糖尿病患者教育プログラムの有用性が無作為化試験で証明される

「DESMONDプログラム」と名付けられた1回の糖尿病集団教育により、1年後の血糖値改善傾向、体重や喫煙習慣が有意に減少し、病態への漠然たる不安やうつ症状も軽減され得ることが英国における無作為化研究の結果明らかになり、BMJ誌HPにて早期公開された(2008年2月14日付、本誌には2008年3月1日号に収載)。筆頭筆者は University of LeicesterのMelanie J Davies氏。
一方通行ではない、患者の主体性を引き出すプログラム
本試験の対象は、207件の一般診療所で2型糖尿病と新規に診断された成人824例。診療所ごとに「DESMONDプログラム実施」群と行なわない「対照」群に無作為割り付けされた。実施群では診断から12週間以内にプログラムを受講させた。
「プログラム」は集団教育の形をとり、所要時間は6時間。1日、ないし2回に分けて受講することとした。訓練された専門家2名により行われ、食品選択や身体活動、また心血管系リスクファクターに関する教育が行われた。この教育は講師からの一方通行ではなく、主として受講者とのやりとりにより進められた。このプログラムにより受講者は、自らのリスクファクターと、改善できそうな生活習慣を認識できるようになっている。
体重減少、メンタルも改善
1年後、プログラム実施群では対照群に比べ、有意に「体重」が有減少し(-2.98kg vs. 1.86kg、p=0.027)、「非喫煙率」は増加した(オッズ比:3.56、p=0.033)。ただし、HbA1c低下は「実施群」で1.49%と対照群の1.21%よりも高値だったが、有意差には至らなかった。
メンタルな側面を見ると、「何か非常に悪いことが起きている」との認識(illness belief)は「実施群」で有意(p=0.001)に軽くなり、抑うつの程度も有意(p=0.032)に改善されていた。また興味深いことに、「体重」と「自己責任感」の間に有意な正の相関が認められた。
Davies氏らも述べているが、試験開始時に平均92kgだったこれらの患者において、抑うつをもたらさず体重を減少し得るという点が、このプログラムの最大のメリットだろう。
(宇津貴史:医学レポーター)
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