片頭痛女性における炭水化物品質指数(CQI)と頭痛の重症度、障害、持続期間との関連を調査するため、イラン・テヘラン医科大学のHaniyeh Jebraeili氏らは、横断的研究を行った。Nutritional Neuroscience誌オンライン版2024年5月28日号の報告。
18〜45歳の女性266例を対象に、147項目の食品摂取頻度質問票(FFQ)を用いて、調査を行った。CQIの定義には、食物繊維摂取量、食事のグリセミックインデックス(DGI)、全粒穀物/全穀物比、固形炭水化物/全炭水化物比の4つの基準を用いた。対象患者から、身体測定、ビジュアルアナログスケール(VAS)、片頭痛評価尺度(MIDAS)、頭痛の持続期間を収集し、評価した。
主な結果は以下のとおり。
・CQIの高アドヒアランス群は、低アドヒアランス群と比較し、中程度の頭痛(オッズ比[OR]:0.45、95%信頼区間[CI]:0.21〜0.94、p=0.03)、重度の疼痛(OR:0.39、95%CI:0.18〜0.82、p=0.01)のORが低かった。
・潜在的な交絡因子で調整したのち、CQIのアドヒアランスが最も高い群は、最も低い群と比較し、重度の疼痛が78%低下(OR:0.22、95%CI:0.09〜0.55、p=0.01)、中程度の疼痛が63%低下した(OR:0.37、95%CI:0.16〜0.84、p=0.01)。
・CQIの高アドヒアランス群は、頭痛の持続時間のORが低かった(OR:0.54、95%CI:0.31〜0.96、p=0.03)。
・交絡因子で調整したのちでも(OR:0.59、95%CI:0.35〜1.002、p=0.05)、有意な関連性が維持された(p<0.05)。
・交絡因子を調整したにも関わらず、CQIとMIDASスコアとの有意な関連は認められなかった(p>0.05)。
著者らは、「CQIのアドヒアランスが高いほど、片頭痛患者の重症度および頭痛の持続時間の軽減が認められた。これらの結果を確認するためにも、さらなる研究が求められる」としている。
(鷹野 敦夫)