ブプレノルフィン経皮吸収型製剤、慢性腰痛患者の日常生活動作も改善 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/02/05 ブプレノルフィン経皮吸収型製剤(BTDS、商品名:ノルスパンテープ)は、日常生活動作(ADL)に支障を来す中等度~重度の慢性腰痛に対して鎮痛効果を示すことが知られている。米国・Optum社のKate Miller氏らは、臨床試験成績の事後解析により、同製剤が鎮痛のみならず睡眠や腰痛に関連したADLの実行能力をも改善することを明らかにした。Clinical Journal of Pain誌オンライン版2014年1月3日の掲載報告。 研究グループは、腰痛と関連があるADLの実行能力に対するBTDS治療の影響を検討する目的で、中等度~重度の慢性腰痛を有するオピオイド未使用患者を対象とした12週間の多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験のデータを用い、ADLについて解析した。 ADLの評価項目は、国際生活機能分類(ICF)の腰痛コアセットに含まれ、臨床試験で用いられた患者報告に基づくアウトカム尺度の項目に関連した23項目とし、ロジスティック回帰モデルにより各ADL実行能力のベースラインに対する投与12週後のオッズ比(OR)を求めた。 主な結果は以下のとおり。 ・BTDS群では睡眠、持ち上げること、腰を曲げること、仕事をすることに関する10項目のORに統計学的有意性が認められ、プラセボ群に比べBTDS群でADL実行能力が大きいことが示された。 ・これら10項目の実行能力は、ベースラインに比べBTDS投与12週後に1.9~2.4倍となった(1.9:仕事遂行に身体的健康に関連した制限がない、2.4:疼痛に妨げられずに眠ることができる)。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」 ・腰痛診療の変化を考える~腰痛診療ガイドライン発行一年を経て~ ・知っておいて損はない運動器慢性痛の知識 ・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識 (ケアネット) 原著論文はこちら Miller K et al. Clin J Pain. 2014 Jan 3. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 冠動脈疾患へのPCI、FFRガイド下vs.IVUSガイド下/Lancet(2025/04/18) 症候性発作性AFのアブレーション、パルスフィールドvs.クライオバルーン/NEJM(2025/04/18) iPS細胞移植、パーキンソン病患者の脳内でドパミン産生を確認/京大(2025/04/18) カピバセルチブ使用時の高血糖・糖尿病ケトアシドーシス発現についての注意喚起/日本糖尿病学会(2025/04/18) 非専門医による診療機会を考慮、成人先天性心疾患診療ガイドライン改訂/日本循環器学会(2025/04/18) 通院費増で遺伝子変異に関連した治験への参加率が低下、制度拡充が必要/国立がん研究センター(2025/04/18) 双極症における片頭痛と関連する臨床的特徴(2025/04/18) 臓器の生物学的老化の加速は疾患リスクに影響する(2025/04/18) [ あわせて読みたい ] シンポジウム「最小侵襲脊椎安定術MISt」第20回記念 日本脊椎・脊髄神経手術手技学会より(2013/10/08) 整形外科 匠のワザ(2013/06/13) 骨太!Dr.仲田のダイナミック整形外科<上巻> (2012/12/01) 骨太!Dr.仲田のダイナミック整形外科<下巻>(2012/12/01) 特集 慢性疼痛 神経障害性疼痛 ペインクリニック学会レポート(2012/08/22) 戸田克広先生「「正しい線維筋痛症の知識」の普及を目指して! - まず知ろう診療のポイント-」(2011/09/27)