内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

早期アルツハイマー病、OGA阻害薬ceperognastatの有用性/JAMA

 O-結合型N-アセチルグルコサミニダーゼ(OGA)阻害薬のceperognastatは、早期症候性アルツハイマー病(AD)の疾患進行抑制効果が認められなかった。米国・Eli Lilly and CompanyのAdam S. Fleisher氏らが、日本を含む5ヵ国72施設で実施した無作為化二重盲検プラセボ対照第II相試験「PROSPECT-ALZ試験」の結果を報告した。OGAを阻害することで、過リン酸化タウの蓄積や神経原線維変化の形成を抑制できることが示唆されていたことから、開発が行われていた。JAMA誌オンライン版2026年7月13日号掲載の報告。

適量のコーヒーで心不全や脳卒中リスクが低下~AHAステートメント

 カフェインは世界で最も広く消費されている嗜好薬物の1つであるものの、心血管系に対する詳細なリスクや有効性については、摂取形態や個人差による影響を含めて整理が必要とされてきた。米国心臓協会(AHA)専門委員会のGregory M. Marcus氏(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)らは、カフェインおよびコーヒー摂取が心血管系に及ぼす影響に関する最新の科学的ステートメントを発表した。習慣的な適量摂取(カフェイン最大400mg/日、8オンスカップ[約240mL]でコーヒー3~5杯/日)は多くの成人において安全であり、冠動脈疾患、心不全、脳卒中、心房細動、2型糖尿病などのリスク低下と関連していることが示された。Circulation誌オンライン版2026年7月20日号に掲載。

人工甘味料は代謝に影響する? レビューとメタ解析が新たな知見

 人工甘味料を含むノンカロリーまたは低カロリーの非栄養性甘味料(non-nutritive sweeteners;NNS)は、過去数十年にわたり、砂糖に比べて健康的な代替品であると言われてきた。しかし、新たな研究によるとNNSは、腸内細菌叢などを介した機序が関与することで代謝に影響を与える可能性があるという。米タフツ大学フリードマン栄養科学政策大学院のMeng Wang氏らが、これまでの研究報告をレビューしたほか、新たなメタ解析を実施した結果であり、詳細は「Current Atherosclerosis Reports」に6月25日掲載された。

子どものジュース摂取、多いと将来の高血圧リスク上昇と関連

 子どもがおやつの時間に飲むジュースは、将来の心血管の健康に悪影響を及ぼす可能性があるようだ。子どもの頃から果汁100%のジュースや砂糖入り飲料(sugar-sweetened beverage;SSB)を日常的に飲んでいると、成人期に高血圧を発症するリスクが高まる可能性が、新たな研究で示された。トロント大学(カナダ)栄養学・慢性疾患予防分野のカナダ・リサーチ・チェアであるVasanti Malik氏らによるこの研究結果は、「Circulation」に6月22日掲載された。Malik氏はニュースリリースで、「幼少期の食習慣は、その後の健康に長期的な影響を及ぼす可能性がある。高血圧は若年成人だけでなく、小児や思春期の若者でも増加しており、早期発見と予防の重要性が一層高まっている」と述べている。

中高年のp-tau217値、認知機能低下を予測/JAMA

 米国・Mass General BrighamのRachel F. Buckley氏らは、6件の長期追跡研究に参加した認知機能が正常な中高年のデータを統合し、血漿中リン酸化タウ217(p-tau217)値の増加が、認知機能障害への進行リスクおよび認知機能の低下速度と関連していることを明らかにした。アルツハイマー病(AD)の血液バイオマーカー、とくに血漿p-tau217値は、認知機能が正常な人のAD初期の脳病理を正確に反映することから、認知機能障害への進行リスクとの関連について検証が求められていた。著者は、「今回の結果は、認知機能が正常な高齢者における予後予測モデルの開発、および認知機能低下の長期リスクの推定においてp-tau217が有用であることを支持するものであり、AD治療薬の臨床試験の設計に示唆を与えるものであった。

CKDの生命予後・腎予後に対するmGFR評価の意義とeGFRの有用性(解説:浦信行氏)

腎機能評価にはmGFRが最も有用であるが、その煩雑性から生命予後・腎予後との関連を示した成績は少ない。スウェーデンの成人のイオヘキソールを用いたmGFR値とこれらの関連を後ろ向きに評価し、併せてeGFRの有用性を後ろ向きに評価した成績がJAMA誌オンライン版で発表され、追跡期間中央値5.9年の概要がジャーナル四天王(2026年7月3日配信)に掲載された。その結果、mGFR90の群に対してmGFR60ですでに死亡率は1.21倍、腎代替療法導入では実に2.85倍の高頻度であった。この成績はmGFRで60がCKDの閾値であることを明らかにした意義のある研究である。

カフェインは頭痛を誘発するのか、軽減するのか

 カフェインは、鎮痛作用と頭痛の誘因となる可能性という二面性を有している。エジプト・Beni-Suef UniversityのMona Hussein氏らは、この二面性に焦点を当て、カフェインと頭痛との多面的な関係を検証し、さらにカフェインの鎮痛作用の根底にあるメカニズムを明らかにするため、ナラティブレビューを実施した。Brain and Behavior誌2026年6月号の報告。  本ナラティブレビューでは、カフェインの薬理作用、アデノシン受容体調節への関与、さまざまな頭痛タイプ(片頭痛、睡眠時頭痛、硬膜穿刺後頭痛[PDPH]、薬剤の使用過多による頭痛[MOH]、カフェイン離脱性頭痛など)への影響に関する実験的、臨床的、疫学的な研究のエビデンスを統合し、検討を行った。

BMI高値者の肥満症診断は十分か?

 肥満症診断の有無は、BMI高値の人の疾患リスクと関連しているのだろうか。このテーマについて、米国・テキサス大学マクガバン医科大学内科・外科学部肥満医学・代謝機能センターのDeborah B.Horn氏らの研究グループは、CALOR研究において民間のデータベースを使い、BMI基準で肥満に該当する人を診断記録の有無で層別化し、解析した。その結果、日米ともにBMI高値の人では、肥満症診断が十分ではなく、関連疾患の有病率が高いことがわかった。この結果はObesity誌オンライン版2026年7月18日号に掲載された。

夜間頻尿の背景に“夜間多尿”――排尿日誌データから見えた加齢の影響

 夜間頻尿は高齢者に多い症状であり、その背景には膀胱機能低下だけでなく夜間多尿など尿量分布の変化が関与すると考えられている。今回、日本の17施設で夜間頻尿患者875例を対象に、排尿日誌を用いて夜間多尿の実態が解析された。その結果、夜間多尿の割合は加齢とともに増加し、特に80歳以上で顕著であった。夜間頻尿は年齢や尿量分布など複数の要因が関与する多因子性の病態と考えられた。研究は、岐阜大学大学院医学系研究科泌尿器科の川瀬紘太氏、古家琢也氏らによるもので、詳細は6月12日付の「Neurourology and Urodynamics」に掲載された。

AD診断のAβPET、センチロイドの適正なカットオフ値は/JAMA

 アミロイド陽電子放出断層撮影(PET)は、アルツハイマー病(AD)の神経病理学的指標であるアミロイドβ(Aβ)の脳内沈着の測定法であり、研究および臨床の現場で広く用いられている。センチロイド(Centiloid)尺度は、AβPET画像の視覚的読影に有益とされる客観的かつ標準化された指標であり、臨床での使用に有望と考えられている。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のGanna Blazhenets氏らMeta-Centiloid研究グループは、AD診断におけるAβPETの信頼性の高い陽性判定の基準となるセンチロイドのカットオフ値を確定する目的で検討を行った。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年7月13日号に掲載された。