内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

新規インフルワクチンの第III相試験、mRNA-1010 vs.従来型ワクチン/NEJM

 開発中の季節性インフルエンザワクチンmRNA-1010(Moderna製)は、標準用量投与の承認済みワクチンよりも、50歳以上の成人におけるRT-PCR検査で確認されたインフルエンザ様疾患の予防において優れることが示された。報告された有害事象の頻度は、mRNA-1010群で高かった。ベルギー・ゲント大学のIsabel Leroux-Roels氏らFluent Trial Investigatorsが、第III相二重盲検実薬対照試験「Fluent試験」の結果を報告した。mRNA-1010は、世界保健機関(WHO)が2024-25年株として推奨する3つのインフルエンザ株(A/H1N1、A/H3N2、B/Victoria)由来のヘマグルチニン糖タンパク質をコードしている。NEJM誌2026年5月7日号掲載の報告。

若年性認知症、そのリスク因子は?

 65歳未満で発症する若年性認知症は、重要な健康上の問題である。しかし、認知症のリスク因子に関する知見の多くは、65歳以降で発症した晩年期認知症の研究から推測されたものである。米国・ミネソタ大学のKatherine Giorgio氏らは、若年性認知症とさまざまな人口統計学的因子、臨床的因子および生活習慣因子との関連性を調査し、それらの推定値を晩年期認知症の場合と比較した。The Lancet Healthy Longevity誌オンライン版2026年4月2日号の報告。  英国および米国における5つの地域ベースの縦断的コホート研究(UKバイオバンク、ARIC[Atherosclerosis Risk in Communities Study]研究、フラミンガム心臓研究、多民族アテローム性動脈硬化症研究[Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis]、ホワイトホールII研究)のデータを統合し、標準化した。

PTSDと片頭痛との関連性は?

 片頭痛は、QOL低下および精神疾患の併発リスクの増加と関連している。そして近年のエビデンスでは、片頭痛と心的外傷後ストレス障害(PTSD)との関連についての関心が高まっている。ドイツ・Carl von Ossietzky Universitat OldenburgのLucie Nitsche氏らは、PTSDと片頭痛との関連性の程度を評価するため、関連する研究から得られた有病率および発生率データを統合し、システマティックレビューを実施した。Headache誌2026年4月号の報告。  MEDLINE(PubMed経由)、EMBASE(Elsevier経由)、PsycInfo(EBSCOhost経由)において、2024年11月22日までに報告された研究を包括的に検索した。

全死因死亡と関連した昼寝パターンは?

 ウェアラブルデバイスを用いて客観的に測定した昼寝パターンと全死因死亡との関連を調査した前向きコホート研究により、長時間の昼寝、頻回の昼寝、そして午前中に昼寝をする傾向がある高齢者では全死因死亡リスクが高いことが、米国・Harvard Medical SchoolのChenlu Gao氏らによって示された。JAMA Network Open誌2026年4月20日号掲載の報告。  高齢者における過度な昼寝は、心血管疾患や神経変性疾患などとの関連が報告されている。しかし、これまでの研究の多くは自己申告による昼寝評価に基づいており、昼寝のタイミングや日ごとの変動性など、詳細な昼寝の特徴については十分に検討されていなかった。

高齢者の心不全リスク、無症状の心房細動で約3倍に上昇の可能性

 高頻度に見られるタイプの不整脈である心房細動(AF)がある人では、たとえ無症状であっても心不全(HF)リスクが有意に上昇することが、新たな研究で示された。スクリーニングで無症候性AFが検出された患者では、AFがない人と比べてHFの発症リスクが約3倍高かったという。この研究結果は、欧州不整脈学会年次集会(EHRA 2026、4月12~14日、フランス・パリ)で発表された。  この新たな知見は、AF患者におけるHFの早期発見と治療に役立つ可能性がある。本研究を主導したダンデリード病院(スウェーデン)の循環器専門医であるGina Sado氏は、「HFとAFは双方向の関係にあり、互いに進行を加速させる。

「MASLD診療ガイドライン」改訂、脂肪肝を全身疾患として再定義/日本消化器病学会

 2026年4月、「MASLD診療ガイドライン」が改訂された。2020年に発刊した前版の「NAFLD/NASH診療ガイドライン」から6年ぶりの改訂で、第3版となる。2026年4月16~18日に開催された第112回日本消化器病学会総会では、改訂ポイントを解説するパネルディスカッションが開催された。  今改訂の最大のトピックスは、疾患名の変更とその定義だ。従来、脂肪性肝疾患に用いられてきた「NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)」「NASH(非アルコール性脂肪肝炎)」の疾患名は国際的コンセンサスに基づき、2023年に「MASLD(metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease)」「MASH(metabolic dysfunction-associated steatohepatitis)」に変更された。

ある種の抗うつ薬がLong-COVIDの疲労改善に有効か

 抗うつ薬の一種が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患後に持続する疲労の改善に有効な可能性が報告された。マクマスター大学(カナダ)のEdward Mills氏らの研究によるもので、詳細は「Annals of Internal Medicine」に3月31日掲載された。同時に評価された血糖降下薬のメトホルミンに関しては、有効性が示されなかったという。  COVID-19の急性期以降にさまざまな症状が遷延化する、いわゆる「Long COVID」は、いまだ世界中の多くの人の生活の質(QOL)を低下させている。特に疲労は、最も一般的で生活機能に大きな影響を及ぼす症状とされる。Long COVIDの治療手段としてこれまでに、抗うつ薬のフルボキサミンと血糖降下薬のメトホルミンが有効な可能性が、観察研究などで示唆されている。

歯の減少や噛み合わせの低下は体重増加につながる?

 歯を失うと体重が増える可能性がある――そんな研究結果が報告された。歯の本数が少ないこと、噛み合わせ(咬合機能)や歯周の状態が悪いことは体重増加と有意に関連していることが示されたという。研究グループは、歯の喪失が咀嚼能力に影響し、それが健康的な食事の選択を制限する可能性があると指摘している。ペロタス連邦大学(ブラジル)のNatalia Pola氏らによるこの研究結果は、「Journal of Periodontology」に3月6日掲載された。  この研究では、ペンシルベニア州ピッツバーグとテネシー州メンフィスを拠点とする長期健康調査プロジェクト(Health ABC)の参加者903人を追跡して、口腔状態と体重の変化との関連が検討された。

肥満患者への減量介入がQOLに及ぼす影響

 肥満患者への減量介入は健康関連QOL(HRQOL)にどのような影響を及ぼすであろうか。このテーマについて、米国・ペニントン・バイオメディカル研究センターのKara D. Denstel氏らの研究グループは、プライマリケアのクリニックの肥満患者803例を対象に減量介入を2年にわたり行った。その結果、減量はHRQOLの改善と関連していることがわかった。Obesity誌2026年5月号に掲載。  研究グループは、減量とHRQOLの変化との関連性と減量介入を受けた患者間における治療反応の違いを目的に、18のプライマリケアのクリニックで、24ヵ月間の集中的なライフスタイル介入群または通常ケア群に無作為に割り付け検討した。

市中肺炎への抗菌薬、3~4日vs.5日以上

 市中肺炎(CAP)に対する治療において、抗菌薬投与期間の短縮により有害事象や薬剤耐性リスクが抑制される可能性がある。一方、入院患者における3~4日間の短期治療を支持する実臨床データは限られている。そこで、米国・テキサス大学サウスウェスタン医療センターのGeorge Doumat氏らの研究グループは、CAPで入院し、抗菌薬投与3日目までに臨床的安定が得られた患者を対象として、3~4日間の抗菌薬治療と5日間以上の抗菌薬治療をtarget trial emulationの手法を用いて比較した。その結果、短期抗菌薬治療の適格基準を満たした患者は全体の10.1%にとどまっていた。