内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

心血管疾患2次予防、目標LDL-C値55mg/dL未満でリスク低下/NEJM

 動脈硬化性心血管疾患患者において、目標LDL-C値は55mg/dL未満が70mg/dL未満よりも、3年時点の心血管イベントリスクの低下に結び付いたことを、韓国・延世大学校医科大学のYong-Joon Lee氏らEz-PAVE Investigatorsが行った非盲検無作為化優越性試験の結果で報告した。ガイドラインでは動脈硬化性心血管疾患患者におけるLDL-C値低下を推奨しているが、これらの患者の2次予防のための適切な目標LDL-C値について評価した無作為化試験からのエビデンスは限定的なままであった。NEJM誌2026年4月9日号掲載の報告。

麻疹患者の劇的な増加はワクチン接種率のわずかな低下と関連

 ワクチン接種率がわずかに低下するだけで、麻疹(はしか)の新規感染者数や入院・死亡数がいずれも7倍以上に増える可能性があるとする報告書がCommon Health Coalitionから発表された。米国で、小児の麻疹、おたふくかぜ、風疹の3種混合ワクチン(MMRワクチン)の接種率が年間1%低下するだけで、5年後には年当たり約1万7,000例の麻疹症例と4,000件の入院、36件の死亡につながる可能性があると、報告書は結論付けている。この研究は、査読前論文のオンラインリポジトリ「medRxiv」に2月20日公開された。

アルツハイマー病への抗アミロイドβ抗体薬、日本での導入実態は?/長寿研

 アルツハイマー病(AD)の病態に直接作用する抗アミロイドβ(Aβ)抗体薬であるレカネマブとドナネマブが、日本でも2023~24年にかけて実臨床に導入された。東京都健康長寿医療センター研究所の井原 涼子氏らの研究グループは、日本の国民皆保険制度下におけるこれら薬剤の導入実態と、患者の意思決定要因に関する調査を実施した。その結果、本治療を希望して受診した患者のうち、実際に投与を開始したのは約20%にとどまり、高額療養費制度によって経済的障壁が低い環境下でも、治療適格性や副作用への懸念が大きなハードルとなっている現状が浮き彫りになった。Alzheimer's & Dementia: Diagnosis, Assessment & Disease Monitoring誌オンライン版2026年3月24日号に掲載。

潰瘍性大腸炎の症状を抑えるグセルクマブ皮下注への期待/J&J

 Johnson & Johnson(法人名:ヤンセンファーマ)は、潰瘍性大腸炎(UC)の治療薬グセルクマブ(商品名:トレムフィア)の製造販売承認事項一部変更の承認を取得にともない、都内でメディアセミナーを開催した。グセルクマブは、IL-23のp19サブユニットに結合してIL-23を阻害する医薬品として初めて承認された完全ヒト型モノクローナル抗体であり、わが国では尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬などの治療薬としてすでに承認を得ている。UCでは中等症~重症の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)の治療薬として2026年2月19日に製造販売承認事項一部変更の承認を取得した。

エボロクマブ追加、動脈硬化のない糖尿病患者の1次予防に有効/JAMA

 既知の重度動脈硬化がなく糖尿病を有する患者において、エボロクマブによる早期の強化LDLコレステロール(LDL-C)低下療法は有益であることが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のNicholas A. Marston氏らVESALIUS-CV Investigatorsによる「VESALIUS-CV試験」の事前に規定されたサブグループ解析で示された。同試験は、心筋梗塞や脳卒中の既往歴がなく心血管イベントのリスクは高いという、比較的リスクが低い集団の1次予防において、PCSK9阻害薬の追加投与が主要心血管イベント(MACE)のリスクを低減することを実証した初めての臨床試験であるが、患者の多くが既知の重度の動脈硬化を有していた。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年3月28日号で報告された。

初発うつ病患者の抑うつ/不安症状と血圧との関係

 抑うつ症状および不安症状は、うつ病患者によくみられる症状である。しかし、未治療うつ病患者におけるこれらの症状と血圧との関連は、これまで十分に解明されていなかった。中国・南京医科大学第二附属医院のQi Qian氏らは、初回発症・未治療のうつ病患者における抑うつ症状および不安症状と血圧との間の潜在的な関連を検討するため、本研究を実施した。Scientific Reports誌2026年2月10日号の報告。  対象は、初回発症・未治療のうつ病患者1,718例。抑うつ症状はハミルトンうつ病評価尺度(HAMD-17)、不安症状はハミルトン不安尺度(HAMA)を用いて評価した。

帯状疱疹、50歳未満でも罹患リスクが高くなる6つの併存疾患

 50歳以上および免疫不全を有する成人では、帯状疱疹の罹患リスクが高いが、18~49歳の併存疾患を有する患者における帯状疱疹罹患リスクについてのエビデンスは不足している。グラクソ・スミスクラインのRachel A. Cohen氏らによる米国の医療保険請求データを用いた大規模後ろ向き研究の結果、特定の併存疾患を有する若年成人(30歳以上)では、50~59歳の併存疾患および免疫不全のない成人と比較して帯状疱疹の罹患リスクが高いことが示された。Clinical Infectious Diseases誌オンライン版2026年3月27日号掲載の報告。

筋力が高齢女性の死亡リスクと関連

 筋力が寿命に好ましい影響を与える可能性が報告された。高齢女性において、握力などで評価した筋力と8年間の追跡期間中の死亡リスクとの間に、有意な関連が見られたという。米ニューヨーク州立大学バッファロー校のMichael LaMonte氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Network Open」に2月13日掲載された。  この研究では、高齢者の筋力の評価によく用いられている、握力および椅子から立ち上がる速度(5回立ち上がりテスト:椅子からの立ち上がり動作を5回行った所要時間)という2項目が測定された。その結果、高齢女性では握力が15ポンド(7kg弱)高いごとに死亡率が12%低下し、椅子から立ち上がる所要時間が6秒短いごとに死亡率が4%低下するという関連が示された。

日本における多剤併用の診療報酬改定が睡眠薬の長期処方に及ぼした影響

 神戸大学の木村 丈司氏らは、日本における多剤併用に関する診療報酬改定が高齢患者の睡眠薬の長期処方に及ぼす影響を評価するため、本研究を実施した。Geriatrics & Gerontology International誌2026年2月号の報告。  対象は、50歳以上の外来および入院患者。JMDC医療機関データベースを用いて分析を行った。対象とした睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬(BZD)、Z薬、ラメルテオンおよびオレキシン受容体拮抗薬(ラメルテオン/ORA)。2015~22年の各月における、外来および入院患者1万人当たりの睡眠薬新規処方率(4週間以上)を算出した。診療報酬改定が行われた2020年4月を介入点として、中断時系列分析を実施した。

緑茶は肝がんリスクを下げるのか~JACC Study

 緑茶の摂取と肝がんのリスクとの関連について、これまでの報告は一貫していない。今回、日本人成人の大規模な前向きコホート研究であるJACC Studyで、緑茶の摂取が肝がんリスクの低下と関連し、用量反応関係を示したことが報告された。Asian Pacific Journal of Cancer Prevention誌2026年4月号に掲載。  本コホート研究には、1988~90年のベースライン時点で肝がんの既往がなく、40~79歳の4万1,999人(男性1万8,205人、女性2万3,794人)が登録された。検証済みの自己記入式質問票を用いて、個人の社会人口統計学的特性、既往歴、生活習慣を評価し、2009年末まで肝がん発症状況を追跡した。