脂質異常症の治療薬として用いられているPCSK9(proprotein convertase subtilisin/kexin type 9)阻害薬について、乾癬予防に使用できる可能性が指摘された。英国・マンチェスター大学のSizheng Steven Zhao氏らによる1万2,116例の乾癬患者を対象としたメンデルランダム化解析において、乾癬の発症へのPCSK9の関与が示唆された。脂質経路は乾癬の発症に関与しており、スタチンなどの一部の脂質低下薬は疾患修飾の特性を有すると考えられている。しかし大規模集団での研究はほとんど実施されておらず、従来の観察研究の結果に基づく因果関係の解釈は、交絡因子の存在により限界があった。JAMA Dermatology誌オンライン版2023年1月25日号掲載の報告。