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五百五十六の段 英語リスニング上達法外はますます寒くなってきましたね。冬に弱い私ですが、寒い天気にも1つだけ良いことがあります。それは、風呂場の窓を開けて湯船に浸かる時です。外の冷たい風が顔に当たり、まさしく頭寒足熱。風呂の電気を消しておくと、まるで旅行先の夜に露天風呂に入っているみたいな錯覚に陥ります。読者の皆さまも、どうぞお試しください。さて、前回は英語リスニング上達の妙案はないものか、と頭を悩ませました。とくに、ニュースのような明瞭な発音ではなく、普通のオヤジのゴニョゴニョ言って聴き取れないのを何とかしたい、と思うわけです。そこでChatGPTの出番です。「米国大統領選の結果について述べる中年オヤジを演じてください。リエゾン(連結、脱落、同化、消失など)を使い、いかにもアメリカ人らしく演じてください。50語以内の英文でお願いします」こんなプロンプトを入れたところ、大変なオヤジが出てきました。Well, lemme tell ya, this election’s somethin’ else, huh? Folks’re yellin’, “We won!” or “Fraud!” but c’mon, man, it’s democracy. Ya win some, ya lose some. What matters? The country keeps movin’ forward. So, grab a coffee, chill out, and let’s see what happens next.冒頭のWell, lemme tell ya, this election’s somethin’ else, huh?のところは、リエゾンの音のとおりに表記していますが、正しく書くとWell, let me tell you, this election is something else, huh?ですね。全体の日本語訳はこうです。まあな、この選挙って本当にすごいよな? みんな「俺たちの勝ちだ!」とか「不正だ!」とか叫んでるけどさ、そんなのやめろって。これが民主主義だろ。勝つこともあれば負けることもある。大事なのは、国が前に進み続けることだよ。だからコーヒーでも飲んで、落ち着いて、次に何が起こるか見てみようぜ。パソコン版ChatGPTの'Read aloud'という読み上げ機能を使うと、いかにもオヤジらしく読んでくれるので、リスニング練習が可能です。リスニングもできますが、中身が面白いですね。これ、やり出したら面白過ぎて止まらなくなりました。以下は私が試したプロンプトです。「学校生活についての高校生の不満を50語以内の英文でお願いします」「ヤル気満々で医学部に進みたい高校生の知的な抱負を、50語以内の英語でお願いします」さらに「ニートの言い訳」とか「いい男に巡り合えない婚活女子の呪い」とか「不倫男のアドバイス」とか、いくらでも可能です。調子に乗っていろいろやってみましたが、一番笑ったのがこれ。「仕事に疲れた医師の愚痴を50語以内の英文でお願いします」ChatGPTの回答は以下のとおり。Man, I’m drained. Patients non-stop, charts piling up, and barely a sec t’ breathe. Everyone’s like, “Doc, fix me,” but who’s fixin’ us, huh? Medicine’s rewarding, sure, but it’s brutal. Nights are long, coffee’s cold, and sometimes I wonder-when do we heal?ここではあえて訳さないので、日本語訳を知りたい人はこのままコピペして、DeepLかGoogle翻訳を使ってみましょう。リエゾン全開の英文であっても正しく翻訳されて出てきました。でも、原文のまま読むのが一番笑えます。いやあ、向こうのお医者さんも苦労していますねえ。ということで最後に1句AIの 思わぬユーモア 冬の夜