にきび瘢痕の改善にニードリングデバイスが有効

提供元:ケアネット

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公開日:2014/07/03

 

 米国・ノースウェスタン大学のMurad Alam氏らは、にきび瘢痕に対するニードリングデバイス治療の有効性を評価する無作為化対照試験を行った。3回の治療後、対照群と比較して、にきび瘢痕の出現が改善したことを報告した。痛みの報告も最小限であった。ニードリングデバイスは、皮膚の表面を転がしながら用いるローラー状の針装置で、針がネオコラーゲン(neocollagenesis)に達することでにきび瘢痕の出現を減らすことが可能であるという。JAMA Dermatology誌オンライン版2014年6月11日号の掲載報告。

 検討は都市部の大学施設にて2009年11月30日~2010年7月27日に、単施設評価者盲検化1対1のスプリットフェイスでのプラセボ対照並行群間無作為化試験にて行われた。

 顔の左右ににきび瘢痕がある20例の健康成人(20~65歳)を登録した。被験者の顔の片側を無作為に、ニードリング治療を行うよう割り付け、2週間ごとに3回、治療を行った。

 主要評価項目は、2名の盲検化された皮膚科医が別々に評価した患者のにきび瘢痕であった。評価は、ベースライン時、追跡3ヵ月、6ヵ月時点に撮影された標準デジタル写真を入手し、定量的な総合瘢痕等級分類システムに基づき行った。

 主な結果は以下のとおり。

・20例のうち15例が本試験を完了した。有害事象で中断した被験者はいなかった。
・追跡6ヵ月時点で、ベースライン時と比べて治療群は、平均にきび瘢痕数が有意に減少した(平均差:3.4、95%信頼区間[CI]、0.2~6.5、p=0.03)。
・3ヵ月時点では、はっきりとした有意差は認められていなかった(同:2.4、-0.01~4.8、p=0.052)。
・一方、対照群では3ヵ月時点(同:1.0、-1.4~3.4、p=0.96)、6ヵ月時点(同:0.4、-2.3~3.5、p>0.99)ともに有意な変化は認められなかった。
・ニードリングデバイスについて、とくに痛みは報告されなかった。平均的な疼痛評価は10等級のうち1.08であった。
・被験者のうち、治療を受けた側の瘢痕出現について全体的な改善が41%で認められた。
・有害事象は報告されなかった。

(ケアネット)