足関節捻挫、脛腓靱帯部でも保存的治療で競技に復帰可能 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/01/16 脛腓靱帯結合捻挫は足関節外側捻挫と比較して、長期的な故障の原因となり得る。米国・MedStar Union Memorial HospitalのDaryl C. Osbahr氏らは、ナショナルフットボールリーグ(NFL)に所属するあるチームについて調査し、(1)脛腓靱帯結合捻挫は足関節外側捻挫と比較し重大な障害の原因となる、しかし(2)損傷の重症度にもよるがどちらも保存的治療で競技に復帰できることが多い、ことなどを明らかにした。そのうえで、脛腓靱帯結合損傷に対して、「最新の治療アルゴリズムを用いて、より積極的な保存的治療が支持される」とまとめている。Orthopedics誌2013年11月号の掲載報告。 研究チームは、足関節捻挫を識別し、より良い管理ができるよう、NFLのあるチームのデータベースを用いて、15年間にわたる脛腓靱帯結合捻挫と足関節外側捻挫について調査した。 対象は脛腓靱帯結合捻挫36例、足関節外側捻挫53例であった。 また、NFLのチームドクター32名に、脛腓靱帯結合損傷および足関節外側捻挫の治療に関してアンケート調査を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・原因は、脛腓靱帯結合捻挫が直接的な衝突、足関節外側捻挫がねじれであった(p=0.034)。 ・全例、保存的治療が行われていた。 ・プレーできなかった平均期間は、脛腓靱帯結合捻挫群が15.4日、足関節外側捻挫群が6.5日であった(p≦0.001)。 ・NFLのチームドクターは、脛腓靱帯結合損傷に対しては離開の程度によって治療法を変えるが、足関節外側捻挫に対しては保存的治療を勧めた。 ・脛腓靱帯結合損傷は、足関節外側捻挫に比べると長いリハビリ期間を要するものの、以前の報告のように復帰まで長期間を要することはなさそうであった。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」 ・腰痛診療の変化を考える~腰痛診療ガイドライン発行一年を経て~ ・知っておいて損はない運動器慢性痛の知識 ・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識 (ケアネット) 原著論文はこちら Osbahr DC et al. Orthopedics. 2013 Nov 1;36(11):e1378-84. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 鉄欠乏心不全、カルボキシマルトース第二鉄vs.プラセボ/JAMA(2025/04/10) PADを有する2型DM、セマグルチドは歩行距離を改善/Lancet(2025/04/10) 未治療多発性骨髄腫の新しい治療選択肢:パラダイムシフトは起こるか(2025/04/10) 「心不全診療ガイドライン」8年ぶりの全面改訂/日本循環器学会(2025/04/10) 「胃癌治療ガイドライン」改訂のポイント~薬物療法編~/日本胃癌学会(2025/04/10) 神経発達障害を併発する強迫症に関与する免疫学的メカニズム(2025/04/10) 新たな冠動脈リスク予測モデルで女性のMACEリスクを4段階に層別化可能(2025/04/10) ストレスは若年女性の原因不明脳梗塞のリスク(2025/04/10) [ あわせて読みたい ] シンポジウム「最小侵襲脊椎安定術MISt」第20回記念 日本脊椎・脊髄神経手術手技学会より(2013/10/08) 整形外科 匠のワザ(2013/06/13) 骨太!Dr.仲田のダイナミック整形外科<上巻> (2012/12/01) 骨太!Dr.仲田のダイナミック整形外科<下巻>(2012/12/01) 特集 慢性疼痛 神経障害性疼痛 ペインクリニック学会レポート(2012/08/22) 戸田克広先生「「正しい線維筋痛症の知識」の普及を目指して! - まず知ろう診療のポイント-」(2011/09/27) 准教授 高橋 寛先生「人と交わり、先端を目指せ!-ある整形外科医の挑戦-」(2010/10/27)