喘息を有する小児における炎症のモニタリングには呼気一酸化窒素より喀痰中の好酸球のほうがより適切であることが、スペイン・Nostra Senyora de Meritxell病院のG Vizmanos-Lamotte氏らにより報告された。Anales espanoles de pediatria誌オンライン版2014年5月22日の掲載報告。
喀痰中の好酸球と呼気一酸化窒素は喘息における気道炎症のマーカーである。この炎症の原因にはサイトカイン、システィニル・ロイコトリエン、ロイコトリエンB4などがある。本研究の目的は、小児における喘息治療のモニタリングにおいて、これらのマーカーが役立つかどうかを調べることである。
10例の子供(9~15歳)を対象に誘発喀痰中の呼気一酸化窒素、好酸球、ロイコトリエンB4を調べ、4ヵ月後に再度測定した。
主な結果は以下のとおり。
・呼気一酸化窒素の濃度は減少の傾向であった(p=0.15)。
・肺機能は改善傾向にあった(p=0.10)。
・喀痰中の好酸球は減少していたが(p=0.003)、ロイコトリエンB4濃度はあまり変わらなかった(p=0.88)。
(ケアネット 鎌滝 真次)