非喫煙者・非飲酒者(NS/ND)の口腔がんリスクに対する、お茶(緑茶・ウーロン茶など)の摂取と牛乳摂取による相乗作用を調べるために、中国・福建医科大学のFa Chen氏らが福建省で病院ベースの症例対照研究を実施した。その結果から、お茶と牛乳の摂取がNS/NDの口腔がんに対する独立した防御因子であること、また両者による相乗作用が示唆された。Oncotarget誌オンライン版2017年2月4日号に掲載。
本研究は、喫煙や飲酒の習慣のない口腔がん患者421人とマッチングされたコントロール1,398人において、条件なしロジスティック回帰モデルを用いて、お茶と牛乳の摂取と口腔がんリスクとの関係を評価した。
主な結果は以下のとおり。
・お茶および牛乳の摂取はそれぞれ口腔がんリスク低下と有意に関連し、調整オッズ比はお茶で0.73(95%CI:0.54~0.97)、牛乳で0.69(同:0.55~0.88)であった。
・サブグループ解析では、お茶の摂取と口腔がんリスクとの逆相関は60歳超と都市居住者でのみ観察され、牛乳摂取による防御効果は男性、BMI標準(18.5~23.9)、都市居住者、60歳以下で顕著であった。
・口腔がんリスクに対して、お茶の摂取と牛乳摂取の有意な相乗交互作用が観察された(p=0.001)。
(ケアネット 金沢 浩子)