変形性膝関節症の疼痛構成要素、重症化に伴い変化 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/10/10 変形性膝関節症(膝OA)の疼痛は、炎症および機械的負荷と関連していることが示唆されていたが、順天堂東京江東高齢者医療センターの清村幸雄氏らは、疾患の重症度別に検討し、初期膝OAの疼痛には滑膜炎を反映している血清インターロイキン(sIL)- 6濃度が、進行期の疼痛は下肢内反アライメントが関与していることを明らかにした。Osteoarthritis and Cartilage誌2013年9月号の掲載報告。 研究グループは、膝OAの疼痛構成要素が重症化に伴い、どのように変化するかについて検証した。 対象は、ケルグレン/ローレンス(K/L)グレード2以上の膝OA女性160例(平均年齢70.5歳)で、膝疼痛を視覚的アナログスケール(VAS)および日本版変形性膝関節症患者機能評価尺度の疼痛項目(JKOM疼痛スコア)を用いて評価するとともに、sIL-6濃度、高感度C反応性蛋白(hs-CRP)濃度ならびに大腿頸骨角 (anatomical axis angle:AAA)を測定した。 主な結果は以下のとおり。 ・初期群(K/L 2)では、sIL- 6濃度が、VAS(回帰係数[β]:10.77、95%信頼区間[CI]:4.14~17.40、p<0.01)、およびJKOM疼痛スコア(同:3.19、1.93~4.44、p<0.001)と有意に関連した。 ・進行群(K/L 3、4)では、AAAがVAS(β:-1.29、95%CI:-2.51~-0.08、p<0.05)、およびJKOM疼痛スコア(同:-0.49、-0.82~-0.16、p<0.01)と有意に関連した。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識 ・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する ・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは? (ケアネット) 原著論文はこちら Shimura Y et al. Osteoarthritis Cartilage. 2013 Sep;21(9):1179-84. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22)