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Step By Step!初期診療アプローチ<第7巻>【マイナー症候シリーズ】

学ぶ機会が少ないマイナー症候を田中和豊先生が解説!

シリーズ名
Step By Step!初期診療アプローチシリーズ
診療科
内科  総合診療科 
収録内容
第25回「動悸」
第26回「肉眼的血尿」
第27回「排尿障害」
第28回「浮腫」
講師
田中 和豊
収録時間
144 分
価格
6,266円(税込)
発行日
2009-09-18
商品コード
CND0123

第25回「動悸」


今回から4回にわたって[マイナー症候シリーズ]をお届けします。マイナーといっても決して「症例が少ない」わけではなく、意外と学ぶ機会が少ないという意味であり、症候としては非常にcommonなものばかりです。
初回は「動悸」がテーマです。循環器疾患は当然ながら、他にも様々な全身の基礎疾患によって動悸は起こり得ます。状況によってはカルジオバージョンなどで早急に対処しなければならない場合も少なくありません。検査で代表的なものは12誘導心電図ですが、そのチェックポイントや問診・身体所見で把握すべきポイントについて解説します。
また、動機が持続している場合はACLSプロトコールによって不整脈のコントロールを行いますが、その概要についてもお話します。

第26回「肉眼的血尿」
「肉眼的血尿」の症状のみを主訴として夜間救急などを受診するケースは多数とはいえませんが、この症候も必ず知識として身につけておかなければなりません。
肉眼的血尿をみた時、それは何科の領域になるのでしょうか。当然ながら殆どの場合は泌尿器科、或いは腎臓内科の区分になります。それでは、そのどちらの科なのかを判断する根拠は何でしょう?それを考えるためには、先ず腎臓から尿細管を通って膀胱、排泄にいたる尿のメカニズムを知っておく必要があります。
また、赤血球の性状による診断を行う場合によく用いられる「均一赤血球」「不均一赤血球」という言葉をより理解するために、今回は特別に模型を用いて解説します。百聞は一見に如かずの分かりやすさは必見です!

第27回「排尿障害」
排尿障害をみるためには正常な排尿の生理を知らなくてはなりませんが、さて医学部で習ったかどうか? 今回もあいまいになってしまいがちな知識の整理と復習を兼ねて臨床に役立てるように学習してゆきましょう。
排尿障害には麻痺などによる神経因性と、膀胱や括約筋、前立腺などの泌尿器が原因となるものがあります。神経因性による排尿障害は、主に痙性と弛緩性に分けられ、治療のための薬剤が違ってきます。また、臨床でよく遭遇する泌尿器系の障害による排尿障害には尿閉や無尿などがあります。
いずれも1年目の研修医でも導尿などの処置ができなくてはなりません。更に持続的尿閉をきたしていれば緊急処置が必要な場合もあり要注意です。この機会に見極めのコツなどをしっかり覚えてください!

第28回「浮腫」
浮腫を主訴として来院する患者さんは多くはありませんが、医師として浮腫をみたことがない方はいないはずです。当直明けにご自身の足が浮腫んでいる…そんな方も多いでしょう。それでは一体どういったメカニズムで浮腫は起こり、どのように対処すべきなのでしょうか。
浮腫が体内の浸透圧と血圧の不均衡によって起こるのは明白ですが、それを示す法則があります。その法則を使って浮腫を考えれば、原因が見えてきます。
また後半は浮腫を来たす疾患でピックアップしなければならない心不全の評価についても詳しく解説します。

田中 和豊 ( たなか かずとよ )氏 済生会福岡総合病院 総合診療主任部長/臨床教育部部長

1988年慶應義塾大学理工学部物理学科卒業後、1994年筑波大学医学専門学群(現 医学群医学類)卒業。 卒業後、日米の病院で広く内科・救急・集中治療・外科系の臨床現場で研鑽を積む。2004年現在の病院に赴任して以後、新たに臨床教育部と総合診療部を設立して現在に至る。米国内科学会専門医および上級会員、日本救急医学会専門医、日本内科学会総合内科専門医および指導医、日本専門医機構総合診療領域専門研修特任指導医、日本プライマリ・ケア連合学会暫定指導医。一貫して、誰にでもできる臨床医学の「明晰で判明な方法」を探究して、誰もが良医になることができる臨床教育システムの構築を模索している。著書:『問題解決型 救急初期診療 第2版』 『問題解決型 救急初期検査 第2版』(医学書院)、『臨床の力と総合の力 ジェネラリスト診療入門』(共著)(CBR)など