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2026-02-16 ~ 2026-02-16

2026/02/16

ミノサイクリンは急性期脳梗塞に有益か/Lancet

ジャーナル四天王

 急性期虚血性脳卒中に対する発症後72時間以内に開始したミノサイクリン療法は、プラセボとの比較において、安全性への懸念なく90日時点で有意な機能的アウトカムの改善をもたらしたことが示された。中国・首都医科大学のYao Lu氏らEMPHASIS Investigatorsが、同国58病院で行った多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照試験「EMPHASIS試験」の結果を報告した。ミノサイクリンは、広く使用されている忍容性が良好で安価なテトラサイクリン系の抗菌薬で、さまざまな神経疾患に対する有望な薬剤として注目されており、前臨床モデルおよび小規模臨床試験で虚血性脳卒中に対する潜在的なベネフィットが示されていた。著者は、「さらなる研究を行い、今回示された知見を確認し、より重症または軽症の脳卒中患者にも同様のベネフィットが及ぶかどうかを明らかにする必要がある」とまとめている。Lancet誌オンライン版2026年1月30日号掲載の報告。

非糖尿病PADへのメトホルミン、歩行能力を改善せず/JAMA

ジャーナル四天王

 非糖尿病の末梢動脈疾患(非糖尿病PAD)患者において、メトホルミンの投与はプラセボと比較して、追跡6ヵ月時点の6分間歩行距離に関する評価において改善は認められなかったことが、米国・ノースウェスタン大学のMary M. McDermott氏らが行った無作為化二重盲検試験「PERMET試験」の結果で示された。PAD患者の歩行能力を改善する効果が示されている治療法はほとんどない。メトホルミンは、入手がしやすく安価な2型糖尿病の治療薬だが、AMP活性化プロテインキナーゼの活性化、酸化ストレスの軽減、血管内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)の活性化など多面的な作用を有することで知られている。著者は、「今回示された結果は、メトホルミンはPAD患者の歩行能力を改善しないことを裏付けるものであった」とまとめている。JAMA誌2026年2月3日号掲載の報告。

現行世代の薬剤溶出性ステントを改善するハードルは高い(解説:山地杏平氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

新しい世代のシロリムス溶出ステントであるAbluminus DES+を検証したランダム化比較試験であるABILITY Diabetes Global試験の結果がLancet誌に掲載されました。本ステントはシロリムスを薬剤として用い、ポリマーをステント外側(abluminal side)に限定し、さらにバルーン表面にもコーティングを施すことで、血管壁への薬剤送達効率を高めることを狙った設計となっています。  本試験では、糖尿病患者という再狭窄リスクが高い症例において、12ヵ月時点の虚血を伴う標的病変再血行再建(ID-TLR)および標的病変不全(TLF)を主要エンドポイントとして評価が行われました。

6種類のSSRIの安全性プロファイル比較

医療一般

 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、現在のうつ病の薬物治療において中心的な薬剤であるが、実臨床における安全性プロファイルの比較に関しては、依然として情報が不足している。エビデンス不足は、臨床の意思決定や患者アウトカムに深刻な影響を及ぼす。中国・Bayer PharmaceuticalsのAdrian Chin Yan Chan氏らは、主要な6つのSSRIに関する安全性を分析するため、グローバルファーマコビジランス分析を実施した。Cureus誌2025年12月8日号の報告。  WHOの個別症例安全性報告データベースであるVigiBaseを用いて、主要な6つのSSRI(セルトラリン、fluoxetine、パロキセチン、citalopram、エスシタロプラム、フルボキサミン)に関する34万2,000件超の報告を含む包括的なファーマコビジランス分析を実施した。

国内初の萎縮型AMD治療薬「アイザベイ」、地図状萎縮拡大の進行を抑制/アステラス

医療一般

 アステラス製薬は萎縮型加齢黄斑変性(萎縮型AMD)に対する国内初の治療薬として2025年11月に発売された、アバシンカプタド ペゴルナトリウム(商品名:アイザベイ)の発売プレスセミナーを2026年1月29日に開催した。堀 聡志氏(アステラス製薬 メディカルアフェアーズジャパンヘッド)が眼科領域の事業戦略を紹介し、続いて門之園 一明氏(横浜市立大学 大学院医学研究科 視覚再生外科学 主任教授)が「地図状萎縮を伴う萎縮型加齢黄斑変性の病態と治療」をテーマに講演した。  患者QOLを長期に損なう地図状萎縮、早期介入・早期診断が鍵 萎縮型AMDは、網膜の中心部である黄斑の組織が加齢に伴い地図状に萎縮し、不可逆的な視力低下を来す慢性疾患である。

重症円形脱毛症、別のJAK阻害薬への切り替えが約半数の患者で有効

医療一般

 JAK阻害薬は円形脱毛症治療に大きな変化をもたらしたが、すべての患者が初期治療に反応するわけではなく、治療抵抗性の円形脱毛症におけるJAK阻害薬の切り替えの有用性は、十分に研究されていない。米国・Lahey Hospital & Medical CenterのAubrey Martin氏らによる多施設共同後ろ向き研究の結果、約半数の患者で2剤目のJAK阻害薬により重症度が改善した。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2026年1月30日号の報告。  本多施設共同後ろ向き研究では、6ヵ月間以上の治療期間を経て経口JAK阻害薬の切り替えを行った重症円形脱毛症患者108例を対象として解析を実施。治療反応性はSeverity of Alopecia Tool(SALT)を用いて評価した。2剤目のJAK阻害薬に対する効果予測因子を特定するために、多変量ロジスティック回帰分析を行った。

食事からの重金属摂取は2型糖尿病の発症因子か/国立環境研

医療一般

 糖尿病の発症には、遺伝、環境、生活習慣因子などさまざまな原因がある。とくに食生活において海産物を多く摂取する日本人は、魚介類からごく微量の重金属も摂取している可能性がある。こうした重金属の摂取が、2型糖尿病の発症のリスク因子となるのであろうか。このテーマに関し、国立健康危機管理研究機構 臨床研究センター 疫学・予防研究部の伊東 葵氏らの研究グループは、健康診断の血液サンプルを用いて、水銀、鉛などと2型糖尿病発症との関連性を検討した。その結果、血清水銀濃度が高いほど2型糖尿病のオッズ比が高いことが判明した。この結果は、Clinical Nutrition誌2026年2月号に掲載された。

未治療・再発肺MAC症、吸入アミカシン上乗せの有用性は?(ARISE)

医療一般

 肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)のうち、Mycobacterium avium complex(MAC)を原因菌とするものが肺MAC症である。肺MAC症に対し、国際的なガイドラインではマクロライド系抗菌薬、エタンブトール、リファンピシンによる3剤併用療法が推奨されている1)。また、本邦の指針である『成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解―2023年改訂―』でも、空洞がなく重度の気管支拡張所見がない場合は、マクロライド系抗菌薬(クラリスロマイシンまたはアジスロマイシン)、エタンブトール、リファンピシンの併用が標準治療とされている2)。ただし、この3剤併用療法には忍容性や治療成功率に課題も存在する。

認知症の修正可能な14因子、日本人で影響が大きいのは?

医療一般

 Lancet委員会では、2017年より認知症の修正可能なリスク因子に関する研究結果を報告しており、最新の研究結果は2024年に公開されている。そこでは、修正可能なリスク因子として14因子が挙げられ、難聴と高LDLコレステロール(LDL-C)が最も影響の大きな因子とされた1)。では、これらの因子の日本人における影響はどうだろうか。その疑問に答える研究結果が、和佐野 浩一郎氏(東海大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科 教授)らによって、The Lancet Regional Health – Western Pacific誌2026年1月号で報告された。本研究では、日本人は難聴が最も影響が大きく、14因子を合計すると最大で38.9%(グローバル研究は45%)が理論上予防可能であることが示された。

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