米国市民の約半数は、皮膚科医は皮膚がんの治療に大半の時間を費やしており、プライマリ・ケア医よりも職業的重要性は低いと認識していることなどが、米国・カリフォルニア大学デービス校のElizabeth A. Brezinski氏らによる調査の結果、明らかにされた。収入についてはプライマリ・ケア医よりも多いが心臓外科医や形成外科医よりは少ないと思っていることなども示された。著者は、「皮膚科医の専門性についてよりきちんと知らしめる必要がある」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2014年8月27日号の掲載報告。
皮膚科医とその他専門医に対する一般市民の認識を比較することを目的とした調査は、全米市民を対象に、RDD(random digit dialing)方式での電話調査で行われた。
主な結果は以下のとおり。
・10個の市外局番から無作為に選択した2,353件に電話をかけ、計800人(34%)の成人から回答を得られた。
・全体的に回答者の46%が、皮膚科医は皮膚がんの治療に大半の時間を費やしていると認識していた。
・皮膚科医が審美的な処置を行うことに大半の時間を費やしていると認識していた回答者は27%であった。
・プライマリ・ケア医のほうが皮膚科医と比較して、重大な職業であると回答したのは63%(より難しい仕事であるとの回答は54%)、また92%がより長時間働いていると認識していることが示された。
・心臓専門医との比較においても、同様の結果がみられた。
・また市民は、皮膚科医はプライマリ・ケア医よりも収入が多いが、心臓専門医や形成外科医よりは少ないと認識していた。
・なお本調査結果について著者は、回答者と非回答者の間にpotential differencesが存在する可能性を指摘している。
(ケアネット)