簡便かつ有効な8項目からなる乾癬重症度の自己評価PSI

提供元:ケアネット

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公開日:2012/11/13

 

 乾癬重症度の自己評価によるアウトカム尺度PSI(Psoriasis Symptom inventory)について検証した結果、簡便性、有効性、再現性があり、変化に対する感度も良好で、乾癬の臨床試験で有用なPRO尺度となり得ることが示された。米国・Health Research Associates社のBushnell DM氏らが、8項目からなる同尺度について検証した結果、報告した。The Journal of dermatological treatment誌オンライン版10月24日号の掲載報告。

 中等症~重症の成人尋常性乾癬被験者のデータを用いて前向き無作為化試験を行った。被験者は、PSI、DLQI(Dermatology Life Quality Index)、SF-36v2 Acute、PtGA(Patient Global Assessment)の評価を受けた。

 PSIの妥当性は、PSIとDLQIならびにSF-36との間のスピアマン順位相関係数を用いて評価した。試験-再試験信頼度、変化に対する感度は最後にPtGAを用いて評価を行った。

 PSIの24時間版と1週間(7日間)版について評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・米国内8ヵ所から143例が参加した。139例(97.2%)が試験を完了した。
・すべての被験者に、全症状(かゆみ、発赤、スケーリング、熱感、ひびわれ、ヒリヒリ感、はがれ、疼痛)について、各選択肢(症状なし、軽症、中等症、重症、非常に重症)から該当する回答を選んでもらい、結果が得られた。
・試験-再試験信頼度は、許容可能なものであった(クラス内相関係数範囲:0.70~0.80)。
・収束的および識別的妥当性の演繹的仮説は、PSIとDLQIおよびSF-36との相関によって確認された。
・PSIの項目構成の妥当性は良好であり、自覚変化に対する感度も良好であることが示された(P<0.0001)。

(ケアネット)