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Dr.中野のこどものみかたNEO

一般内科医には判断しにくい小児の特異性、診断方法や治療薬についてQ&A形式でわかりやすく解説します。小児・乳児の気管支喘息の診断や治療、そして小児に用い易い漢方処方を紹介します。またHibワクチン、肺炎球菌ワクチンと、子宮頸癌の予防ワクチンについてお伝えします。小児と保護者に接する機会のある全医療従事者に役に立つ情報が満載です。

シリーズ名
Dr.中野のこどものみかたシリーズ
診療科
小児科 
収録内容
第1回「小児気管支喘息最前線 ! 」
第2回「使ってみよう ! こどもに漢方」
第3回「ワクチン(1) Hib,肺炎球菌」
第4回「ワクチン(2) 子宮頸癌の予防ワクチンとHPV」
講師
中野 康伸
収録時間
125 分
価格
11,000円(税込)
発行日
2011-07-22
商品コード
CND0163

第1回「小児気管支喘息最前線 ! 」


他科領域で“最も難しい”、“なるべくなら回避したい”とされる小児科。小児の特異性は成人を診ることが多い医師にはどうしても判断しにくいものです。このシリーズでは、一般内科医の「診断はどうすれば良いのか?」「治療薬の処方は?」などの疑問に小児科専門医が答えるQ&A形式でわかりやすくお伝えしていきます。新米ママでもある馬杉先生が臨床現場の生の声をぶつけます。
2008 年に改訂されたガイドラインを基軸に、現在の小児・乳児の気管支喘息の診断や治療、そして保護者への具体的な指導内容とその方法を徹底的に解説します。
医師のみならず薬剤師や看護師など、小児と保護者に接する機会のある全ての医療従事者にご覧いただける内容です。

第2回「使ってみよう ! こどもに漢方」
最近では一般の医師でも漢方を処方したり、西洋薬と併用使用したりするケースが増えてきましたが、逆に情報通の保護者から漢方処方を依頼されることもあるのではないでしょうか。
夜泣きや疳の虫、引きつけなど小さなこどもに多くみられる特有の症状。病気とはいえないがママ達には大変なストレス ! 漢方はそんな症状にズバリ著効することが多々あるのです。もちろん、嘔吐や下痢、発熱、くしゃみ鼻水といった一般的な症候によく効く漢方薬もあります。比較的小児に用い易い漢方処方を取り上げ、症例に沿って紹介します。大流行したノロウイルス感染症に効果のある「五散」のほか、「抑肝散」の母子同服という裏ワザ、そして服薬指導も行います。苦手意識をもたずに先ずは実践してみてください。

第3回「ワクチン(1) Hib,肺炎球菌」
Hib(インフルエンザ菌b型)と肺炎球菌(7価混合型)の2 種のワクチンについて学習します。Hib も肺炎球菌も、細菌性髄膜炎や中耳炎、肺炎、ときには菌血症といった非常に深刻な感染症を引き起こす菌。こどもが保育園などに通い始めると1年あまりで保菌率が飛躍的に上昇します。そのため家族に高齢者がいれば飛沫感染で影響を及ぼすこともあります。
これらのワクチンは、世界的には非常にポピュラーでありWHO でも定期接種が勧められていながら日本では認知度も接種率も低かったのですが、2011 年度から公費助成での接種が始まりました。公衆衛生や集団免疫の観点からも、小児科医だけでなく全ての医師と医療従事者がきちんと知っておく必要がありますので、この機会に是非ワクチンの知識を身につけてください !

第4回「ワクチン(2) 子宮頸癌の予防ワクチンとHPV」
第4回は小児疾患ではなく、子宮頸がんとそのワクチンについて学習します。近年急増傾向にあり、特に20 代から30 代女性の罹患と発症が問題となっています。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルス感染症によって引き起こされ、日本では成人女性の実に4 割以上がHPV に感染しているという驚くべき感染症です。タイプによっては予後が非常に悪く発症後の死亡率も高いため「Mother killer」と呼ばれています。にも関わらず日本では定期検診受診率が低くワクチンに関しても浸透しておらず、医師を含む医療従事者の間でさえ認知度が高いとはいえませんでした。しかし、2009 年12月から一般の医療機関でワクチン接種が可能となり、国と市町村の公費助成がはじまったため、婦人科以外で問合せを受ける可能性もあります。ワクチンで予防可能ながんをよく知り、その重要性を患者さんに啓蒙できるようになることが、これからの医療には求められるのではないでしょうか。

中野 康伸 ( なかの やすのぶ )氏 中野こどもクリニック 院長

1979年自治医科大学卒業。川崎市立川崎病院小児科、神奈川県立こども医療センター内科医長、南フロリダ大学医学部免疫学教室、自治医科大学講師を経て、1994年より現職。 日本小児科学会(専門医)、日本小児アレルギー学会、日本アレルギー学会(認定医)に所属。 著書:『小児科のお医者さんからママたちへ』(主婦と生活社,分担執筆)『子ども医学館』(小学館,分担執筆)など