した。 著者は、「ensartinibによる補助療法は、ALK陽性NSCLCで完全切除を受けた患者にとって、有効な新たな治療戦略となる」としている。 また、「補助療法としてのALK阻害が、治癒した患者の割合を増加させるのか、それとも主に疾患の再発を遅らせるのかについては、現時点では決定的な判断を下せない」「最新の知見によると、ALK変異は早期NSCLC患者において、脳再発の素因となる可能性が示唆され、CNS限局病変は積極的な局所療法で治療可能であることから、無症状のCNS再発を早期に検出することが重要である」「ALK阻害薬の今後の検討事項として、術前補助療法が挙げられる」と指摘している。

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BCMA標的治療後の再発・難治性多発性骨髄腫、CAR-T vs.遺伝子改変抗体

 B細胞成熟抗原(BCMA)標的治療後の再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)に対するサルベージ治療として、CAR-T細胞療法と遺伝子改変抗体療法の有効性および安全性を比較したメタ解析の結果を、中国・Huazhong University of Science and TechnologyのYun Kang氏らが報告した。解析の結果、CAR-T細胞療法は抗体ベースのアプローチと比較して有意に高い全奏効率(ORR)を示し、とくにGPRC5D標的CAR-Tが有望であることが示唆された。Blood Cancer Journal誌オンライン版2026年7月14日号に掲載。 本研究は、BCMA標的治療後に再発したRRMM患者の後続治療の有効性を評価するため、2020~25年までに発表された34件の研究(1,280例)を対象に実施された系統的レビューおよびメタ解析である。 主な結果は以下のとおり。・統合されたORRは60%であった。・CAR-T細胞療法は、抗体ベースのアプローチと比較して有意に高いORRを達成(77%vs.52%、p<0.0001)し、完全奏効率は同程度であった。・安全性に関して、サイトカイン放出症候群(CRS)および免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)の発現率は同等であったが、Grade3以上の血球減少症はCAR-T細胞療法群でより頻繁に認められた。・標的抗原別に見ると、GPRC5D標的CAR-Tは、BCMA標的CAR-Tよりも高いORRを示した(86%vs.66%、p=0.0006)。・BCMA二重特異性抗体の曝露歴のある患者は、CAR-T曝露歴がある患者と比較して奏効率が有意に低かった(71%vs.86%、p=0.0404)。・中央値で10ヵ月以上の間隔を置いた研究では、10ヵ月未満の研究よりも有意に高い奏効率を示した(70%vs.50%、p=0.0146) 著者らは、「GPRC5D CAR-TはBCMA標的治療後の治療において、遺伝子操作された抗体よりも優れた有効性を示した。これらの結果は、早期のCAR-T使用を優先することを支持し、治療シークエンスを最適化するうえでの抗原選択の重要性を強調するもの」としている。

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第99回 傾向スコアマッチング、マッチングさせる因子の選び方【統計のそこが知りたい!】

第99回 傾向スコアマッチング、マッチングさせる因子の選び方近年、観察研究における交絡因子の調整手法として「傾向スコアマッチング(Propensity Score Matching:PSM)」が広く用いられています。これは、治療群と対照群の背景因子を統一し、因果関係の推定精度を向上させる目的で開発された方法です。今回は、傾向スコアマッチングの基本概念と、多数の交絡因子が存在する場合の因子選択のポイントについて解説します。■PSMとはPSMは、観察研究において治療群と対照群の背景因子を揃えるための手法です。具体的には、各被験者が特定の治療を受ける確率(傾向スコア)を、年齢や性別、既往歴などの交絡因子を用いて推定し、そのスコアが近い被験者同士をペアリングします。これにより、治療群と対照群の背景因子の分布を均一化し、交絡の影響を減少させることができるようになります。■傾向スコアの推定方法傾向スコアは、ロジスティック回帰モデルを用いて推定されることが一般的です。このモデルでは、治療の有無を目的変数とし、交絡因子を説明変数として設定します。モデルの結果から、各被験者が治療を受ける確率(傾向スコア)が算出されます。■交絡因子が多数の場合の因子選択のポイント交絡因子が1つだけであれば、単純なマッチングも可能ですが、複数の交絡因子が存在する場合、適切な因子選択が重要となります。以下に、因子選択のポイントをまとめます。1)交絡因子の特定交絡因子とは、治療の割り付けとアウトカムの両方に影響を与える因子です。これらの因子を適切に特定し、モデルに組み込むことが重要です。文献レビューや専門家の意見を参考に、交絡因子を洗い出します。2)因子選択の基準傾向スコアモデルに含める因子は、以下の基準で選択します。(1)治療割り付けに関連する因子:治療の選択に影響を与える因子(2)アウトカムに関連する因子:結果に直接影響を与える因子(3)既知の交絡因子:文献や先行研究で交絡因子として報告されているもの3)モデルの過剰適合に注意あまりにも多くの因子をモデルに含めると、過剰適合(オーバーフィッティング)を引き起こし、モデルの一般化能力が低下する可能性があります。重要な因子に絞り込むことが推奨されます。4)因子間の相関を考慮高い相関を持つ因子を同時にモデルに含めると、多重共線性の問題が生じる可能性があります。因子間の相関を確認し、必要に応じて主成分分析などの次元削減手法を検討しなければなりません。5)専門家の意見を活用統計的手法だけでなく、臨床の専門家の意見を取り入れることで、重要な交絡因子の見落としを防ぐことができます。■PSMの手順PSMは以下の手順で実施されます。1)傾向スコアの推定:前述の方法で、各被験者の傾向スコアを算出します。2)マッチング:傾向スコアが近い治療群と対照群の被験者をペアリングします。マッチング方法には、最近傍法や最適マッチングなどがあります。3)バランスの評価:マッチング後、治療群と対照群の背景因子のバランスが取れているかを確認します。標準化差分(Standardized Mean Difference)などの指標を用いて評価します。4)アウトカムの比較:バランスが確認できたら、治療効果の推定やアウトカムの比較を行います。■注意点PSMを適用する際には、以下の点に注意が必要です。1)未測定の交絡因子PSMでは、未測定の交絡因子を調整することはできません。可能な限り、重要な因子を測定し、モデルに組み込むことが求められます。2)サンプルサイズの減少マッチングにより、解析対象となるサンプルサイズが減少することがあります。これにより、統計的検出力が低下する可能性があるため、事前に十分なサンプルサイズを確保することが重要です。また、マッチング比率を適切に設定することで、サンプルサイズの減少を最小限に抑えることができます。たとえば、1:1や1:2のマッチング比率が推奨されています。3)モデルの適合性傾向スコアの推定には、ロジスティック回帰モデルなどが用いられますが、モデルの適合性が低いと、正確な傾向スコアを得られません。モデルの適合性を評価し、必要に応じて変数の選択やモデルの修正を行うことが重要です。4)マッチングの質の評価マッチング後に、治療群と対照群の背景因子のバランスが適切に取れているかを確認する必要があります。標準化差分(Standardized Mean Difference)などの指標を用いて、バランスの評価を行う必要があります。5)一般化可能性の制限マッチングにより、元のデータセットから一部のサンプルが除外されるため、結果の一般化可能性が制限されることがあります。研究の目的や対象集団を明確にし、結果の解釈に注意を払うことが必要です。これらの注意点を踏まえ、PSMを適切に適用することで、観察研究における交絡因子の影響を効果的に調整し、因果推論の精度を向上させることが可能となります。■PSMをよりよく活用するためにPSMは、観察研究における交絡因子の影響を調整し、因果関係の推定を可能にする有効な手法です。とくに、複数の交絡因子が存在する場合、適切な因子の選択とモデル構築が重要となります。因子選択の際には、治療割付けとアウトカムの両方に関連する因子を特定し、モデルの過剰適合や多重共線性に注意を払うことが求められます。また、専門家の意見や先行研究を参考に、交絡因子を適切に選択することが推奨されます。これらのポイントを踏まえることで、PSMの精度と信頼性を高め、観察研究から得られるエビデンスの質を向上させることができます。■さらに学習を進めたい人にお薦めのコンテンツ統計のそこが知りたい!第64回 ロジスティック回帰分析とは?第65回 ロジスティック回帰分析のオッズ比?第69回 傾向スコアマッチング法とは「わかる統計教室」第3回 理解しておきたい検定セクション14 ロジスティック回帰分析を学ぶ第4回 ギモンを解決! 一問一答質問18 ロジスティック回帰分析とは?

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