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2026/07/15
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内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

敗血症患者に対する30mL/kg以上の初期輸液、30日死亡率低下と関連

 大規模コホート研究で、市中発症敗血症患者に対する初期輸液療法として、来院6時間以内に30mL/kg以上の輸液を実施した場合、30日死亡率の低下と関連することが示された。とくに低灌流例だけでなく、中等度乳酸上昇例でも死亡率低下が認められ、従来は輸液過剰が懸念され十分な輸液が控えられてきた重度心・腎疾患併存例でも有害性を示す結果は得られず、むしろ輸液量の増加に伴い死亡率が低下する可能性が示唆された。Intermountain Medical Center(米国・ユタ州)のElizabeth S. Munroe氏らによる本研究はJAMA Network Open誌2026年6月12日号に掲載された。

ピロリ除菌後の胃がん、喫煙が独立したリスク因子

 Helicobacter pylori(H. pylori)除菌に成功した後も胃がんが発症するリスクは残存し、喫煙が独立したリスク因子であることが、日本の全国規模コホート研究で示された。現在喫煙者における毎日の飲酒は、非喫煙・非飲酒者と比較して胃がんリスクのさらなる上昇と関連していた。朝日生命成人病研究所 附属病院の新井 絢也氏らによる本研究はHelicobacter誌2026年5・6月号に掲載された。

猫との同居は小児喘息を悪化させる?

 猫を飼うと子どもの喘息が悪化するのではないかとの懸念がある中、その関連は認められないとする研究結果が報告された。スウェーデンの3万人以上の子どもを対象にした新たな研究で、猫と同居していても、子どもや10代の若者の喘息の重症度は悪化しないことが示された。カロリンスカ研究所(スウェーデン)のResthie Putri氏らによるこの研究結果は、「Frontiers in Allergy」に6月10日掲載された。Putri氏はニュースリリースの中で、「猫と暮らす子どもと猫と暮らしていない子どもとの間で、喘息の重症度、増悪、喘息コントロール、肺機能に違いは見られなかった。飼っている猫の数や性別、年齢による喘息アウトカムの違いも確認されなかった」と述べている。

糖尿病患者の感染症リスクに警鐘

 糖尿病患者における感染症のリスクが過小評価されているとする論文が、「Diabetes」に6月6日掲載された。英ロンドン大学シティ・セント・ジョージ校のJulia Critchley氏らの研究の結果であり、1型糖尿病と2型糖尿病、さらに糖尿病予備群においても感染症のリスク上昇が認められるという。  糖尿病は体のさまざまな部位にダメージを与え、特に心臓や腎臓、目(網膜)などへの影響が大きいことがよく知られている。しかし研究者らは、「糖尿病による重大な健康リスクの一つである感染症が、そのリスクの大きさに見合うほど注目されていない」としている。

コーヒー・紅茶はうつや不安の軽減に有効か?

 イランにおけるメンタルヘルスの問題の深刻化と独特な飲用習慣を踏まえ、イラン・テヘラン医科大学のMohammad Matin Mahjourian氏らは、紅茶やコーヒーの摂取と抑うつ・不安症状との関連を明らかにするため研究を実施した。Scientific Reports誌オンライン版2026年5月31日号の報告。  本横断研究では、2018年2月〜2019年7月、イランの主要5都市において層化多段階クラスターサンプリング法を用いて対象成人1,994人を募集した。紅茶とコーヒーの摂取量は、自己申告による1日または1週間の摂取量に基づいて評価した。紅茶については3つのカテゴリーに分類、コーヒーについては摂取者と非摂取者に分類した。

断食模倣食、歯周病患者の炎症マーカー低下と関連

 断食を模倣した食事スタイルを短期間実施することで、歯周病に伴う炎症が軽減されるとする、英キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)のGiuseppe Mainas氏らによる論文が6月10日、「Journal of Clinical Periodontology」に掲載された。論文の筆頭著者である同氏は、「本研究結果は歯周病の治療において、適切な歯磨きに加えて生活習慣の改善も重要であることを示唆している」と述べている。  歯周病対策として多くの歯科医は、歯の周囲の感染部位の清掃に重点を置いている。一方で、食生活が歯周病に何らかの影響を及ぼす可能性について検討している研究者もいる。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群、女性は男性より症状負担が大きい

 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の女性では、OSAの重症度の指標である無呼吸低呼吸指数(AHI)は男性よりも低いものの、頭痛、悪夢、夜間頻尿などの症状負担は男性よりも大きい傾向があることが、新たな研究で示された。米ピッツバーグ大学の睡眠医学研究者であるStuti Vaidya氏らによるこの研究は、米国睡眠関連学会連合(APSS)の年次総会(SLEEP 2026、7月14〜17日、米ボルチモア)で発表予定であり、要旨は「Sleep」5月増刊号1に掲載された。APSSは、米国睡眠医学会(AASM)および睡眠研究学会(Sleep Research Society)が共同で設立した組織である。

高齢者のポリファーマシー対策啓発資材が完成/厚労省

 さまざまな疾患を併存していることが多い高齢の患者では、処方された治療薬の副作用や相互作用などが大きなリスクとなるケースもある。そこで、厚生労働省では2018年に『高齢者の医薬品適正使用の指針』(リンク→https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf)を公開し、いわゆる「ポリファーマシー対策」を示した。今回、高齢者のポリファーマシー対策を進めるための医療従事者向けの普及啓発資材が完成。厚労省は6月24日より公開、配信を行っている。

コーヒーはなぜ脂肪肝を抑制するのか

 コーヒーは脂肪肝などの代謝性疾患リスクを減らすことがメタ解析で示唆されている。遊離脂肪酸や炭水化物を豊富に含む門脈血は脂肪肝の一因となるが、コーヒー摂取により上腸間膜動脈(SMA)とそれに続く門脈の血流が減少することが脂肪肝リスク抑制の一因となっている可能性がある。しかしながら、これまでコーヒー摂取でこれらの血流が減少するかどうか成人で検討した研究は見当たらない。今回、杏林大学の研究グループが若年男性の腹部血流を超音波検査で調べた結果、コーヒー摂取でSMAおよび門脈の血流が減少したことがわかった。Pharmacology research & perspectives誌2026年8月号に掲載。

大気汚染物質への長期曝露は冠動脈疾患の進行と関連

 大気汚染への長期曝露は、たとえ曝露レベルが中等度であっても冠動脈疾患(CAD)の進行と関連することが、新たな研究で示された。大気汚染物質であるPM2.5および二酸化窒素(NO2)への曝露レベルが高い人ほど、心臓のCT画像で評価した冠動脈石灰化スコア(CACS)とプラーク負荷が高かったという。トロント大学(カナダ)医療画像学分野のKate Hanneman氏らによるこの研究結果は、「Radiology」に6月9日掲載された。  Hanneman氏によると、本研究の対象者における大気汚染物質への10年間の曝露量中央値は、カナダの現行の空気質基準を大きく下回っていたという。