内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:212

コロナ禍の生活変化の第1位は「毎日のストレス」/アイスタット

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染増加により、約3年にわたり私たちの生活には、さまざまな制約が発生した。これにより、私たちの日常生活に大きな変化は起こったのであろうか。  株式会社アイスタットは2月18日に全国アンケートを行った。アンケートは、セルフ型アンケートツール“Freeasy”を運営するアイブリッジ株式会社の全国の会員30~69歳の300人が対象。 調査概要 形式:WEBアンケート方式 期日:2022年2月18日 対象:セルフ型アンケートツール“Freeasy”の登録者300人(30~69歳/全国)を対象

新型コロナ既感染者、ワクチン接種1回で再感染を予防/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した患者は、BNT162b2ワクチン(Pfizer-BioNTech製)を少なくとも1回接種することにより再感染のリスクが有意に低下することを、イスラエル・Clalit Health ServicesのAriel Hammerman氏らが、同国半数超の国民が加入する健康保険データを基に解析し、報告した。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染リスクは、COVID-19から回復した患者では著明に減少するが、獲得免疫の持続期間は不明である。現在のガイドラインでは回復した患者へのワクチン接種が推奨されているが、このようなケースでのワクチンの有効性に関するデータは限られていた。NEJM誌オンライン版2022年2月16日号掲載の報告。

抗凝固薬の使用は十分に慎重に!(解説:後藤信哉氏)

DOACは出血合併症が少ないと喧伝される。しかし、心房細動の脳卒中予防をワルファリンと比較した4つのDOAC開発試験では、いずれも年間2~3%に重篤な出血合併症を惹起している。対照群がPT-INR 2-3を標的としたワルファリン療法であったこと、PT-INRの計測が精度の低いPOC deviceであったこと、実臨床で多用される0.5mgの錠剤が必ずしも供与されなかったこと、などの各種条件の結果、DOAC群の出血合併症リスクはワルファリン群よりも低かった。しかし、DOACは決して出血合併症の少ない薬剤ではない。年率2~3%の重篤な出血イベントはむしろ副作用の多い薬剤ともいえる。

NAFLDを併存する糖尿病患者の重症低血糖リスクは?

 2型糖尿病と併存する肝硬変では低血糖が起こりやすいことが知られているが、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)ではどうなのだろうか。今回、韓国・延世大学校医療院のJi-Yeon Lee氏らの研究によって、2型糖尿病患者におけるNAFLDと重症低血糖との関連が調査された。その結果、2型糖尿病を有するNAFLD患者は、肥満かどうかにかかわらず、救急搬送または入院を必要とする重症低血糖のリスクが26%増加することが報告された。2月23日、JAMA Network Openに掲載。

オミクロン株臨床像の更新ほか、診療の手引き7.0版/厚労省

 2月28日、厚生労働省は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第7.0版」を公開し、全国の自治体に通知を行った。  今版の主な改訂点は以下の通り。 ■診療の手引き7.0版の主な改訂点 【1 病原体・疫学】 ・変異株について更新 ・国内と海外の発生状況を更新 【2 臨床像】 ・(特にオミクロン株の知見に関して)臨床像を更新 ・重症化リスク因子を更新 ・ワクチンによる重症化予防効果を追加 ・国内小児例の臨床的特徴・重症度、小児における家庭内感染率を更新 ・小児多系統炎症性症候群(MISC)について更新  経過、小児重症COVID19 registryの報告を追加・更新 ・妊婦例の特徴について更新  日本産婦人科学会の調査を更新、新たな知見およびCOVIREGI JPの結果を追加

5~11歳の新型コロナ重症度、インフルやRSウイルスと比較すると?

 新型コロナワクチン接種の対象が5~11歳に拡大されたが、この年代の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症度は、同年代のインフルエンザやRSウイルス感染症と比較すると高いのか、低いのか。米国医療研究品質局(AHRQ)のWilliam Encinosa氏らは、米国の11州での入院患者データを用いて分析した横断研究の結果を、JAMA Pediatrics誌オンライン版2022年2月21日号リサーチレターに報告した。  米国で5~11歳に対するファイザー社の新型コロナワクチンの緊急使用許可が出された2021年10月までに、この年齢層の小児でSARS-CoV-2感染と診断されたのは180万人、死亡者は143人で、入院は8,000人以上だった。本研究では米国内の11州1,333病院における、2021年第1四半期(1~3月)のCOVID-19、COVID-19による小児多系統炎症性症候群(MIS-C)、インフルエンザ、RSウイルス感染症による入院患者データを調査。COVID-19流行期には感染者が少なかったため、インフルエンザとRSウイルスについては10年間の平均的な感染者数であった2017年第1四半期のデータも用いられた。

富とうつ病との関係

 うつ病と収入との関係については、逆相関が認められるといわれている。しかし、富とうつ病との関連はあまりわかっていない。米国・ボストン大学のCatherine K. Ettman氏らは、富とうつ病との関係についてこれまでの文献から何がわかっているかについて調査するため、スコーピングレビューを実施した。Brain and Behavior誌オンライン版2022年2月8日号の報告。  2020年7月19日までの報告を、Medline(PubMed経由)、Embase、PsycINFO、PsycArticles、EconLit、SocINDEXより検索した。抽出された96文献をレビューした。文献の主な特徴は、発行年、サンプルサイズ国、研究デザイン、うつ病の定義、富の定義、富とうつ病の関係であった。詳細なチャートレビューには、32の縦断研究を含めた。  主な結果は以下のとおり。

親密な男性パートナーによる暴力、15~49歳女性の27%が経験/Lancet

 持続可能な開発目標(SDGs)のターゲット5.2では、「人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力の排除」がうたわれている。世界保健機関(WHO)のLynnmarie Sardinha氏らは、今回、この目標の達成状況を評価するために、366件の研究のデータを解析し、2018年時点で、年齢15~49歳の女性の4人に1人以上(27%)が、生涯において親密な男性パートナーからの身体的または性的、あるいはその両方の暴力を経験し、7人に1人(13%)は調査の過去1年以内に暴力を受けたと推定されると明らかにした。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2022年2月16日号で報告された。  研究チームは、SDGsのターゲット5.2の達成に向けた各国政府の取り組みの進捗状況を監視する目的で、親密な男性パートナーによる女性への暴力の世界的な発生状況を調査した(英国・国際開発省[DFID、現在は外務・英連邦・開発省に統合]などの助成を受けた)。

オミクロン株、既感染者における再感染予防効果は?/NEJM

 SARS-CoV-2の既感染は、これまでアルファ株、ベータ株、デルタ株に対し、高い再感染予防効果を示すことがわかっているが、オミクロン株は従来株よりも免疫を回避することも明らかになっている。既感染による予防の有効性を変異株別に推定した研究が、NEJM誌オンライン版2022年2月9日号のCORRESPONDENCEに掲載された。  カタールで行われたこのケースコントロール研究は、全国のSARS-CoV-2データベースからCOVID-19の検査結果、ワクチン接種、臨床感染データ、関連する人口動態に関するデータを抽出した。このデータベースにはこれまでカタールで行われた全PCR検査結果、ワクチン接種、入院および死亡例が含まれた。

認知症の精神症状に対する薬理学的治療~メタ解析

 認知症では精神症状が頻繁に認められ、疾患アウトカムの不良や実質的な機能障害を引き起こす可能性がある。どの治療薬を用いるべきかを議論するためには、薬物療法の直接的または間接的な比較が必要とされるが、これまで十分に行われていなかった。中国・復旦大学のYu-Yuan Huang氏らは、認知症患者に対する薬理学的治療の有効性および忍容性アウトカムを調査するため、システマティックレビューおよびペアワイズネットワークメタ解析を実施した。Ageing Research Reviews誌2022年3月号の報告。  2020年8月末までに報告された研究を、MEDLINE、Cochrane Library、EMBASE、PubMedより検索した。米国FDAより最終承認されているコリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)、メマンチン、抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬を含む試験を検索した。すべての薬剤について対プラセボの比較効果をランク付けするため、SUCRA(surface under the cumulative ranking)を用いた。  主な結果は以下のとおり。