第1回「血尿と蛋白尿のとらえ方」
腎臓病学を志す人だけでなく、診療の一部として腎疾患に関わる医師や身近に専門家が居なくて困っている医師、またレジデントや学生に役立つ、腎疾患診療、腎臓病学の入門編です。
本シリーズは、腎疾患の病態をできるだけ単純化して代表的なものを取り上げます。
内科系の初期研修終了程度のレベルを想定して企画されたこのプログラムの最も特徴的な点は、広範にわたる腎臓病学の分野のなかで、これまで腎専門家(臨床医,研究者)が興味を持ってきたことからは少し離れて、診療をするうえで何が大切であるかを考慮していることです。主要な症候や兆候をどのように理解し、それからどのような腎尿路疾患を疑い、どう検査を計画し治療に至るかという観点でお送りします。
第1回は、知っているようで実は落とし穴だらけの「血尿と蛋白尿のとらえ方」です。血尿・蛋白尿の診断方法や、「糸球体血尿はなぜ出るのか?」について考えます。
第2回「尿沈渣を理解する ! 」
尿沈渣は『たかが沈渣、されど沈渣』と言われるほど奥が深く、今回の異常円柱の原理などは、腎疾患の本質を知る上で欠かせません。
これまで難しいと言われてきた理屈をこんなにクリアカットに語れる安田流の講義は、本当に目からウロコの発見も多いはずです。
第3回「症候と腎機能から捉える」
シリーズの中核にあたる「糸球体疾患の枠組み」を解説します。
症候群による分類から始まり、機能的な分類、病理学的分類、一次性か二次性かによる分類というように、腎疾患を多面的に見ながら臨床診断に到達するプロセスを披露します。