ファイザー株式会社は、2017年12月13~18日、ワクチン接種に対する実態調査アンケートを行い、その結果を示した。
調査の結果、保護者が母子健康手帳(母子手帳)をいつも携帯し、医師との適切なコミュニケーション(母子手帳を見せるなど)をとることで、小児のワクチン接種に適切な状況がもたらされる可能性が示唆された。母子手帳の活用により、小児の感染症予防につながることが期待される。
主な結果は以下のとおり。
・Q1.小児の診察時に母子手帳を見せていますか?
対象:1~5歳の小児を持つ母親1万726人
いつも見せている:44.1%(4,733人) 予防接種の時のみ見せている:47.7%(5,118人)
「いつも見せている」の回答者は、小児が1歳では60.2%(1,248/2,074人)だが、成長するにつれて減る傾向があり、5歳では37.0%(815/2,202人)まで下がった。
・Q2.なぜ診察時に母子手帳を毎回見せていないのですか?(複数回答)
対象:Q1.で「いつも見せている」と回答した以外の母親5,993人
見せてほしいと言われないから:91.9%(5,509人) その他の各回答:10%以下
・Q3.肺炎球菌ワクチンの追加接種を実施しましたか?(Yes回答を集計)
対象:ワクチン接種スケジュールを順守できた2~5歳の小児の母親8,467人
母子健康手帳を病院で提示している群(8,119人)のYes回答:94.0%
母子健康手帳を病院で提示していない群(348人)のYes回答:86.0%
医療機関で母子健康手帳を見せていないと、ワクチンの追加接種実施率が低い傾向にある。
■参考
ファイザー株式会社 プレスリリース
(ケアネット 堀間 莉穂)