日本の実臨床における片頭痛予防薬CGRP関連抗体の治療継続率は カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体は、片頭痛治療に有効な注射剤である。名古屋大学の種井 隆文氏らは、日本の実臨床におけるCGRP関連抗体治療の継続率、再開率、中止率を評価するため本研究を実施した。Neurology International誌2025年12月24日号の報告。 対象は、CGRP関連抗体治療を開始後3ヵ月以上のフォローアップ調査を受けた未治療の片頭痛患者。CGRP関連抗体治療の継続、中止、再開の決定は、患者の自由意思に基づいて行われた。
うつ病診療ガイドラインの効果的な使い方 日本うつ病学会は、2025年12月25日に『うつ病診療ガイドライン2025』を公開した。そこで、本ガイドラインの改訂のポイントについて、作成ワーキンググループの代表・責任者を務める加藤 正樹氏(関西医科大学医学部精神神経科学講座)、統括を務める渡邊 衡一郎氏(杏林大学医学部精神神経科学教室)、馬場 元氏(順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック)の3名に話を聞いた。「改訂の背景と概要、重症度別の治療」について取り上げた前編に続き、後編では「治療過程のフェーズ別の治療、サブタイプ・ライフステージ別の治療」について、紹介する。
老いに対する不安が老化を加速させる可能性も 「心配ばかりしているとしわが増える」と言われるが、その影響は、しわの増加だけにはとどまらないかもしれない。新たな研究で、年を取ることに対して不安を抱いている女性は老化が早く、老化への恐れが細胞レベルでの老化を加速させていることが示唆された。米ニューヨーク大学(NYU)グローバル公衆衛生学大学院のMariana Rodrigues氏らによるこの研究は、「Psychoneuroendocrinology」2月号に掲載された。Rodrigues氏らは、「老いへの恐れは、その人の実年齢の積み重ねよりも速いスピードで身体の老化を招くことが分かった」と結論付けている。
1型糖尿病とCKD併存、フィネレノンがUACRを改善/NEJM 1型糖尿病患者における慢性腎臓病(CKD)の治療では、30年以上前の研究に基づき、生活習慣、血糖値、血圧の最適化に重点が置かれ、レニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬が推奨されてきたが、これらの介入はCKDの進行を抑制する効果はあるものの、完全に阻止することはできないとされる。オーストラリア・University of New South WalesのHiddo J.L. Heerspink氏らは「FINE-ONE試験」において、非ステロイド型ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬フィネレノンはプラセボと比較して、有効性と安全性の代替指標としての尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)を有意に低下させ、高カリウム血症が多くみられるものの重篤な有害事象の頻度に大きな差はないことを示した。研究の成果は、NEJM誌2026年3月5日号で報告された。
アルツハイマー病に伴うアジテーションに対するブレクスピプラゾールの最適な投与量は アジテーションは、アルツハイマー病による認知症患者にとって最も苦痛な神経精神症状の1つであり、患者のQOLに重大な影響を及ぼし、介護者の負担を増大させる。ドーパミン受容体パーシャルアゴニストであるブレクスピプラゾールは、アジテーションのマネジメントに有望な薬剤である。パキスタン・King Edward Medical UniversityのHammad Javaid氏らは、アルツハイマー病に伴うアジテーションのマネジメントに対するブレクスピプラゾールの有効性と安全性を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Neurological Sciences誌2026年1月29日号の報告。
うつ病診療ガイドライン、ゼロベースの改訂でどう変わったか 日本うつ病学会は、2025年12月25日に『うつ病診療ガイドライン2025』を公開した。今回の改訂は、既存のガイドラインへの加筆修正ではなく、ゼロベースからの再構築となっている。そこで、本ガイドラインの改訂のポイントについて、作成ワーキンググループの代表・責任者を務める加藤 正樹氏(関西医科大学医学部精神神経科学講座)、統括を務める渡邊 衡一郎氏(杏林大学医学部精神神経科学教室)、馬場 元氏(順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック)の3人に話を聞いた。改訂のポイントについて「改訂の背景と概要、重症度別の治療」と「治療過程のフェーズ別の治療、サブタイプ・ライフステージ別の治療」に分け、前編と後編の2回にわたって紹介する。
日本人の腸内細菌叢、世界と異なる特徴は? ヒトの腸内細菌叢(マイクロバイオーム)は、宿主の免疫や代謝、健康状態と密接に関わっている。東京大学の西嶋 傑氏らの研究グループは、日本人5,000人以上の腸内メタゲノムデータを解析し、世界37ヵ国と比較した。その結果、日本人の腸内細菌叢にはビフィズス菌が豊富であり、9割が海藻の分解酵素を持つという独自の特徴や、腸内細菌叢の構成には特定の薬剤が大きく影響することなどが判明した。Proceedings of the Japan Academy, Series B誌2026年2月号に掲載。
約5人に1人が耳鳴りが原因で労働時間を減らしている 耳鳴りは、簡単にやり過ごせるもののように思われがちだ。しかし、最新の研究によると、耳鳴りは人のキャリアに大きな影響を及ぼす可能性があるようだ。約5人に1人の成人が、耳鳴りが原因で労働時間を減らしたり、仕事を辞めたことがあると回答したことが明らかになった。英アングリア・ラスキン大学のEldre Beukes氏らによるこの研究結果は、「Brain Sciences」に1月29日掲載された。Beukes氏は、「一部の人にとって、耳鳴りは単なる持続的な音以上のものだ。安定した雇用や職場でのウェルビーイングの妨げとなり、難聴や不安、睡眠トラブルを引き起こすことも珍しくない」と述べている。
GLP-1受容体作動薬、物質使用障害の予防や治療に有効か/BMJ GLP-1受容体作動薬の使用は、さまざまな物質使用障害(SUD)の発症リスク低下と一貫して関連し、複数の物質タイプにわたる幅広い予防効果があること、また、SUD既往患者においても有害な臨床アウトカムのリスク低下に関連していることが、米国退役軍人省セントルイス・ヘルスケアシステムのMiao Cai氏らによる観察研究の結果で示された。GLP-1受容体作動薬の使用がアルコール、タバコ、大麻使用障害の発症および再発リスクを低下させることが示されていたが、他の物質に関するエビデンスや、SUD既往患者の臨床アウトカムの改善に有効かどうかを評価する大規模研究は不足していた。著者は、「今回のデータは、GLP-1受容体作動薬がさまざまなSUDの予防と治療の両方において潜在的な役割を果たす可能性を示唆しており、さらなる評価が必要である」とまとめている。BMJ誌2026年3月4日号掲載の報告。
PHSは過去のもの?それとも現役?/医師1,000人アンケート 医療現場のICT化による業務効率化が期待される中、厚生労働省も補助金制度を設けるなど、生産性向上を目指す支援策が行われている。しかし、現場の環境整備・活用状況には施設ごとに大きな差がある状況と考えられる。CareNet.comでは会員医師(勤務医)1,025人を対象に、勤務先で実際どのような環境が整えられているか、デバイスの貸与・使用状況とメールの使用状況についてアンケートを実施した(2026年2月19~20日実施)。 勤務先からのパソコン(ノート・デスクトップどちらでも)貸与状況について聞いた結果、「自分専用で貸与あり」と回答したのは23.6%、「共用で貸与あり」と回答したのは9.2%で計32.8%となり、およそ7割の医師は勤務先からのパソコンの貸与はないという結果となった。