インスリングラルギンによる発がんリスクの増加は認められず 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/06/18 フランスのサノフィ社は11日、大規模な疫学プログラムの一環として、北欧諸国、南北カリフォルニアのカイザーパーマネンテ、およびノースカロライナ大学のそれぞれの独立した機関において行われた研究結果を発表した。ランタス(一般名:インスリングラルギン〔遺伝子組換え〕)による治療を受けている糖尿病患者は他のインスリン製剤による治療を受けている糖尿病患者に比べて発がんリスクの増加がみられないことがわかったという。このデータは、第72回米国糖尿病学会においても発表されている。日本国内には15日付でサノフィ・アベンティス株式会社が公表した。この疫学プログラムは、糖尿病患者における発がんリスクを評価し、大規模データベースから得たインスリングラルギンの投与に関する包括的なデータを作成することを目的として行われた。この目的で行われた観察研究プログラムとしては過去最大規模の研究になるという。同試験はこの種の研究としては大規模な研究で、インスリン使用例447,821例、150万/人/年の観察データの検討が行われた。平均追跡期間はインスリングラルギンの使用例は3.1年、他のインスリン製剤の使用例では3.5年だった。主要仮説に関する検討では、インスリン使用者全体の解析、およびヒトインスリンの使用者全体の解析のいずれにおいてもインスリングラルギン使用例は他のインスリン使用例に比べ、女性の乳癌(HR:1.12; 95% CI:0.99-1.27)、男性の前立腺癌(HR:1.11; 95% CI:1.00-1.24)、ならびに男性および女性の結腸直腸癌(HR:0.86, 95% CI:0.76-0.98)のリスクが上昇することを示すエビデンスは得られなかったという。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/l/jp/ja/download.jsp?file=D506EFB6-7512-427D-94B8-E12A6B55FB0C.pdf 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 薬物療法を要する院外心停止者の血管アクセス、骨髄路vs.静脈路/NEJM(2024/11/15) 自殺リスク、曜日や祝日との関連は?/BMJ(2024/11/15) 日本の頭痛外来受診患者、頭痛の種類や特徴は?(2024/11/15) EPA製剤など、重大な副作用に「心房細動、心房粗動」追加/厚労省(2024/11/15) 改訂GLに追加のNSCLCへのニボルマブ+化学療法+ベバシズマブ、OS・PFS最終解析結果(TASUKI-52)/日本肺癌学会(2024/11/15) 乳がん患者の妊娠・出産のためのタモキシフェン中断についてステートメント公表/日本がん・生殖医療学会(2024/11/15) 超低出生体重児の動脈管開存症に対するカテーテル治療の短期予後は外科手術よりわずかに良好(2024/11/15) 自宅で行う脳刺激療法がうつ病の症状を軽減(2024/11/15)