フォシーガ、2022年欧州心臓病学会総会にて心不全に関する新たなエビデンスを発表/AZ

提供元:ケアネット

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公開日:2022/09/07

 

 アストラゼネカは2022年9月5日のプレスリリースで、フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)の第III相DAPA-HF試験および第III相DELIVER試験の事前に規定された併合解析で得られた結果と、第III相DELIVER試験の結果について発表した。共に2022年欧州心臓病学会総会で発表されたものである。

 第III相DAPA-HF試験および第III相DELIVER試験の事前に規定された併合解析で、フォシーガは、心不全患者において左室駆出率にかかわらず、中央値22ヵ月のフォローアップ期間で心血管死リスクを14%(p=0.01、絶対リスク減少率[ARR]:1.5%)、原因を問わない死亡リスクを10%(p=0.03、ARR:1.5%)、心不全による(初回および再)入院のリスクを29%(p<0.001、ARR:6%)、心血管死、心筋梗塞、または脳卒中の複合リスクを10%(p=0.045、ARR:1.3%)低下させることが示された。結果に関しては、Nature Medicine誌にも掲載されている。

 一方、第III相DELIVER試験では、フォシーガは、心血管死または心不全悪化の複合アウトカムを18%(中央値2.3年のフォローアップ期間においてダパグリフロジン群で16.4%、プラセボ群で19.5%)低下させ(p<0.001)、心血管死、心不全悪化それぞれが主要評価項目の優越性に寄与していることが分かった。この所見は、検討した主なサブグループで一貫しており、左室駆出率の状態にかかわらず幅広い心不全患者に対するフォシーガの効果の拡大が期待できる結果であった。こちらの結果に関しては、NEJM誌にも掲載されている。

(ケアネット 高津 優人)