非ST上昇型ACSの侵襲治療、適切なタイミングは?/Lancet
非ST上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS)の患者に対し、早期侵襲治療は待機的侵襲治療と比べて全死因死亡リスクを有意に低下しなかった。ただし、糖尿病患者や75歳以上の患者などハイリスク患者については、早期侵襲治療が待機的侵襲治療に比べ有益である可能性が示された。ドイツ・リューベック大学心臓センターのAlexander Jobs氏らが、8件の無作為化試験をメタ解析した結果で、Lancet誌オンライン版2017年8月1日号で発表された。NSTE-ACSの患者に対しては、臨床ガイドラインでルーチンの侵襲治療を推奨しているものの、その最適なタイミングについては明確に定義されていない。これまでに行われた臨床試験では、治療のタイミングが及ぼす死亡への影響を検出する力が不足しており、研究グループはメタ解析にて評価を行った。