慢性心不全患者への運動療法:短期に健康状態を改善し、長期的に維持

慢性心不全患者の運動療法は、短期で健康状態改善の効果が現れ、その状態が長期的に維持できることが明らかにされた。これまでの研究では、心不全患者への運動療法の是非について、結果が一貫していなかった。
本報告は、2,300人超の心不全患者を対象に行った、多施設共同無作為化試験「HF-ACTION」の結果で、米国Duke大学のKathryn E. Flynn氏らが分析し、JAMA誌2009年4月8日号で発表した。
運動療法群にはエアロビクス運動を指導
HF-ACTIONは、2003~2007年にかけて、合わせて2,331人の状態が安定した外来慢性心不全患者を無作為に2群(運動療法群と対照群)に分け行われた。被験者の左室駆出分画率は、35%以下。運動療法群の1,172人には、通常の治療に加え、エアロビクス運動を36回指導し、その後は家で行うよう指導した。一方の対照群の1,159人には、通常の治療のみを行った。
被験者は、Kansas City Cardiomyopathy Questionnaire(KCCQ)スコアによる健康状態の自己評価を、試験開始時と3、12ヵ月後、その後は年1回行った。追跡期間の中央値は2.5年だった。
運動療法群、3ヵ月でKCCQスコアが1.93ポイント増
その結果、試験開始後3ヵ月におけるKCCQスコアは、対照群で平均3.28(95%信頼区間:2.48~4.09)だったのに対し、運動療法群では平均5.21(4.42~6.00)だった。運動療法群のKCCQスコアは、対照群に比べ、1.93ポイント(0.84~3.01)有意に増加していた(p<0.001)。
それ以降(試験開始後3ヵ月以降)については、両群でKCCQスコアの有意な変化は見られず、運動療法群の健康状態が改善された状態をそのまま維持する結果となったという(p<0.001)。
(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)
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