MC-1第3相試験、虚血再灌流障害抑制の有効性と安全性の評価得られず

冠動脈バイパス移植術(CABG)患者に対するピリドキサル5’-リン酸(MC-1)の投与が、心筋梗塞(MI)等周術期の合併症予防に効果があるかどうかを検証していたMEND-CABG II第3相試験の結果が発表された。JAMAオンライン版2008年4月1日号、本誌では2008年4月16日号で掲載されている。
3ヵ国130施設で中~高リスク患者3023例を検証
MC-1はプリン受容体阻害剤として作用することから、細胞内カルシウムのオーバーロードを予防して、虚血再灌流障害を抑制する効果が期待されており、第2相試験では、冠動脈バイパス移植術後の高リスク患者の死亡または心筋梗塞を減少させる可能性が示されていた。
第3相試験では、冠動脈バイパス移植術を受ける患者に対して、手術直前から30日間にわたりMC-1を投与した場合の有効性と安全性の評価が行われた。
2006年10月~2007年9月の間、米国、カナダ、ドイツの130施設でCABGを受けた中~高リスクの患者3,023例を対象に、MC-1(n=1,519)もしくはプラセボ(n=1,504)を投与(250mg/日)する多施設共同無作為二重盲検試験。
主要な有効性転帰は心血管死または非致死性MIとし、その定義は、術後30日以内にクレアチンキナーゼ(CK-MB)が100ng/mL以上になるか、新規Q波の出現とした。
術後4日目ではプラセボ群より高死亡率
主要な有効性転帰は、MC-1群で9.3%(140/1,510例)、プラセボ群で9.0%(133/1,486例)で認められた(リスク比:1.04、95%信頼区間:0.83~1.30、P=0.76)。
全原因死亡率は、術後4日目ではMC-1群のほうがプラセボ群より高かった(1.0%対0.3%、P=0.03)が、30日目では同程度だった(1.9%対1.5%、P=0.44)。
術後8~24時間におけるCK-MB曲線(hours×ng/mL)でも、MC-1群とプラセボ群に差はなかった(中央値270対268、四分位数間領域:175~492対170~456、P=0.11)。
Alexander氏らは「MC-1投与が、冠動脈バイパス移植術を受けた中~高リスク患者の非致死性心筋梗塞を減少させなかった」と結論づけている。
(朝田哲明:医療ライター)
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