経皮的冠動脈インターベンション施術は薬剤溶出性ステントに軍配:大規模長期試験結果

急性心筋梗塞への経皮的冠動脈インターベンション(PCI)における、薬剤溶出性ステント(DES)とベアメタルステント(BMS)の使用に関する大規模長期比較研究の報告。ハーバード大学付属ブリガム&ウィメンズ病院(米国)のLaura Mauri氏らによるもので、「DESはBMSより2年死亡率、血行再建術再施行率ともに低かった」と報告している。NEJM誌2008年9月25日号にて掲載。
経皮的冠動脈インターベンションを受けたマサチューセッツ州内7,217例を対象に
試験対象は、マサチューセッツ州で義務付けられている経皮的冠動脈インターベンションの施術報告のデータベースを用いて同定された。選定されたのは、2003年4月1日~2004年9月30日の間に、マサチューセッツ州内のすべての非連邦救急病院で、急性心筋梗塞の症状に対して、ステントを用いた経皮的冠動脈インターベンションを受けたと報告された成人患者。対象として選ばれた患者を、「すべての急性心筋梗塞患者群」「ST上昇型急性心筋梗塞患者群」「非ST上昇型急性心筋梗塞患者群」の3群に分けて、傾向スコアマッチングの解析が行われた。
解析は、症状、手技、病院、保険情報、およびDES使用患者とBMS使用患者との死亡リスクの差については人口動態統計記録に基づき行われた。
解析されたのは、DES使用患者4,016例、BMS使用患者3,201例の計7,217例。
2年再発率、血行再建術再施行率ともにDES群のほうが低い
マッチドペア法による解析の結果、リスク補正後の「2年死亡率」は、DES使用患者のほうがBMS使用患者よりもいずれの患者群でも低かった。すなわち「すべての急性心筋梗塞患者群」で10.7%対12.8%(P=0.02)、「ST上昇型急性心筋梗塞患者群」8.5%対11.6%(P=0.008)、「非ST上昇型急性心筋梗塞患者群」12.8%対15.6%(P=0.04)との結果が示された。またリスク補正後の「2年再発率」は、DES使用の非ST上昇型急性心筋梗塞患者において低下し、「血行再建術再施行率」は、いずれの患者群ともBMS使用患者よりDES使用患者で有意に低下した。
これらを踏まえMauri氏は「急性心筋梗塞を呈した患者への、DESによる治療はBMSによる治療と比較して、2年死亡率の低下、および血行再建術再施行が生じる必要性の低下と関連している」と結論している。
(武藤まき:医療ライター)
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