二重盲検比較試験のメタアナリシスの結果、オメガ3脂肪酸サプリメント(エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸)を投与しても心血管疾患の二次予防に有効でないことが示された。
2011年4月にPubMed、EMBASE、Cochrane Libraryを用いて検索し、その結果、条件を満たした14の無作為化二重盲検プラセボ対照試験をメタアナリシスの対象として選定した。これらの試験には計20,845例の心血管疾患既往例が含まれていた。
主な結果は下記のとおり。
1. オメガ3脂肪酸サプリメントの投与によって心血管イベントの
有意な減少は認められなかった
(相対リスク:0.99; 95%信頼区間:0.89-1.09)。
2. 心血管死については、わずかな減少が認められた
(相対リスク:0.91; 95%信頼区間:0.84-0.99)。
しかし、試験方法に大きな問題がある試験を除外した場合、
この有効性は消失した。
3. 試験実施国、内陸地域/沿岸地域、心血管疾患歴、併用薬の有無、
プラセボの種類、試験方法の質、治療期間の違い、治療を
目的とした魚油の投与、エイコサペンタエン酸および
ドコサヘキサエン酸の投与量の違いによっても有効性を
認める患者群を見出せなかった。