NPO法人 日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会とは
近年、産科、小児科などの医師不足、診療科の偏在化が問題視されていますが、その影で外科崩壊も進んでいます。日本は将来、外科医が激減し、手術を受けられない患者さんがあふれるという事態に陥りかねません。2009年に発足されたNPO法人日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会(略称:若手外科系医師を増やす会)は、外科系医師の待遇改善と志望者の増加を目指し、「教育」「広報」「行政対応」の3本柱を軸に日々活動しています。
代表者のご挨拶
近年、医師の偏在が社会的問題として取り上げられ、日本学術会議や日本医師会からも声明や要望が出されています。医師・診療科の偏在に対して厚労省は医学部定員の増加などの対応をしていますが、現状を改善するためには十分とは言えません。特に医学生は3K(きつい、汚い、厳しい)の科には進まず、現在では3無し(当直がない、救急がない、癌がない)の科に進路を進めています。その結果、小児科、産科のみならず外科医の希望者も減少し、同時に政府の医療費削減等は外科医の労働環境を悪化させて、リスクの高い外科を選択しない事に拍車をかけているのです。
この状況では何十年先に本邦に於いて、癌、心臓および移植手術等が受けられなくなる日が来るかもしれません。我々は日本から外科医がいなくなることを憂い、我々の考えに賛同してくださった多くの方の支援を得て、このNPO法人を設立することにしました。
そして皆様の共に行動を起こし、この危機を解決し国民の健康に貢献していきたいと願っています。
理事長 松本晃 副理事長 北島政樹
日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会は、ご賛同いただける皆様のご支援をいただくために協力会員を広く募集しています。
外科医の魅力とは?外科系先輩医師からの熱いメッセージを動画で視聴いただけます。
「きみが外科医になる日」 2010年11月19日発売
日本の将来のためには外科医が必要だ!
日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会著者「きみが外科医になる日」が講談社から発売されました。若い外科医を目指す若者たちに向けた名医からのメッセージ、若手外科医から先輩医師としての外科医のナマの生活を公開、巻頭対談としてソフトバンク王貞治会長と理事北島先生の対談と盛りだくさんな内容です。ご興味のある方はぜひお手にとってみてください。
- © 株式会社 講談社 2010 Printed in Japan
<内 容>
■第一章
「世界の王を支える外科医」
医療対談 王貞治×北島政樹(主治医)
■第二章
明日の手術の担い手たち
「今日だけは、私も外科医だ」
これが外科医の仕事場だ
臨床研修の現場から
若手外科医インタビュー
■第三章
名医からのメッセージ
■第四章
外科医を取り巻く社会環境
■第五章
近未来の外科医療
低侵襲化への挑戦
注目される手術支援ロボット ほか
■付 録
診療報酬改定表
日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会 主な活動内容ほか
ケアネットは、「NPO法人日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会」を応援しています