内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

過体重・高齢の持続性AFの減量、重症度スコア改善につながらず/JAMA

 過体重を呈する持続性心房細動(AF)の高齢患者では、低カロリー食と行動支援プログラムを併用した介入は、安全上の懸念なく有意かつ持続的な体重減少をもたらすが、AF症状の重症度・負担や心臓リモデリング、追加のリズムコントロール介入の必要性には影響を及ぼさないことを、英国・オックスフォード大学のMatteo Sclafani氏らが、「LOSE-AF試験」の結果で示した。過体重はAFの強力なリスク因子であり、欧米の診療ガイドラインでは、肥満とAFを併発するすべての患者に対して減量が推奨されている。

うつ病予防に最適な年齢別の睡眠時間が判明

 睡眠時間の短縮は、青年期のうつ病と関連していることが報告されている。しかし、明確な用量反応関係や年齢別のリスク閾値に関しては、依然として十分に解明されていない。中国・皖南医科大学第一附属医院のWei Cheng氏らは、この関連性を明らかにするため、代表的なサンプルを用いて、発達段階に応じた最適な睡眠時間を特定することを試みた。Frontiers in Pediatrics誌2026年3月27日号の報告。  対象は、2020~23年の全米児童健康調査(NSCH)の横断データより抽出した6~17歳の青年12万6,407例。

日本のがん死亡率低下も、大腸がん・膵がん・子宮頸がんは依然高水準

 日本では全がんの年齢調整死亡率(ASR)が着実に低下している一方で、大腸がん、膵がん、子宮頸がんなど一部のがん種では依然として国際的に高い死亡率が続いていることが明らかになった。胃がんと肝がんでは大幅な改善が認められたものの、予防や検診による死亡率低下が期待されるがん種において十分な成果が得られていない実態が浮き彫りとなった。国立がん研究センターの片野田 耕太氏らによる本研究の結果はJapanese Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2026年3月5日号に掲載された。

働き盛り世代の心房細動が腎機能低下の加速と関連/京大

 日本の就労世代を対象とした全国規模のコホート研究において、新規に確認された心房細動(AF)は、eGFR低下の加速およびeGFRが30%以上低下するリスクの増加と関連していたことを、京都大学の森 雄一郎氏らが示した。JAMA Network Open誌2026年5月14日号掲載の報告。  AFは心不全や慢性腎臓病(CKD)の合併症としてよく知られているが、就労世代の成人では単独の所見として健康診断で偶然見つかることもある。若年~中年層のAFは将来的な心不全リスク上昇と関連することが知られている一方、その後の腎機能低下と関連するかどうかは明らかになっていない。

GLP-1Rを介さず肥満を改善?GIPR/GCGR標的薬の可能性

 体重減少にGLP-1受容体(GLP-1R)作動薬は本当に必要なのか――人気の肥満症治療薬の前提となっている考え方の一つに疑問を投げかける、新たな減量アプローチに関する研究成果が報告された。マウスやラットを用いた初期段階のこの研究により、GLP-1Rではなく、GIPおよびグルカゴンの受容体(GIPR/GCGR)を標的とする薬剤でも、GLP-1Rと同等の体重減少効果が得られる可能性が示唆された。米インディアナ大学ブルーミントン校化学科のRichard DiMarchi氏らによるこの研究結果は、「Molecular Metabolism」に4月15日掲載された。

糖尿病患者の将来リスクをAI活用で予測/福島医大・日本糖尿病学会ほか

 福島県立医科大学と千葉大学、国立健康危機管理研究機構(JIHS)らの研究グループは、株式会社エフコムとの共同研究により、AIを活用して糖尿病を5つのサブタイプに分類し、将来の合併症・併存症リスク(糖尿病関連腎臓病、透析導入、心血管障害など)を推計するウェブプラットフォーム「福島医大 糖尿病未来予測ナビ」を研究・開発した。このウェブプラットフォームは。5月20日に福島県立医科大学附属病院、日本糖尿病学会、てだこ浦西駅循環器・糖尿病クリニックの各ホームページ上で公開された。

心血管疾患2次予防、LDL-C 55mg/dL未満の達成後も高Lp(a)は強力な残余リスクに/EAS2026

 欧州心臓病学会(ESC)などのガイドラインでは、アテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の2次予防において、LDL-C 55mg/dL未満への厳格な管理を推奨している1)。しかし、依然として残る心血管リスク因子として、遺伝的要因の強いリポ蛋白(a)[Lp(a)]が注目されている。現在、具体的なLp(a)低下療法が確立されていない中、LDL-Cを徹底的に低下させることでLp(a)によるリスクをどこまで軽減できるか、とくに日本人患者における検証は不十分であった。  ギリシャ・アテネで開催された欧州動脈硬化学会(EAS2026)にて、国立循環器病研究センターの片岡 有氏らの研究グループがこの課題に関する多施設共同研究「Lp(a)-JAPAN study」の成果を発表した。なお、本研究はEuropean Heart Journal誌オンライン版2026年5月24日号に同時掲載された。

医師確保の新しい選択肢に、「旅当直」サイトオープン

 地方の医療機関にとって、医師確保は長年にわたる大きな経営課題となっている。とくに当直体制の維持は、常勤医の負担軽減や病院機能の継続に直結する一方で、従来の人材紹介や単発アルバイトだけでは、中長期的な関係性づくりにつながりにくいという課題がある。 こうした中、Mediative株式会社は、都市部の医師が地方の医療機関で当直勤務を行いながら、その土地の人や文化、地域医療の現場に触れる新しい地域医療体験「旅当直」のポータルサイトを、2026年5月14日に公開した。本稿では特別寄稿として、Mediative代表で医師の畑 拓磨氏が本サービスの特徴を紹介する。

市中肺炎で検出された肺炎球菌、ワクチンカバー率は?/感染症学会・化学療法学会

 肺炎球菌は市中肺炎(CAP)の主要な原因菌である。侵襲性肺炎球菌感染症のサーベイランスは、日本を含む多くの国で確立されているものの、肺炎球菌性CAPの血清型分布については、国内データが十分に蓄積されているとはいえない。そこで、日本の成人入院CAP患者を対象に、肺炎球菌性CAPの臨床的特徴、臨床転帰、肺炎球菌血清型の分布を明らかにすることを目的として、多施設共同前向き研究「PNEUMO Japan」が実施されている。本研究の中間解析の結果、肺炎球菌陽性と判定された患者は17.6%であり、CAP患者から検出された計76血清型のうち、89.5%は21価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV21)に含まれる血清型であることが示された。

「トイレでのスマホ」が痔の悪化の一因に

 米国消化器病学会(AGA)は4月29日、現時点で推奨される痔の診断と治療に関するベストプラクティスを公表した。AGAは、痔の診断・治療は消化器内科医が積極的に担うべきだとした上で、症候性の痔に対する第一治療選択肢は、食生活を見直して便通を整え、スマートフォン(以下、スマホ)を見ながらトイレに長居する習慣を改めることだとしている。  最新の「米国人のための食事ガイドライン」では、毎食でのタンパク質摂取や全脂肪乳製品の摂取が重視されているが、消化器専門医らは、高タンパク食、特に赤肉中心の食事に偏るあまり、食物繊維の摂取がおろそかになる傾向を懸念している。