治療抵抗性の慢性痛風に対するpegloticase、プラセボ群に比べ尿酸値低下

提供元:ケアネット

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公開日:2011/09/13

 



慢性痛風で従来療法に治療抵抗性の患者に対する、新規痛風治療薬のpegloticaseについて、有効性と耐用性に関する、投与間隔が異なる2つの無作為化プラセボ対象試験の結果が報告された。8mg投与を2週間ごとまたは4週間ごとに6ヵ月間投与した結果は、いずれもプラセボ群と比べ血漿尿酸値低下に結びついたという。米国・デューク大学医療センターJohn S. Sundy氏らが、2つの無作為化試験の結果を、JAMA誌2011年8月17日号で発表した。pegloticaseは、従来療法に代わる酵素として、モノメトキシポリエチレングリコール(mPEG)結合の哺乳類組み換え型ウリカーゼが特徴の尿酸降下薬である。

隔週投与群、月1回投与群、プラセボ群の、3、6ヵ月時点の尿酸値降下達成を比較




2つの反復無作為化二重盲検プラセボ対照試験(C0405とC0406)は2006年6月~2007年10月の間に、米国、カナダ、メキシコから56のリウマチ診療所で行われた。被験者は、重度の痛風で、標準薬となっているアロプリノール(商品名:ザイロリックほか)に不耐性または不応性であり血清尿酸値8.0mg/dL以上の患者であった。

両試験合計225例(C0405試験109例、C0406試験116例)の患者は、隔週投与群(8mg投与を2週間に1回静注、これを12回行う)、月1回投与群(前述投与スケジュールで2回に1回はプラセボに替えて静注)、プラセボ群に割り付けられ、主要評価項目を3~6ヵ月の間の5つの事前特定測定ポイントにおける、血漿尿酸値6.0mg/dL未満達成とし評価が行われた。

プール解析で、隔週投与群42%、月1回投与群35%、プラセボ群0%




C0405試験での主要エンドポイント達成は、隔週投与群で20/43例(47%、95%信頼区間:31~62)、月1回投与群8/41例(20%、同:9~35)、プラセボ群0/20例(0%、同:0~17)であった(隔週投与群と月1回投与群vs. プラセボ群の比較はそれぞれP<0.001、P<0.04)。

C0406試験では、隔週投与群で16/42例(38%、95%信頼区間:24~54)、月1回投与群21/43例(49%、同:33~65)、プラセボ群0/23例(0%、同:0~15)であった(それぞれP=0.001、P<0.001)。

2試験データのプール解析の結果、隔週投与群で36/85例(42%、95%信頼区間:32~54)、月1回投与群29/84例(35%、同:24~46)、プラセボ群0/43例(0%、同:0~8)であった(それぞれのP<0.001)。

無作為化から研究データベース締め切り時点まで(2008年2月15日)の間の死亡発生は、7例(pegloticase投与群4例、プラセボ投与群3例)であった。

(武藤まき:医療ライター)