心血管・冠動脈イベントの予測、CRPなど新バイオマーカーでわずかに改善

心血管・冠動脈イベントの発症リスク予測が、従来の喫煙や糖尿病といったリスク因子の他に、C反応性蛋白(CRP)などの新バイオマーカーという因子を加えることで、わずかだが改善することが、JAMA誌2009年7月1日号で発表された。スウェーデンLund大学のOlle Melander氏らが、約5,000人について追跡し、明らかにしたもの。
心血管イベント、CRPとN-BNPを加えることでC統計量が0.007増
Melander氏らは、1991~1994年にかけて、心血管疾患のない5,067人について、CRP、シスタチンC、リポ蛋白関連ホスホリパーゼ2などのバイオマーカー検査を行った。被験者の平均年齢は58歳、60%が女性だった。研究グループは被験者を2006年まで、平均12.8年間追跡調査した。
追跡期間中、418件の心血管イベントと230件の冠動脈イベントが発生した。
従来のリスク因子によるモデルでは、C統計量は心血管イベントが0.758、冠動脈イベントは0.760だった。これに、多変量Cox比例ハザードモデルを用い、心血管イベントにはCRPとN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(N-BNP)を加えることで、C統計量は0.007(p=0.04)わずかだが増加した。また冠動脈イベントについては、中間領域プロアドレノメデュリン(MR-proADM)とN-BNPを加えることで、C統計量は0.009(p=0.08)増加した。
従来法では「中等度」と分類されていた「低度」の人の予測は改善
新バイオマーカーを使うことで、発症リスクに関する階層分類の純再分類改善(net reclassification improvement;NRI)は、心血管・冠動脈イベント共に、有意ではなかった(心血管疾患イベント:0.0%、冠動脈イベント4.7%)。
ただしリスクが「中程度」と予測された分類については、純再分類改善が図られていた(心血管疾患イベント:7.4%、冠動脈イベント14.6%)。この改善は、リスクが実際には中等度よりも低い人が、本来の低リスク階層に分類することができたことによるものだった。
(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)
[ 最新ニュース ]

5価髄膜炎菌ワクチン、単回接種で良好な免疫応答/Lancet(2025/04/03)

ARDSの鎮静、セボフルラン対プロポフォール/JAMA(2025/04/03)

日本人へのbempedoic acid、LDL-C20%超の低下を認める(CLEAR-J)/日本循環器学会(2025/04/03)

造血幹細胞移植後のLTFUを支える試み/日本造血・免疫細胞療法学会(2025/04/03)

PTSDに対するブレクスピプラゾール治療、単剤療法と併用療法の有効性(2025/04/03)

非専門医とはすでに同等!?医師vs.生成AIの診断能力を比較(2025/04/03)

母乳育児は子どもの血圧低下に関連(2025/04/03)