内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

アルツハイマー病に対するアーモンド効果、その結果は?

 アーモンドは、脳の強壮や記憶力向上において、ペルシャ医学でたびたび推奨されている。また、いくつかのエビデンスにおいても、アーモンドの記憶力への効果が裏付けられている。イラン・Iran University of Medical SciencesのMohsen Mohajeri氏らは、アルツハイマー病患者におけるアーモンドの記憶力および認知機能への影響を評価するため、ランダム化比較試験を実施した。Avicenna Journal of Phytomedicine誌2026年3・4月号の報告。  本ランダム化比較試験では、軽〜中等度の認知機能障害を有するアルツハイマー病患者60例を対象に、アーモンド摂取群(1日10gの粉末スイートアーモンドと小さじ1杯の粉末ロックキャンディを既存の処方薬に加えて摂取)または対照群(既存の処方薬を継続)にランダムに割り付け、3ヵ月間フォローアップを行った。

DOACに併用するNSAIDs、出血リスクが低いのは?

 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に関連する消化管出血について、関節リウマチや変形性関節症などでは、COX-2選択的NSAIDsを用いたほうがリスクが低いと報告されている。しかし、直接経口抗凝固薬(DOAC)による治療を受けている非弁膜症性心房細動(NVAF)など、出血リスクが高い集団におけるCOX-2選択的NSAIDsの有益性は明らかになっていない。そこで、ドイツ・シャリテー-ベルリン医科大学のFabian Maximilian Meinert氏らの研究グループは、NVAF患者におけるDOACとNSAIDsの併用について、NSAIDsをCOX-2選択性で分類し、出血リスクを比較した。

抗菌薬使用とセリアック病発症に因果関係は認められず

 抗菌薬の使用はセリアック病(CD)の発症と関連付けられてきたが、新たな研究で、この因果関係を支持するエビデンスは認められないことが示された。CD患者では、CDではないきょうだいや一般集団と比較して抗菌薬使用のオッズが高かったものの、腸粘膜が正常な人では、そのオッズはさらに高かったという。ヨーテボリ大学(スウェーデン)のMaria Ulnes氏らによるこの研究は、「Clinical Gastroenterology and Hepatology」に4月27日掲載された。  Ulnes氏は、「CDと抗菌薬使用との間に因果関係は認められなかった。抗菌薬の適正使用が重要であることに変わりはないが、CD発症を恐れて抗菌薬の使用を避ける理由はない」と述べている。

ジギタリス配糖体の再評価――復権ではなく再配置として読む(解説:野間重孝氏)

私が循環器内科医として臨床の現場に入ったのは1980年(昭和55年)である。当時、心不全治療においてまず教えられたのは、利尿薬の使い方とジギタリスの使い方であった。病棟では、浮腫や肺うっ血に対して利尿薬をどう調節するか、また心不全例あるいは心房細動合併例に対してジギタリスをどのように用いるかが、循環器診療の基本手技の1つとして扱われていた。しかし、当時は現在のように、大規模ランダム化比較試験によって薬剤の有効性を検証し、その結果に基づいてガイドライン上の位置付けを定めるという考え方は、まだ一般的ではなかった。利尿薬もジギタリスも、経験的に症状を改善する薬として使用されていたのである。

精神症状の有無でアルツハイマー病に伴うアジテーションに対するブレクスピプラゾールの効果に違いはあるか?

 アルツハイマー病患者は、アジテーションと精神病症状を併発することが少なくない。米国・Banner Alzheimer's InstituteのPierre N. Tariot氏らは、精神病症状を併発するアルツハイマー病患者と併発しない患者におけるアジテーションに対するブレクスピプラゾールの有効性と安全性を明らかにするため、長期試験の事後解析を実施した。Neuropsychiatric Disease and Treatment誌2026年4月21日号の報告。  アルツハイマー病に伴うアジテーションを有する患者を対象に、ブレクスピプラゾールとプラセボを比較した2つの第III相試験(欧州、ロシア、米国で実施された12週間ランダム化二重盲検プラセボ対照固定用量試験)のデータを統合した。

中高年の前兆を伴う片頭痛、脳梗塞リスクの上昇と関連

 前兆を伴う片頭痛を有する中高年では、片頭痛のない中高年と比べて虚血性脳卒中(脳梗塞)リスクが高い可能性があるとする研究結果が報告された。前兆を伴う片頭痛を有する人では、片頭痛のない人に比べて脳梗塞リスクが73%高かった一方、前兆を伴わない片頭痛を有する人では有意なリスク上昇は認められなかったという。米バーモント大学神経学分野のAdam Sprouse-Blum氏らによるこの研究結果は、「Neurology」に5月20日掲載された。  研究グループによれば、片頭痛の前兆とは、片頭痛発作に先立って現れる視覚的または感覚的な異常を指す。

食事支援で心不全患者のQOL改善の可能性

 心不全のために入院治療を受けた患者に対して、退院後に心臓に良い食品を提供することで、患者の生活の質(QOL)改善につながる可能性が示された。米テキサス大学(UT)サウスウェスタン医療センターのAmbarish Pandey氏らの研究の結果であり、詳細は「JAMA Cardiology」に4月8日掲載された。  心不全入院後の病状管理の難しさは、退院の瞬間に始まる。退院後にはしばしば、多くの薬を正しく服用することが困難であったり、栄養価の高い食料品の入手に支障を来したりといった問題に直面する。これらの課題のうち後者に対しては、食事や食材を薬のように“処方”することが解決策になる可能性が浮かび上がった。

降圧薬の有害事象による中止、薬剤クラスで差/JAMA

 降圧薬に関する短期の二重盲検無作為化試験における有害事象や治療中止の発現は、薬剤クラスやレジメンによってばらつきがあり、一部の併用療法では単剤療法と比べて忍容性が優れることが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のNelson Wang氏らによるネットワークメタ解析の結果で示された。レジメンの中には、プラセボよりも有害事象による治療中止率が低く、症状の改善が示されたものもあった。得られた知見について著者は、「試験レベルに基づく結果であり、またネットワークメタ解析の前提条件に依存しているため、すべての患者に適用されるものではない」と述べている。JAMA誌オンライン版2026年5月28日号掲載の報告。

脳梗塞治療と心筋梗塞治療の類似性と相違(解説:後藤信哉氏)

今の若い世代の循環器内科医にとって、心筋梗塞に対する再灌流療法は冠動脈インターベンションであろう。1986年から循環器内科医をしている筆者は、心筋梗塞治療に血栓溶解療法が主流になりそうな時代があったことを知っている。血栓溶解療法には内因系のプラスミノーゲンをプラスミンに転換することにより、線溶効果を狙う。ヒトの身体はバランスが取れているので、線溶を亢進させれば、体内の血栓性も亢進する。血栓溶解療法には血小板、凝固系を阻害する抗血栓療法の併用が必須である。われわれは1980~90年代に多数の抗凝固薬、抗血小板薬の併用を試してきた。

肥満や食嗜好に関係する社会的要因は何か/日本糖尿病学会

 日本糖尿病学会の第69回年次学術集会(会長:下村 伊一郎氏[大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学 教授])が、5月21~23日の日程で、大阪国際会議場、リーガロイヤルホテル大阪をメイン会場に開催された。  今回の学術集会は「IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して」をテーマに、41のシンポジウム、143の口演、ポスターセッション、会長特別企画による講演、特別企画「糖尿病とともに生活する人々の声をきく」などが開催された。