泌尿器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:18

術後の静脈血栓塞栓リスク、最も高いがんは?

 がん手術後の静脈血栓塞栓のリスク増加を、がん種別に評価した研究結果が発表された。スウェーデン・カロリンスカ研究所のJohan Bjorklund氏らによる本研究結果は、JAMA Network Open誌2024年2月2日号に掲載された。  本試験は1998~2016年のスウェーデンの全人口データを用いた後ろ向きコホート研究であった。膀胱がん、乳がん、大腸がん、婦人科がん、腎臓・上部尿路上皮がん、肺がん、前立腺がん、胃・食道がんの8種のがんで手術を受けた全患者を、非がんの一般集団と1対10の割合でマッチさせた。データは2023年2月13日~12月5日に解析された。

「リンパ浮腫診療ガイドライン 2024年版」発行、改訂点は?

 2018年の第3版発行から6年ぶりに、第4版となる「リンパ浮腫診療ガイドライン 2024年版」が3月に改訂された。CQが2つ新設されるなど、新たなエビデンスを踏まえてアップデートされた今版のポイントについて、日本リンパ浮腫学会ガイドライン委員会委員長の北村 薫氏(アムクリニック)に話を聞いた。  今回の改訂では、「実臨床でよくある質問」という観点から、2つのCQが新設された。1つ目はCQ4の「続発性リンパ浮腫発症リスクのある部位に行う美容的処置(レーザー、脱毛、美容目的の脂肪吸引など)は有害(あるいは禁忌)か?」で、禁忌とする科学的根拠はないとしたが、熱傷や皮膚トラブルに注意する必要があるため、皮膚に侵襲を来しうる美容目的の処置は、有害事象の発生リスクが高いとしている(Limited-suggestive;可能性あり)。

テレビや動画の視聴時間の長さは夜間頻尿リスクに関連

 テレビや動画の視聴時間が長い成人では、夜間頻尿のリスクが高いとする研究結果が、「Neurourology and Urodynamics」に2月21日掲載された。  温州医科大学付属温嶺病院(中国)のJunwei Wang氏らは、2011~2016年の国民健康栄養調査(NHANES)から、20歳以上の成人1万3,294人のデータを分析。テレビや動画の視聴時間と、夜間頻尿(一晩に2回以上の排尿の必要性)の発生との相関関係について分析した。  多変量解析の結果、テレビや動画の視聴時間が最も長い群では、最も短い群に比べて夜間頻尿のリスクに48%の有意な上昇が認められた。サブグループ解析では、テレビや動画の視聴時間と夜間頻尿の関連に対し、ベースラインの特徴による有意な交互作用は認められなかった。

メトホルミンのがんリスク低減、がん種別では?~166研究のメタ解析

 メトホルミンは、糖尿病管理のほかにがんリスクを低下させる可能性が報告されている。今回、米国・国立がん研究所(NCI)のLauren O'Connor氏らが、メトホルミン使用とがんリスクの関連を包括的系統的レビューとメタ解析により検討した。その結果、消化器がん、泌尿器がん、血液腫瘍のリスク低下との関連が示唆された。しかしながら、有意な出版バイアスがみられたことから信頼性には限界があるという。Journal of the National Cancer Institute誌2024年4月号に掲載。

約20年ぶりの下部尿路症状の疫学調査、その結果は?

 本邦では、2002年に下部尿路症状(LUTS)に関する初めての疫学調査が実施され、過活動膀胱(OAB)の有病率などが報告された。当時の調査の結果では、40歳以上の男女のうち12.4%がOABに該当するとされ、加齢に伴いその割合は高くなったと報告されていた。また、40歳以上でOAB症状を有する人は、全国で約1,000万人と推計されていた。それ以降は本邦で大規模な疫学調査は行われていなかったが、日本排尿機能学会の前身である神経因性膀胱研究会が発足されてから50年の節目となる2023年において、現在の日本国内のLUTSの有病率と日常生活への影響を明らかにすることを目的として約20年ぶりの疫学調査が実施された。その結果は山梨大学の三井 貴彦氏らにより、International Journal of Urology誌オンライン版2024年3月21日号で報告された。

前立腺がん放射線療法後6ヵ月のPSA最低値が予後と関連/JCO

 放射線療法(RT)±アンドロゲン除去療法(ADT)を受けた限局性前立腺がん患者において、RT終了後6ヵ月間の前立腺特異抗原(PSA)最低値が長期予後と関連することが示唆された。イタリア・Catholic UniversityのLucia Kwak氏らによるJournal of Clinical Oncology誌オンライン版2024年3月12日号掲載の報告より。  著者らは、RT単独、RT+短期(3~6ヵ月)ADT、RT+長期(24~36ヵ月)ADTを受けた限局性前立腺がん患者における、RT終了後6ヵ月間のPSA値が予後に及ぼす影響を評価する目的で、1987~2011年に実施された16の無作為化比較試験から個々の患者データを入手。RT終了後6ヵ月以内に記録されたPSA最低値を同定し、<0.1ng/mLまたは≧0.1ng/mLに分類した。

がん罹患数が著増、がん死は減少~英国の25年/BMJ

 英国の年齢35~69歳の集団では、1993~2018年の25年間にがん罹患数が大きく増加したのに対し、がんによる死亡率は減少しており、この減少にはがんの予防(喫煙防止策、禁煙プログラムなど)と早期発見(検診プログラムなど)の成功とともに、診断検査の改善やより有効性の高い治療法の開発が寄与している可能性があることが、英国・Cancer Research UKのJon Shelton氏らの調査で明らかとなった。研究の成果は、BMJ誌2024年3月13日号に掲載された。

ソーシャルワーカーの介入、HIV患者の退院後の受診改善/JAMA

 入院中のHIV感染患者への介入として、強化された標準ケアと比較して、退院後のHIVクリニックへの受診を促す連携型の患者管理(linkage case management)による介入は、退院後の死亡率を改善しないものの、受診までの期間を短縮し、抗レトロウイルス療法(ART)のアドヒアランスやウイルス量が抑制された患者の割合を改善することが、米国・Weill Cornell MedicineのRobert N. Peck氏らが実施した「Daraja試験」で示された。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2024年3月6日号で報告された。

未治療尿路上皮がん、エンホルツマブ ベドチン+ペムブロリズマブがOS・PFS改善(EV-302/KEYNOTE-A39)/NEJM

 局所進行または転移を有する尿路上皮がん患者の1次治療において、エンホルツマブ ベドチン(nectin-4に対する抗体薬物複合体)とペムブロリズマブ(PD-1阻害薬)の併用は化学療法と比較して、無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)が有意に延長し、臨床的に意義のある有益性を示し、安全性プロファイルは既報と一致することが、英国・Queen Mary University of LondonのThomas Powles氏らが実施した「EV-302試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2024年3月7日号に掲載された。

B7-H3標的ADCのI-DXd、固形がんへの有効性・安全性は?/日本臨床腫瘍学会

 既治療の進行・転移固形がん患者を対象として、抗B7-H3(CD276)抗体薬物複合体ifinatamab deruxtecan(I-DXd;DS-7300)の有用性が検討されている。第I/II相試験(DS7300-A-J101)の小細胞肺がん(SCLC)、食道扁平上皮がん(ESCC)、去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)、扁平上皮非小細胞肺がん(sqNSCLC)における最新結果が、第21回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2024)において、土井 俊彦氏(国立がん研究センター 先端医療開発センター長)により報告された。  B7-H3は免疫関連分子であり、多くの固形がんで発現が認められるが、正常組織では発現しないか非常に低発現であると報告されている。また、B7-H3が高発現であると、予後が不良であることも報告されている1,2)。I-DXdは、国内で製造販売承認を取得しているトラスツズマブ デルクステカン(商品名:エンハーツ)と同じリンカーとペイロードを用いた製剤である。