内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

便潜血検査にH. pylori抗原検査追加が有益/JAMA

 2年ごとに行う免疫学的便潜血検査(FIT)スクリーニングに1回限定で便中ヘリコバクターピロリ(H. pylori)抗原検査を追加した場合、FITスクリーニング単独の場合と比べて、生涯にわたる健康上のベネフィットをもたらし、費用対効果も優れることが、国立台湾大学のYi-Chia Lee氏らCollaborators of the Taiwan Community-Based Integrated Screening Groupによって示された。検討は順守状況が不確実なリアルワールド設定下で行われた。H. pylori感染は胃がんの主な原因であることが示されているが、集団検診および除菌治療による経済的効果は不明確なままであった。JAMA誌オンライン版2026年6月1日号掲載の報告。

高い心肺フィットネス、心房細動リスク上回る健康効果

 若い男性では、心肺フィットネスレベルが高いほど心房細動(AF)リスクが上昇するとされてきたが、そのリスクは従来考えられていたほど大きくない可能性があるようだ。112万人超のスウェーデン人男性を対象とした新たな研究で、心肺フィットネスレベルが高い男性ではAFリスクの上昇が認められたものの、AF以外の心血管疾患(CVD)リスクの低下はAFリスクの上昇を上回ることが示された。研究グループは、「今回の研究は、高い心肺フィットネスレベルやレースへの参加が心血管の健康に大きなリスクをもたらすとする見方について、より慎重な解釈が必要であることを示している」と述べている。ウプサラ大学(スウェーデン)のMarcel Ballin氏らによるこの研究の詳細は、「Circulation」に5月21日掲載された。

医師の早期離職、主因はバーンアウトや職場ストレス

 近年、医師が医療現場を離れる理由に変化が生じていることが、新たな研究で明らかになった。現代の医師は、燃え尽き症候群(バーンアウト)、慢性的な職場ストレス、煩雑な業務負担、患者からの非現実的な要求を、臨床を早期に離れる主な理由として挙げたことが示された。米国医師会の放射線腫瘍医兼診療継続支援部門ディレクターを務めるSea Chen氏らによるこの研究の詳細は、「The Permanente Journal」に5月7日掲載された。  Chen氏らは、これは2000年代後半とは異なる傾向だと指摘している。当時は、個人的な健康問題、医療過誤、保険料の上昇、煩雑な業務に対する不満、そして仕事に対する満足感の欠如などを離職理由にする医師が多かったという。

心血管代謝リスク因子は女性でより強く肝線維化のオッズ上昇と関連

 特定の心血管代謝リスク因子を有する女性では、同じリスク因子を持つ男性と比較して、肝線維化のオッズ上昇の程度が大きいとする研究結果が、「JAMA Network Open」に3月9日掲載された。  米南カリフォルニア大学(USC)のSomaya Albhaisi氏らは、心血管代謝リスク因子と有意な肝線維化との関連に性差があるかを検討した。解析には、2017~2020年の米国国民健康栄養調査(NHANES)に参加した米国成人5,981人のデータが含まれた。  その結果、有意な肝線維化の有病率は女性で6.9%、男性で10.7%であった。有意な肝線維化との関連について、ウエスト周囲径高値(調整オッズ比は女性で13.45、男性で4.44)、耐糖能異常(同2.94、1.51)、2つ以上の心血管代謝リスク因子の存在(同10.22、2.87)において、女性の方が男性より点推定値が有意に高かった。

自殺企図と関連する睡眠薬使用、状況や時間に応じてどう変化するか?

 近年の睡眠薬の処方は、ベンゾジアゼピン系薬剤から、デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)やメラトニン受容体作動薬などの非GABA作動性睡眠薬へと移行している。獨協医科大学の佐々木 太郎氏らは、自殺企図に関与する睡眠薬の影響が状況依存的、経時的に変化するかどうかを調査した。Neuropsychopharmacology Reports誌2026年6月号の報告。  本研究は、多施設共同レトロスペクティブコホート研究として実施された。日本の3つの医療機関に2020年4月〜2025年3月の間に自殺企図で受診した患者を連続して登録した。受診時に回収した空の薬剤パッケージから、自殺企図に関与した睡眠薬を特定した。

猛暑への長期曝露、認知症発症リスクを高める可能性

 猛暑は熱中症や心血管イベントのリスク因子として知られているが、認知症発症に対する長期的影響については十分なエビデンスが蓄積されていない。日本の大規模高齢者コホートを用いて、長期にわたる極端な暑熱曝露と認知症発症および全死亡との関連を検討した結果が発表された。東京科学大学・公衆衛生学分野の森田 彩子氏らによる本研究は、Alzheimer's & Dementia誌2026年1月4日号に掲載された。  2016~19年に実施された日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study:JAGES)の縦断データを用いた。

歯周病とMASLDの関連、女性で顕著――閉経前後で差

 歯周病は口腔内の慢性炎症として知られ、全身の代謝異常との関連も指摘されている。今回、健診受診者を対象に歯周病と代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)の関連を検討した結果、女性では両者に有意な関連が認められ、特に閉経前後の年代でその傾向が顕著であることが示された。研究は愛知学院大学歯学部口腔衛生学講座の齋藤瑞季氏、嶋崎義浩氏らによるもので、詳細は4月8日付で「Clinical and Experimental Dental Research」に掲載された。

タウPET検査、トレーサー選択がアルツハイマー病診断の精度に影響/Lancet

 アルツハイマー病の診断、進行ステージおよび治療の選択において重要なバイオマーカーとして注目されるタウPET画像について、検査で使用する放射性医薬品(トレーサー)の選択により、年齢やアルツハイマー病の進行段階を問わず、タウ病理の検出頻度に違いが生じることが、米国・ピッツバーグ大学のGuilherme Povala氏らによる「HEAD試験」の結果で示された。トレーサーとして、[18F]MK6240はフロルタウシピル(18F)(商品名:タウヴィッド)と比較して、認知機能正常例および認知障害例のいずれにおいても、タウ病理を有する人をより多く特定した。著者らは、「この結果は、臨床試験における患者層別化やより精度の高い治療方針決定に、直接的な影響を与えるものである」とまとめている。Lancet誌2026年5月30日号掲載の報告。

急速減量と緩徐な減量、長期的に効果が高いのはどっち?

 減量において、ゆっくり着実に体重を減らすことは本当に成功の秘訣なのだろうか。それとも、急速な減量の方が長期的により良い結果につながるのだろうか。新たなランダム化比較試験において、「急速な減量はリバウンドしやすい」という通念に疑問を投げかける結果が示された。医療的に管理された環境下で行われる急速減量(rapid weight loss;RWL)プログラムでは、緩徐な減量(gradual weight loss;GWL)と比較して、1年後においてもより大きな体重減少が維持され、BMIおよびウエスト・身長比(WHtR)の目標値を達成する割合も高いことが明らかになった。ヴェストフォル病院トラスト(ノルウェー)のLine Kristin Johnson氏らによるこの研究結果は、欧州肥満学会(ECO 2026、5月12~15日、トルコ・イスタンブール)で発表された。

サプリ「メーカー推奨量超え」約2割、長期使用や錠剤タイプで多い可能性

 健康維持のために利用されることの多いサプリメントだが、摂取量によっては栄養素の過剰摂取につながる可能性もある。今回、日本の成人を対象とした調査で、サプリメント利用者の約2割がメーカーの表示する推奨摂取量(メーカー推奨量)を超えて摂取していることが明らかになった。長期使用や錠剤タイプの製品で多い傾向もみられ、過剰摂取の実態と関連要因が示された。研究は、東邦大学医学部社会医学講座衛生学分野の杉本南氏、同予防医療学分野の朝倉敬子氏らによるもので、詳細は3月19日付の「Interactive Journal of Medical Research」に掲載された。  近年、健康維持や栄養補給を目的としたサプリメントの利用は世界的に増加している。