看護師・助手の診療行為、皮膚科で半数以上:米国

提供元:ケアネット

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公開日:2014/09/03

 

 米国のメディケア支払請求のデータから、mid-level provider(ナースプラクティショナー[NP]や医師助手[PA]:医師から独立して活動できる医療専門職)が行っている処置の状況を調べた結果、皮膚科専門領域では54.8%に及ぶことが明らかになった。米国・シンシナティ大学のBrett Coldiron氏らが報告した。mid-level providerは本来、サービスが行き渡りにくい地域でプライマリ・ケアのサービスを提供することを目的に養成が始められたものであった。JAMA Dermatology誌オンライン版2014年8月11日号の掲載報告。

 本検討では、mid-level providerによる困難で侵襲的、外科的な処置が現状でどれぐらい行われているかを調べるため、2012年のメディケア支払請求の外来診療分のデータを調べた。

 データの中から、mid-level providerが単独で処置を行った支払分を特定した。

 主な結果は以下のとおり。

・2012年において、請求5,000件/処置を上限に調べた結果、400万件超の処置がNPやPA単独で行われていたことが明らかになった。
・そのうち54.8%が、皮膚科専門領域分であった。

 著者は以下のように見解を述べている。

・本試験の所見は、安全性およびQOLに対して重要な意味を提供する。
・近年、プライマリ・ケア医の不足から、mid-level providerの診療範囲の幅を拡大しようという議論がある。
・単なるプライマリ・ケアにとどまらず、フォーマルな訓練を受けていない処置を含め、mid-level providerの診療範囲の拡大を図ることは賢明であると思われる。

(ケアネット)