内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

LDL-C<55mg/dLでもMACE再発、リスク因子は?

動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の2次予防では、超高リスク患者においてLDL-C<1.4mmol/L(55mg/dL)の達成が推奨されている。一方で、LDL-Cを良好に管理しても動脈硬化の進展や心血管イベントの再発は起こりうる。今回、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後にLDL-C<1.4mmol/Lを達成した冠動脈疾患(CAD)患者におけるASCVD再発の臨床的特徴を検討した結果、主要心血管イベント(MACE)は6.2%に発生し、動脈硬化性疾患(polyvascular disease:PVD)がMACEと強く関連する一方、PCI後2ヵ月時点の治療中LDL-C<1.0mmol/L(40mg/dL)の達成はMACEリスク低下と関連していたことが明らかになった。本研究結果は、国立循環器病研究センター 循環器内科の片岡 有氏が8月28~31日にドイツ・ミュンヘンで開催されたEuropean Society of Cardiology 2026(ESC2026、欧州心臓病学会)の2次予防のセッションで発表、Journal of Clinical Lipidology誌2026年8月号にも掲載された。

レカネマブ、実臨床でも安全性は臨床試験とおおむね一致

 Sally Osmerさんは、最先端のアルツハイマー病治療薬レカネマブ(商品名:レケンビ)による治療を受ける機会があることを知り、迷わず受け入れた。Osmerさんはアルツハイマー病の家族歴があり、74歳のときに早期アルツハイマー病と診断された。診断当初、彼女は特に症状を自覚していなかったが、画像検査と遺伝子検査から診断が確定したという。Osmerさんは、「アルツハイマー病と診断されたときは、とてもショックを受けた。体は健康なのに脳はゆっくりと衰えていくと考えると、とても怖い。ただ、早期に発見できたのは幸運だったし、治療を開始できたことも嬉しく思っている」と話している。

チルゼパチド、2型糖尿病治療の負担軽減に寄与か――実臨床研究で示唆

 2型糖尿病では、複数の糖尿病治療薬の併用や複雑なインスリン療法が必要となり、患者の治療負担が増すことがある。こうした中、2型糖尿病患者を対象としたリアルワールド研究で、チルゼパチドは従来のGLP-1受容体作動薬と比べ、血糖コントロールや体重を改善しながら、糖尿病治療の負担軽減につながる可能性が示された。研究は、浅ノ川総合病院内科/金沢大学大学院未来型健康増進医学分野の澤村俊孝氏らによるもので、詳細は6月30日付の「Endocrine Practice」に掲載された。  複数の薬を服用する「ポリファーマシー(多剤併用)」や複雑なインスリン療法は、2型糖尿病患者の治療負担を増大させるだけでなく、低血糖や転倒、入院などのリスクとも関連する。

スタチンとARBの併用で認知症リスクは低下するのか

 高血圧と脂質異常症は、認知症の修正可能な危険因子であり、スタチンと降圧薬の併用は保護的な効果をもたらす可能性がある。しかし、特定の薬剤の組み合わせに関するエビデンスは依然として限られている。オーストラリア・タスマニア大学のEyayaw Ashete Belachew氏らは、アンジオテンシンII(Ang-II)産生を増加させる降圧薬(Ang-II産生促進薬)とスタチンの併用と、Ang-II産生を減少させる降圧薬(Ang-II産生抑制薬)とスタチンの併用を、認知症リスクとの関連について比較検討した。International Journal of Geriatric Psychiatry誌2026年8月号の報告。

生活リズムが規則的な高齢者は痛みや抑うつ症状が少ない傾向

 規則正しい生活リズムを維持することは、心身の健康維持につながるかもしれない。毎日の睡眠や食事、社会的交流などの行動や社会生活のリズム(以下、生活リズム)が規則的な人は、痛みや抑うつ症状が少ない傾向にあることが、新たな研究で示された。また、このような生活リズムの規則性と健康との関連は、不眠症状の有無に関わりなく認められたという。米ミズーリ大学人間発達学分野のEunjin Tracy氏らによるこの研究結果は、「Journal of Behavioral Medicine」6月号に掲載された。

2~5歳児にインフルワクチンが有効、米国では秋生まれに感染が少ない

 2~5歳児において、秋生まれの小児はインフルエンザワクチンの接種を受ける可能性が高く、インフルエンザと診断される可能性が低いという研究結果が、「JAMA Pediatrics」に6月1日掲載された。  米マサチューセッツ総合病院のChristopher M. Worsham氏らは、2016~2023年の各インフルエンザシーズンについて、秋生まれと夏生まれの2~5歳児におけるインフルエンザワクチン接種の有効性を検討した。  その結果、対象となった各インフルエンザシーズンにおいて、秋生まれの小児はインフルエンザワクチンの接種を受ける可能性が高く、インフルエンザと診断される可能性が低いことが分かった。

研修医のどのくらいが臨床で生成AIを使用しているか/東大ほか

 生成AI(GenAI)は、われわれの日常生活にも広く浸透しており、臨床現場でも活用されている。では、臨床で医師、とくに研修医はどのくらいGenAIを使用しているのであろうか。このテーマについて東京大学大学院医学系研究科生体防御感染症学の三輪 俊貴氏らの研究グループは、研修医の臨床現場における検索エンジンとしてのGenAI使用状況を調査した。その結果、GenAIの使用は「知識の崩壊」を示唆するような自己申告行動とは関連しておらず、GenAIの非使用者におけるリテラシーは依然として限定的であることがわかった。JMIR AI誌2026年7月17日号に掲載。

アルツハイマー病と強く関連したのは、高血圧より低血圧?

 アルツハイマー病(AD)と関連する心血管疾患(CVD)のサブタイプが特定され、最も強く一貫した関連が見られたのは低血圧であったという研究結果が、「Journal of the American Heart Association(JAHA)」6月16日号に掲載された。  米ミシガン工科大学のAili Toyli氏らは、UKバイオバンク(対象者50万2,133人)とAll of Us研究プログラム(対象者28万7,011人)という2つの大規模なバイオバンクにおいて、ADと11種類のCVDサブタイプとの関連を検討した。

体重の増減を繰り返すと太ももの筋肉が減る?

 中高年を対象とした研究で、48カ月間の追跡期間中に体重の増減を繰り返した人では、最終的な体重の変化が小さくても、大腿部(太もも)の筋肉体積の減少率が増減を繰り返さなかった人の4倍近くに上ったことが示された。米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)放射線科教授のThomas Link氏らによるこの研究結果は、7月21日付で「Radiology」に掲載された。Link氏は、「体重の増減を繰り返した人では、脂肪とともに多くの筋肉が失われ、その筋肉を取り戻すことはなかった。これは、減量中に筋肉体積を維持する方法を明らかにすることが、全身の健康にとって重要であることを示している」とニュースリリースで述べている。

ドンペリドン、葛根湯などに重大な副作用追加/厚労省

 2026年8月25日、厚生労働省は添付文書の改訂指示を発出し、ドンペリドンおよびメトクロプラミド、葛根湯、一部の免疫チェックポイント阻害薬などにおいて「重大な副作用」が追記された。  ドンペリドン(商品名:ナウゼリン錠ほか)、メトクロプラミド(同:プリンペラン錠ほか)および塩酸メトクロプラミド(同:プリンペラン注射液)に対し、国内外の疫学調査において致死性不整脈および心突然死のリスク増加が示唆されたことから、「重大な副作用」に「重篤な不整脈」が追加された。