わが国の一般集団において、性別および空腹時血糖異常(impaired fasting glucose:IFG)の有無にかかわらず、脂肪肝指数(fatty liver index:FLI)が糖尿病発症と関連することを、慶應義塾大学の平田 あや氏らが報告した。IFGのない人でもFLIが糖尿病発症リスクの予測因子として有用であることが示唆された。Hepatology research誌オンライン版2018年1月17日号に掲載。
本研究では、特定健診に参加した男性1,498人および女性2,941人について、すべての参加者を性別ごとに、FLIの三分位(低、中、高)およびIFGの有無で6群に分類した。潜在的な交絡因子を調整し、Cox比例ハザードモデルを使用して各群の糖尿病発症のハザード比(HR)を算出した。
主な結果は以下のとおり。
・平均追跡期間3.0年の間に、男性176人、女性320人が糖尿病と同定された。
・IFGのない低FLI群と比べ、IFGのない高FLI群では、男性(HR:1.90、95%CI:1.08~3.36)および女性(HR:1.72、95%CI:1.18~2.51)とも糖尿病発症と有意に関連していた。
・IFGありのすべての群において、FLIレベルにかかわらず糖尿病発症と有意に関連していた。
(ケアネット 金沢 浩子)