ロタウイルスワクチン、腸重積罹患率を増大せず

乳幼児への5価ロタウイルス(RV5)ワクチン接種は、接種後1~7日、同1~30日後の腸重積罹患率を増大しないことが報告された。米国・ハーバード公衆衛生大学院のIrene M. Shui氏らが、米国のワクチン安全データリンク(VSD)に登録された、RV5接種を受けた乳幼児について調べ明らかにしたもので、JAMA誌2012年2月8日号で発表した。RV5ワクチン接種後の腸重積発症は、開発試験段階では報告されなかったが、承認後の国際的なトライアルで、特に1回目の接種後1週間以内の低レベルのリスク上昇の可能性が示唆されていた。
約79万回のRV5接種について追跡調査
研究グループは、2006年5月~2010年2月の間に、VSDに登録された、生後4~34週にRV5ワクチン接種を受けた乳幼児について、その後の腸重積罹患率について追跡調査を行った。
主要アウトカムは、接種後1~7日、同1~30日間の、それぞれの腸重積罹患率だった。対照群として、RV5以外の推奨ワクチンを接種した乳幼児の同罹患率について比較した。
試験期間中に被験者が受けたRV5ワクチン接種回数は、78万6,725回で、うち初回接種は30万9,844回だった。
接種後7日、30日までのそれぞれの腸重積罹患率に増大なし
その結果、RV5接種群で、非RV5接種群と比べ、接種後1~7日、同1~30日後の腸重積罹患率の有意な増大は認められなかった。
具体的には、接種後1~30日後の腸重積発症数は、RV5接種群で21人に対し、非RV5接種群の期待値は20.9人だった(標準化罹患比:1.01、95%信頼区間:0.62~1.54)。また初回接種後1~30日後の同発症数も、それぞれ7人と5.7人だった(同:1.23、同:0.5~2.54)。
接種後1~7日後の腸重積発症数は、RV5接種群が4人に対し、非RV5接種群期待値は4.3人(同:0.92、同:0.25~2.36)、初回接種後はそれぞれ1人と0.8人(同:1.21、同:0.03~6.75)であり、いずれも有意差はなかった。なお、この初回接種後1~7日での発症に関する標準化罹患比の95%信頼区間上限値の6.75は、初回接種者6万5,287人につき1例の発症リスクを示すものだった。
(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)
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