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2026/07/15
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医療一般

肺線維症治療薬ネランドミラスト発売、IPFでは10年以上ぶりの新薬/ベーリンガーインゲルハイム

 日本ベーリンガーインゲルハイムは、2026年7月15日に経口ホスホジエステラーゼ(PDE)4B阻害薬ネランドミラスト(商品名:ジャスケイド錠18mg、同錠9mg)を発売した。適応は「特発性肺線維症(IPF)」および「進行性肺線維症(PPF)」である。IPFにおける新薬は、2015年8月に発売されたニンテダニブ以来となる。 る。  本剤は、PDE4Bを阻害することで抗線維化作用および免疫調整作用を示す経口薬である。通常は1回18mgを1日2回投与するが、患者の忍容性に応じて1回9mgを1日2回投与に減量可能である。

PPI、P-CABなどに「低マグネシウム血症」の重大な副作用追加/厚労省

 2026年7月14日、厚生労働省より添付文書の改訂指示が発出され、PPIやP-CABなどの消化性潰瘍治療薬の「重大な副作用」および「重要な基本的注意」の項に、「低マグネシウム血症」に関する注意が追加された。  各製剤における低マグネシウム血症関連事象を評価した結果、PPI含有製剤と低マグネシウム血症との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断された。ただし、PPI単剤で因果関係の否定できない症例が複数確認できるため、一部のパック剤および配合剤についての集積状況は確認されていない。

転移TN乳がんに対するSG、大規模リアルワールドでの成績/ESMO Open

 転移を有するトリプルネガティブ乳がん(mTNBC)に対するサシツズマブ ゴビテカン(SG)のリアルワールドにおける有効性および安全性に関するエビデンスは限られている。今回、イタリア・Istituto Nazionale Tumori, IRCCS Fondazione G. PascaleのRoberta Caputo氏らは、mTNBC患者を対象としたSG治療のリアルワールドコホートとしては欧州では最大規模、世界でも2番目に大きい規模の多施設共同研究を実施した。その結果、SGはmTNBC患者において持続的な臨床的効果と管理可能な毒性を示し、有害事象の最適な管理の重要性が示唆された。ESMO Open誌2026年7月号に掲載。

感染症は認知症リスク上昇と関連しているのか

 感染症が認知症リスクに及ぼす影響については、生物学的加齢の加速による影響との比較において、どの程度なのかは明らかではない。中国・北京大学のRuoxi Ding氏らは、感染症と認知症の関連性を評価し、生物学的加齢の加速が感染症と認知症リスクの関係を修飾するかどうかを検討した。Brain, Behavior, and Immunity誌2026年10月号の報告。  2006~10年の英国バイオバンク・コホートデータより抽出された37~73歳の参加者33万9,463例を対象とし、プロスペクティブ研究を実施した。入院治療を受けた感染症と認知症の既往は、医療記録統計およびスコットランド疾病記録との連結によって特定した。

複数の降圧薬とGLP-1RA併用で低血圧関連イベント増加の可能性

 複数の降圧薬を服用している人がGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)を併用した場合、めまいや失神、転倒などの低血圧関連イベントのリスクが高まることを示唆するデータが報告された。高齢者や2型糖尿病(T2DM)患者はそのリスクがより高い可能性があるという。米ノースウェスタン大学ファインバーグ医学部およびノースウェスタン・メディシンのMicah Eimer氏らが、米国内分泌学会年次集会(ENDO 2026、6月13~16日、シカゴ)で発表した。  GLP-1RAは、代謝・心血管・腎疾患の治療薬として広く処方されている。その副作用の多くは消化器症状であるが、低血圧が生じたとの症例報告も存在する。

重症感染症患者の遠隔モニタリング、自宅で過ごす日数は改善せず

 ウェアラブル機器やスマートフォンによる通信技術の進歩により、病院では患者を早期退院させ、自宅療養中の状態を遠隔モニタリングする取り組みが進められている。このアプローチは、例えば心不全など一部の疾患では有効性が示されている。しかし、新たな研究で、敗血症や下気道感染症などに対して遠隔モニタリングを行っても、患者が自宅で過ごす日数が増えることはなく、高齢患者ではむしろ日数が減る可能性が示唆された。米ピッツバーグ大学集中治療医学分野教授のSachin Yende氏らによるこの研究結果は、「JAMA Network Open」に6月11日掲載された。

敗血症患者に対する30mL/kg以上の初期輸液、30日死亡率低下と関連

 大規模コホート研究で、市中発症敗血症患者に対する初期輸液療法として、来院6時間以内に30mL/kg以上の輸液を実施した場合、30日死亡率の低下と関連することが示された。とくに低灌流例だけでなく、中等度乳酸上昇例でも死亡率低下が認められ、従来は輸液過剰が懸念され十分な輸液が控えられてきた重度心・腎疾患併存例でも有害性を示す結果は得られず、むしろ輸液量の増加に伴い死亡率が低下する可能性が示唆された。Intermountain Medical Center(米国・ユタ州)のElizabeth S. Munroe氏らによる本研究はJAMA Network Open誌2026年6月12日号に掲載された。

薬物治療抵抗性統合失調症に有効な治療は?~ネットワークメタ解析

 抗精神病薬は、統合失調症に対して必ずしも万能な効果を示すわけではないにもかかわらず、抗精神病薬治療抵抗性患者に対する最適な治療戦略は依然として明らかになっていない。ガイドラインでは、薬物療法、心理療法、非侵襲的脳刺激(NIBS)などいくつかの治療法が推奨されているが、どれが最も効果的かは不明であった。ドイツ・ミュンヘン工科大学の古川 由己氏らは、抗精神病薬治療抵抗性統合失調症患者に対する現在のエビデンスをシステマティックにレビューし、ネットワークメタ解析を実施した。EClinicalMedicine誌2026年5月22日号の報告。

高齢でフレイルの再発・難治性多発性骨髄腫患者、ダラツムマブ+イキサゾミブが許容可能

 高齢の再発・難治性多発性骨髄腫患者では、身体機能のばらつきや高い有害事象発現率および治療中止率により予後が悪化する。フランス・Poitiers University HospitalのArthur Bobin氏らは、高齢でフレイルの再発・難治性多発性骨髄腫患者に対してデキサメタゾンを含まないダラツムマブとイキサゾミブの併用療法(I-Dara)を評価したIntergroupe Francophone du Myelome(IFM)2018-02試験において、I-Daraが許容可能な安全性プロファイルを示したことを報告した。また、対象集団を考慮すると奏効率および生存率は許容範囲内であったという。British Journal of Haematology誌2026年7月号に掲載。

ピロリ除菌後の胃がん、喫煙が独立したリスク因子

 Helicobacter pylori(H. pylori)除菌に成功した後も胃がんが発症するリスクは残存し、喫煙が独立したリスク因子であることが、日本の全国規模コホート研究で示された。現在喫煙者における毎日の飲酒は、非喫煙・非飲酒者と比較して胃がんリスクのさらなる上昇と関連していた。朝日生命成人病研究所 附属病院の新井 絢也氏らによる本研究はHelicobacter誌2026年5・6月号に掲載された。

猫との同居は小児喘息を悪化させる?

 猫を飼うと子どもの喘息が悪化するのではないかとの懸念がある中、その関連は認められないとする研究結果が報告された。スウェーデンの3万人以上の子どもを対象にした新たな研究で、猫と同居していても、子どもや10代の若者の喘息の重症度は悪化しないことが示された。カロリンスカ研究所(スウェーデン)のResthie Putri氏らによるこの研究結果は、「Frontiers in Allergy」に6月10日掲載された。Putri氏はニュースリリースの中で、「猫と暮らす子どもと猫と暮らしていない子どもとの間で、喘息の重症度、増悪、喘息コントロール、肺機能に違いは見られなかった。飼っている猫の数や性別、年齢による喘息アウトカムの違いも確認されなかった」と述べている。

糖尿病患者の感染症リスクに警鐘

 糖尿病患者における感染症のリスクが過小評価されているとする論文が、「Diabetes」に6月6日掲載された。英ロンドン大学シティ・セント・ジョージ校のJulia Critchley氏らの研究の結果であり、1型糖尿病と2型糖尿病、さらに糖尿病予備群においても感染症のリスク上昇が認められるという。  糖尿病は体のさまざまな部位にダメージを与え、特に心臓や腎臓、目(網膜)などへの影響が大きいことがよく知られている。しかし研究者らは、「糖尿病による重大な健康リスクの一つである感染症が、そのリスクの大きさに見合うほど注目されていない」としている。

地域活動への参加、ワーク・エンゲージメントと関連――労働者1.4万人を追跡

 ボランティアや地域活動、趣味・学習活動などに参加している人は、仕事にも前向きに取り組めるのだろうか。今回、日本の労働者約1万4,500人を追跡した研究で、地域活動への参加とワーク・エンゲージメント(仕事に関連したポジティブで充実した心理状態)の高さとの関連が示された。特に地域貢献活動(ボランティアや地域活動)では、年数回程度の参加でも関連が認められ、参加頻度が高いほど、ワーク・エンゲージメントが高い傾向が示唆された。研究は産業医科大学産業保健経営学の植月三咲子氏、永田智久氏らによるもので、詳細は5月14日付の「Journal of Occupational Health」に掲載された。

コーヒー・紅茶はうつや不安の軽減に有効か?

 イランにおけるメンタルヘルスの問題の深刻化と独特な飲用習慣を踏まえ、イラン・テヘラン医科大学のMohammad Matin Mahjourian氏らは、紅茶やコーヒーの摂取と抑うつ・不安症状との関連を明らかにするため研究を実施した。Scientific Reports誌オンライン版2026年5月31日号の報告。  本横断研究では、2018年2月〜2019年7月、イランの主要5都市において層化多段階クラスターサンプリング法を用いて対象成人1,994人を募集した。紅茶とコーヒーの摂取量は、自己申告による1日または1週間の摂取量に基づいて評価した。紅茶については3つのカテゴリーに分類、コーヒーについては摂取者と非摂取者に分類した。

CKM症候群の初期進行でも死亡リスク上昇と関連

 心血管・腎・代謝(CKM)症候群のステージの変化と将来の死亡リスクとの関連を調査した観察研究の結果、ステージ0(CKM関連リスクがない状態)から1(過剰な脂肪蓄積/機能不全の脂肪組織が出現)という初期の進行であっても死亡リスクの上昇と関連し、ステージがより進行するにつれて段階的にリスクが上昇することを、韓国・ソウル大学病院のSehoon Park氏らが示した。Clinical Journal of the American Society of Nephrology誌オンライン版2026年6月12日号掲載の報告。  CKM症候群は、心血管疾患、慢性腎臓病、代謝機能障害が相互に関連しながら進行し、死亡率の上昇につながる恐れのある病態である。

断食模倣食、歯周病患者の炎症マーカー低下と関連

 断食を模倣した食事スタイルを短期間実施することで、歯周病に伴う炎症が軽減されるとする、英キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)のGiuseppe Mainas氏らによる論文が6月10日、「Journal of Clinical Periodontology」に掲載された。論文の筆頭著者である同氏は、「本研究結果は歯周病の治療において、適切な歯磨きに加えて生活習慣の改善も重要であることを示唆している」と述べている。  歯周病対策として多くの歯科医は、歯の周囲の感染部位の清掃に重点を置いている。一方で、食生活が歯周病に何らかの影響を及ぼす可能性について検討している研究者もいる。

小児の脳発達、最も強く影響するのは社会経済的要因

 9〜10歳の小児約1万2,000人を対象にした新たな研究で、小児の脳の構造や働きに最も強く関係するのは世帯収入や居住地域の社会経済的環境などの社会経済的要因であることが示された。米ワシントン大学医学部Mallinckrodt Institute of RadiologyのNico Dosenbach氏らによるこの研究結果は、「Science」に6月11日掲載された。  脳全体の関連研究(BWAS)は、脳MRI画像を用いて、知能指数(IQ)や精神症状などの個人特性、あるいは社会経済的地位などの生活環境の個人差と、脳の機能や構造との関連を網羅的に評価する研究である。過去のBWASでは、主にIQや精神病理と脳との関連が評価され、環境や経験が脳の発達に及ぼす潜在的な影響は十分に考慮されていなかった。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群、女性は男性より症状負担が大きい

 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の女性では、OSAの重症度の指標である無呼吸低呼吸指数(AHI)は男性よりも低いものの、頭痛、悪夢、夜間頻尿などの症状負担は男性よりも大きい傾向があることが、新たな研究で示された。米ピッツバーグ大学の睡眠医学研究者であるStuti Vaidya氏らによるこの研究は、米国睡眠関連学会連合(APSS)の年次総会(SLEEP 2026、7月14〜17日、米ボルチモア)で発表予定であり、要旨は「Sleep」5月増刊号1に掲載された。APSSは、米国睡眠医学会(AASM)および睡眠研究学会(Sleep Research Society)が共同で設立した組織である。

レトロなビデオゲームが脳卒中後の上肢の機能を改善か

 脳卒中患者の上肢(腕、手)の機能回復に、1990年代スタイルのレトロなゲームが役立つ可能性があるようだ。スクリーン上のヘリコプターを操縦して動くターゲットを攻撃するなどのタスクを行うビデオゲームを通して脳卒中患者の筋肉を再訓練することで、脳卒中後に見られる筋の同時収縮パターンが減少し、上肢機能が改善する可能性が示された。米ノースウェスタン大学神経学・神経科学教授のMarc Slutzky氏らによるこの研究の詳細は、「Neurorehabilitation and Neural Repair」に6月8日掲載された。

座位時間が長い妊婦で妊娠合併症リスクが上昇

 かつて妊婦は安静に過ごすよう勧められることが多かった。しかし新たな研究で、日常生活の中に軽度であっても身体活動を取り入れている女性と比べて、座位で過ごす時間が長い女性では妊娠合併症のリスクが高いことが明らかになった。米ウェストバージニア大学公衆衛生大学院疫学・生物統計学部門長のBethany Barone Gibbs氏らによるこの研究の詳細は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に5月27日掲載された。  この研究では、ウェストバージニア州、ペンシルベニア州、およびアイオワ州在住の妊娠13週未満の妊婦470人(平均年齢30.7歳)を対象に、座位行動(sedentary behavior;SED)、軽度の身体活動(light-intensity physical activity;LPA)、および1日の歩数と妊娠転帰(妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、早産、在胎週数に比べて小さい〔SGA〕児)との関連を検討した。